ゆきがふったひ③

 あとから、にわにでてきたおかあさんに、ゆきをぎゅってしてみせたんだ。


 てをひらくと、バラバラバラっておちちゃう。

 ぜんぜん、ゆきのたまにならないんだ


 おかあさんも、ふしぎそうににぎってみて、おとうさんをよびにいった。


 おとうさんは、こまったようにわらった。


 あのね、ひー。きいて。


「このへんは、すごくすごくさむくて、空気くうきかわいててね、ゆきのなかのみずすくないんだ。だから、ゆきゆきがくっつきにくいんだよ」


「えっ? どういうこと?」


「んー、つまりね、ゆきだるまはつくれないんだ」


 うそだよ!!

 だって、こんなにゆきがあるのに?

 ゆきだるまがつくれないの?

 そんなのうそだよ!!


 わたしは、かなしくて、ないてしまった。


 ななちゃんとやくそくしたんだよ……ゆきだるまといっしょにとった、しゃしんをおくるよ、って……。


 おとうさんとおかあさんは、こまったように、かおをみあわせていた。

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