第2話「赤ちゃんに祝福を!サクラちゃん誕生!」

  「これって現実かよ〜!」と

遺跡もダンジョンも消え去り砂塵の山が続く風景の中、周囲を見渡したサトウ・カズマはこの理不尽な状況に1人叫び声を上げる事で訴えていた。


 それもそのはずである。

ここまでの苦労が全く無駄になったからだ。

ただマイナスではあるものの、フレディ(変態男)が見当たらず、胸を撫で下ろすカズマだった。


「何て事だ!結局、私の活躍の場、爆烈魔法が使えないなんて!」と過ぎさった事象を

砂地に両手を突っ伏しながら

オーバー過ぎるリアクションで叫び後悔するめぐみんがいる。


 その一見無様な様をカズマが呆れ顔で観ていたが、何故か心のゆとりのようなものが内から湧き出るのを感じ

「めぐみん、サンキューな。」と小声で

彼女に感謝の意を伝えた。


「え、カズマ。今なんと!」

小声であった為、当のめぐみん自身には

聞こえなかった。


めぐみんのおかげで冷静さを取り戻した

カズマはとりあえず、震えているだけの

アクア、何とか意識を取り戻しお決まりの

右手人差し指を額につけ左手を爆乳を

支えるポーズのウィズ、「はあ、はあ」も

収まり、砂地に「フレディ」と指で書きながら明らかに落ち込みつつあるダクネスたちに

声をかけ今後のことを相談することにした。


「おい、みんな大丈夫か!状況を整理するぞ!めぐみん、アクア、ウィズ、ダクネス」

と順に声をかけたカズマ、だがフレディ(変態男)に全く免疫がなく、最初から最後まで泣くか叫くかしか出来なかった今も震えているだけの駄女神のアクアは容赦なく切り捨て、

「めぐみん、一応フレディ(変態男)はいないみたいなんだが…。」と言っている途中、

「フレなんとか、それは私の爆烈魔法を炸裂させるほどに強敵なのですか!」と全く話が噛み合わない、めぐみんも会話を中断するほかなく、「ダクネス〜、これからのことなんだが」とわざわざ一番左端にいたサトウ・カズマは右から2番目にいたダクネスのところに移動し左肩に右手で触れながら話しかけたが、「放っておいてくれないかカズマ。今はあの御人のいやフレディ(変態男)のことで頭がいっぱいなんだ。」砂地に記した「フレディ」の文字を座り込んで眺めながら変態同士のシンパシーに思いを馳せながら溜息を吐いていた。


その様子を冷たい目でみていたカズマだが、

何故か途中から暖かい目で見るようになり、

(この変態女め!)と心の中で思いつつ、

結局一番右端にいたウィズに話しかけ今後の事を相談しないわけにいかなくなった。


ウィズの様子を見たカズマは立ちながら

額に右手の人差し指を当てながら胸を左手で支えるようなお決まりのポーズをとりつつ

目を閉じ難しい顔をしているのをみて声をかけるのを躊躇(ためら)ったが、他に相談する相手もいなく思い切って話しかけた。


「ウィズ、実は…。」と話しかけたが

返答がなく再度、「ウィズ!実はこれからのことでちょっと話したいんだが!」

と大きな声で話しかけ、「あ、はい、何でしょうか。」とウィズは目を開き右手を額からどけ、すぐそばのサトウ・カズマの方をみて

答えた。


ウィズの少し青い顔色で決して体調は良好とはいえない状態と思ったカズマだが、

「ウィズ!あんな事があったばかりで申し訳

ないんだが、他の連中が相談できる状態じゃないんで調子悪そうだけどいいか。」

そう言われてウィズは、めぐみん、アクア、

ダクネスの様子をつぶさに見て、「あ〜っ」と苦笑いをしながら承知(しょうち)した。


「ウィズ!見ての通り!遺跡もダンジョンも

無くなって辺り一面の砂漠だ!今後の事を考えると…。」とカズマが言いかけた時、

「カズマさん!実は気になる事が。」と

またお決まりのポーズに戻し目を閉じながらウィズは話しを続けた。


「実は非常に遺憾ながらおの方のことを思い出し…。」とこめかみの青筋が出ていることからもウィズは苦悩しながら、「あの方は常識外れの変態ですが、もっと恐ろしい方だったような気がするのですが。」


