第2話


この世で自らの身に降り掛かる不利益は当人の能力不足。


そうだとしたら、

きっとこの世は

優しさを持たない生き物たちが作ったのだろう。


大人が子供を生きづらくしている。

だが、その大人もかつて同じことを思っただろう。

この世は被害者で構成されている。

誰もが誰かの被害者だ。

それと同時に、誰もが誰かの加害者である。


人生には乗り越えなければならない壁が多すぎて、

その壁を乗り越えた皆が、昔の気持ちを忘れてしまう。

だから理解されない気持ちがあって、

これから大人になる子供たちは生きづらい。

しかし同じように時が進めば、

同じような大人になる。ならざるを得ないのだと思う。



そうだとしたら、

せめて理解しようと歩み寄れる人間になりたいと思う。

そうだとしたら、

同じ目線になって話せる人間になりたいと思う。

そうだとしたら、

初心を忘れずにいることの大切さを胸に刻んでおきたいと思う。

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