第6話小湊編-失恋のその先に

「あの先輩、もし良かったらなんですけど、私と付き合ってください!」


 その時、一際大きな花火が上がりました。


「自分でいいの?同級生とかいっぱいいい人いるんじゃないの?」


「私は先輩と喋ったり頑張ったり笑ったりするのが大好きなんです。先輩がいなかったら部活動も生徒会活動もここまで上手くいっていませんでした。そして何より、先輩にもっと近づきたいんです!」


「...そっか。自分なんかで良ければ、これからよろしくお願いします!」


「はい!」


 夜空には変わらず花火が上がっていました。


「花火綺麗だね。」


「そうですね。先輩、こっち見てください。」


 先輩がひょいと小湊の方を見たそのとき、そっと口吻キスをしました。


「何だよ急に...」


「嫌でしたか?先輩の可愛いとこ見たくって。」


「...可愛いな。小湊。」


 次は先輩の方から口吻キスをしにいきました。


 そんな夜空にはクライマックスと言わんばかりの特大の花火が打ち上がっていきました。


この時には小湊のメンヘラ気質はさらさら無くなっていました。


 そして別れの際、小湊は先輩の頬にキスをしました。


「これからずっと愛し続けます。先輩。」


「あぁ。俺も小湊が大好きだ」


 こうして一組のカップルが誕生しました。絵に描いたような星空の下で。



 さあ、小湊の方は告白が成功しました。羨ましいですね〜。さあ、ミルチーの告白は、果たしてどうなったのか。自分たちがこっそりと横で見守る中、神林の返事はいかに...

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