「恐ろしい変態男?!十分恐ろしかったと思うのだが。何か他にあるのか。」とカズマが聞き返したところ、

「う〜ん、それをさっきから思い出そうと…。」

「あ!」とウイズが何かを思い出しかけた瞬間、周りの風景が「ぐにゃ」と歪み、

体験したことのない事象がカズマたちを襲った。


周りの空間が歪みカズマ達の立っている位置はそのままに空間はしばらくすると安定し始め周りの景色も普通に見えて来た時、

その景色をみたカズマたちは驚愕した。

いつのまにか「アクセルの【ギルド本部前】」に一行はいたからである。


「一体どうなってるんだ!」とカズマは言うと隣のウィズに目をやり呆気に取られていた。

更にアクアを見ると大口を開けて茫然実質、めぐみんに至っては「何じゃこりゃ〜!」と叫びながら立ったまま両手のひらを上向きに

大昔の「ガチョ〜ン」とゆうギャグの手を形作っていた。

「カムバック!フレディ(変態男)殿」と両手を口元にフレディ再びを訴えるダクネス。

(え〜っ!何こいつら)と思ったカズマだが、

頭をダクネス、めぐみん、アクアの順でゲンコツで殴りつけ、「痛い!何をするの〜!」と3人がハモると

「あれ、ここギルドの前!なんで!」と

これまたハモるように同時に言った。


「やかましい!俺にも何が何だかわからん!とにかく入るぞ!さあ、ウィズも!」と

カズマに声をかけられ考え事をしていたウィズも「あ、はい!わかりました。」とカズマに続いた。


 ギルドの扉を開け中に入ったカズマ一行は

いつも通り運営されているギルドの営みを見て妙に安心感を覚えたが、もう夕暮れ近くだったのでとりあえず中に入ることにした。

今のカズマ達は思考を放棄したい程、憔悴(しょうすい)しきっていたが、とりあえず休息をとり状況の整理をすべく※酒場も何故か経営しているギルドのテーブルについた。

「受付嬢のルナさん!とりあえず「冷えたシュワシュワ」ください。」とカズマがいうと各々がカズマ、ウィズ、ダクネス、の順で並び向かい側にアクア、めぐみんがテーブルを囲み着席した。

少しして皆のいるテーブルに「冷えたシュワシュワ」が運ばれてきたが乾杯の前にカズマが受付嬢のルナに今日の依頼をなんの気なしに報告も兼ねて聞いた。


「いや〜!今日の依頼!結局、骨折り損のくたびれもうけ でしたよ!」と頭をかきながら照れた表情でサトウ・カズマは言った。

「今日の依頼?何のことですか?」とカズマの言ったことに疑問を持った受付嬢ルナは逆に聞き返した。


「え!今日の依頼って!遺跡、ダンジョンか

わからないが突然出現したので、調査を…と。他の街の冒険者が既に向かったが、消息不明。危険が伴う為、法外な依頼料が支給されると。」

「法外な依頼料?何のことですか?」と

受付嬢は聞き返した。

「いやだから、遺跡、ダンジョンの調査で5000万エリスのクエスト達成報酬がある!」とカズマは必死に訴えたが、

「いえ、そんな高額の達成報酬が出ている

クエストはありません。ちょっと待ってください。」と受付嬢ルナは受付窓口にある依頼受注の資料を参照して資料ごと手に持ちカズマのところにやって来ると「やはりこのようにないですね。こう言っては何ですが夢でもみておられたのでは。」と受付嬢は受注の資料をカズマたちのいるテーブルの上に置き

