7話 弱すぎる問題

ジゼルの挑戦を受けたその日の夕方

意外にも花見がバトファができるということで手伝ってもらっていた

のだが…


「アーーーーーー

 花見さんつえー」


・ホラーゲームじゃないんだから

・弱すぎる

・これじゃ本当に引退説が現実になってしまうな

・辞めろ

・花見さんの緊張初配信とは打って変わって

 こんな人なんだなって混乱してる

・俺もなんであんなに緊張していたのか不思議でならない



「いやさ、こんなに難しいと思わないじゃんね

 だいたいさ、え?、」


「確かに初心者には難しいかもしれませんね」

そう苦笑いをする花見


そこには格ゲーに苦戦する恵の姿があった



恵の選択したキャラクターはエストレと言う聖騎士をモチーフにしたものだが


・キャラピックが悪い

・癖の少ないマリナにしたほうがいい

・ダメージがでかいのにこんなに動きが遅いなんて使えねー


「いやだって俺、牧師だからね。

 悪役系苦手なんだよね、この遅さは戦うなら

 確かに最弱と評価されるのも頷ける」


「ですが使えたらすごくかっこいいですよ」

「使えたらな」


・刺さったら鬼強いのに

・一応、神速エンジンなんてあったりするけどな

・できる人はいないしな


「神速エンジン?なにそれ」


・少し前のプレイヤーが開発したコンボ

・ようわからん、今のトッププレイヤーもわからない


「埒が明かねぇ。

 どーするんだこれ」


「もう配信付けて長いこと経ちますし、

 今日は格ゲーになれることが目的なので

 対策等はまた明日にしましょう」


「そうだなありがとう花見さん助かった

 俺は少し休憩してからまたやり始めるよ」


・花見さんナイス

・お疲れー


「リスナーさん、ていうわけで少し休憩してくるから

 ちょっと待ってて」


・あいよー

・くたばってくれ



_____________________________________



はぁーづかれた

慣れないことはやらないほうがいいな

それにしてもむずいなアレどうにかして来週には戦えるようにならなければ

ならないし困ったもんだ


ピコン


ヘカーテからメッセージです

お?


『うちのジゼルが迷惑をかけてすみません

彼女独占欲が強いほうで…だけど前回の問題で私が弱っていた時にすごく励ましてくれたんです』


『そうなんですね、いい人なんでしょうけど流石に今回のはやりすぎな気がしてならないんですが』


『すみません、でも福音くんは勝てると思います

 旦那の次に応援しています』


・・まあねわかってたけれども


『ありがとうございます、それではまた練習するんで』


『頑張ってください』


あーーーほんといい人だな旦那さんがうらやましい


ガチャ


「おー最近のバトファこんな感じになっておるんじゃな」

「何やってんだジジイ、配信ついたまんまなんだぞ

 俺がいいって言うまで入るのはダメって言ったろ」

「でもバトファやりたかったんじゃが」



・おい世恩この爺さん何者なんだ

・神速エンジン使いこなせるってどうゆうこと?


「?背水エンジン?使えない技みたいやつだよな」

「主らの言う神速エンジンってこれかの?」


そうやって誠はエストレを動かす


・そうそれ!

・どうやってやってんだ?そんな攻撃が出せるはずなんてない


「なんで知ってるかって?

 だってこれ考えたの儂じゃもん、これが知りたいか?」


・は?

・なんて?

・この爺さんがRVSageってこと?



「教えてくれ爺さん俺にはエストレしかいないんだ」

「運営からあまり教えないでくれって忠告が来たのだが

 よかろう、ただその道は重いぞ」

「覚悟の上だ」


・自分でダメージを作れるって、そりゃ運営に止められるよな

・知りたい


「実はだな、ごにょごにょ」

「そんな手が本当にあるのか?」

「ある、ほらやってみぃ」


そうやって恵は不慣れな様子でコマンドを打つ


・え?そんな簡単にできるの?

・そんなに難しいコマンドじゃない?


「できたぞ、全然難しくない

 アハハハハハ、楽しくなってきた」


「コツはつかんだようじゃな

 だが慢心をするとゲージを全部減らして終わるからな注意しなかんとあかんぞ」


「わーってるって

 これなら三先も問題ないな」



_____________________________________


読んでくださりありがとうございます

ランキングが上がってるのを皆さんはお気づきでしょうか?


筆者はとてもうれしいです

ですがコメント、感想を頂いたことはないのです

よろしければ送ってください。


それではまた


*エストレ


本名はエストレイド

バトファで唯一のダメージを受けた分強くなってのですが

大抵の人はゲージ調整ができなくてコントローラーをなげる始末だが

誠が投げやりでみつけてしまった小手技でそれが可能にその小技とは


        

このキャラのパフォーマンスアクションは前に剣を素早く突くのですが

それにダメージが判定があり、このややこしい設定によりプレイヤーは混乱

故に正体不明の神速エンジンと話題に


RV

ライジングヴォルテージというプロゲーマーの事務所名

国内最高峰の選手が集う


























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