第4話ばけものの捜索
捜索開始から3日がたった。
谷口が務める会社に行き事情聴取を行うと上司の原に無理難題の仕事を押し付けられ会社で過ごす生活を谷口が行っていることがわかった。
谷口が疾走したであろう日は原は行きつけのキャバクラで日付が変わるまで飲んでタクシーで帰った。
これは証言が取れたが田中と水谷は会社から車で帰宅して家で過ごしていたたという。
水谷は同居している女性阿部がいるがその日は実家に帰っていた為その日は一人。
殺害された男性の馬場は近くの商店街で洋食店を出すシェフの馬場。
最近流行りのウイルスで売り上げが低迷し借金が膨れ上がり犯行におよんだのであろうと推測。
馬場は谷口と面識はないが近隣に住んでおり谷口があまり帰ってこないでそれを見計らい犯行に及んであろうと推測。
昨日谷口の最寄りの地下鉄の防犯カメラを見ても 谷口の姿が疾走したであろう日にちにしか姿を表していない。
谷口が犯人を殺したのは確実だ遺体には彼の指紋があちこちに付着されており、凶器であろうナイフにも二人の指紋しか無い。
谷口はどこに行ったのか。
谷口は幼い頃に親を両方交通事故により亡くし施設育ちにより逃げるとしてはと思ったがそれもなく、叔父が一人いるが3年前から持病で病院へ入院しており20年以上あってはいない。
谷口は独身で彼女もいない。学生時代の友人達に確認を取ったが学生時代以来あってはいなかった。
近隣を捜索しているがめぼしいあてはいまだにない。
生きているのか死んでいるのか。
アパート周辺は住宅街だがご高齢が多く日が暮れると人通りがなくなる。
その為、その日の夜に谷口を見たものはいない
「立花さん!谷口が失踪した日谷口の住むアパートの前で黄色いスポーツカーを見たという者が現れました。」
若手刑事近藤がダッシュで駆け込んできた。
「で、名前は?」
「馬場と同じ商店街で店を出してるパン屋の浅井という店長です。」
その若手を連れて浅井がやっているパン屋へといった。
「いらっしゃいませ。」
店内に入ると緑のエプロンをした40代近辺であろうの女性がレジ前に立ち迎え入れた。
失礼私はこういうものですと警察手帳を見せ店長の浅井はいるか。と伺った。
「すいません。本日浅井は早朝に本日の仕込みを済ますと現在は帰宅してお暇を頂いております。」
「失礼ですがお名前を伺っても」
「すいません。私はここでアルバイトしている戸田と申します。」
戸田さんに馬場の住んでいる家の場所を教えてもらい営業中にすいませんと一度頭を下げて退席し商店街の前にパトカー内で近藤を待たせていた元に戻った。
「浅井はいましたか?」
シートベルトをかけつつ投げかけてくる質問にいいや。と投げかえし谷口が最寄りとしている地下鉄の西口前にあるマンションへといった。
マンションは周りの建物と比べると小綺麗でファミリー層向けのマンションだった。
エントランスに入ると白の石畳にシャンデリアがある高級感がある空間
エントランスのインターホンを押しと一度目では応答がなく二度目で反応があった。
「どちら様ですか。」
寝起きなのかぼんやりとした口調の応答があった。
「枚北署からきた立花と申しますつれが部下の近藤といいます」
「何のご要件ですか。」
「5日前に谷口のアパートで黄色いスポーツカーが止まっているのを見たという証言で詳しくお伺いしたく参りました。」
少し間が空いたあとオートロックが解除されてどうぞと言われたので浅井さん宅へ向かった。
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