「パラパラ」めくりながら答えた。


「そんな…。」と狐につままれたような事態に流石に動揺したサトウ・カズマは何気に壁に掛けてあるカレンダーをみて驚愕する。

そのカレンダーは自分たちが依頼を受注したクエストの日付の1年数ヶ月前になっているのだ。

「何だって〜!」とカズマ一行のみならず周りのギルドと※酒場にいる全ての人がおどろいたが、「受付嬢のお姉さん!今日は何月何日ですか!」と受付嬢ルナの両肩を両手で掴み詰め寄ると「おかしな事を聞くのですね、

サトウ・カズマさん。今日は○年△月✖️日ですよ!」と受付嬢に言われた。

「そんな、俺たちが依頼を受ける1年数ヶ月以上前じゃないか。一体どうなっているんだよ。」と受付嬢の両肩を掴みながら顔を伏せ事態の異常さに困惑するカズマに、


「カズマさん!」とウィズが話しかけた。

「何、ウィズ…。」と相変わらず混乱して意気消沈としているカズマだが、受付嬢の両肩から手を離し俯いて返答した。


「カズマさん!この異常事態は普通ではありません。対して私たちは疲弊(ひへい)しきっています。

改めて明日集まって事態に対して話しませんか。」とウィズが提案すると


落ち込んでるいるカズマだが、アクア、めぐみん、ダクネス、の様子を見るにつけ

とてもまともな話しなど出来る状態じゃないと 「ああ、わかった。そうだな。そうしょう。」とウィズに苦笑し返答すると

「ほら、お前ら。とっとと帰るぞ!

」とアクア、めぐみん、ダクネスに話し掛け

テーブル席を立ち出口に向かった。


ウィズ以外のメンバーは相変わらずの動揺ぶりで 「は〜っ」とカズマの溜息を誘ったが、ウイズが「みなさん帰りますよ!

また明日集まってお話ししましょう!」と

少し大きな声で話し掛けたが、カズマが

「放って行こう!あれでも落ち着けば多分、

俺たちの家に戻って来るさ。」と

一生放置しておきたいメンバーを見ながら

正面にたちウィズの両肩を両手で触れながら

サトウ・カズマは言った。


「はあ、そうですか。」とウィズは多少疑問に思いながらも「それでは明日の何時頃、何処に集まりますか。」

「そうだな、一応話し合って事態を整理したいし明日の朝でも俺たちの家に来てくれるかウィズ。」

「わかりました。ではそのように致しますね。」とウィズも答えるとカズマと共に

再び出口に向かって歩き始めた。


2人は他のメンバーを出口まで来て振り返り見たが相変わらずの醜態ぶりで、

2人で「は〜っ」と溜息を吐いてドアを開け

ギルドから出て行った。

出ていきながら中をチラッとみたカズマはギルドの中にいる他の人々の服装、装備が微妙に違っていることに気がついた。



「カズマ酷いどうして置いていくのよ!」

「そうですよカズマ!遺跡、ダンジョンで

私を放置し活躍の場を奪っておきながら

ギルドでも放置とは許せません!私の爆烈魔法を喰らいたいのですか!」

「そうだぞカズマ!パーティとは一心同体の

はず。単独行動はよくないぞ!」

今しがた家に帰ってきた、アクア、めぐみん、

ダクネスが自分たちのことを棚にあげ、

先に帰宅していたサトウ・カズマのことを責め立てた。


場所は皆が集合する憩いの場の暖炉のある居間、

「お前らな。自分たちのことを棚にあげよく人のこと責められるな!」

「はあ。」と溜息をつき

「おい駄女神!遺跡、ダンジョンでフレディ(変態男)にビビって泣き叫んでいたのは何処の誰ですか。」とアクアの顔を睨み容赦のないカズマのツツコミに、「それは…その、調子が悪かった…というか、ああいう変態に…免疫がないというか…。」といきなり自分の立場が悪くなり小声でしどろもどろとなるアクアに早々に見切りをつけたカズマは今度は3人並んでいる真ん中のめぐみんの方を向き、

「お前はアホか!遺跡、ダンジョンでお前の

爆烈魔法を炸裂させて落盤で生き埋めになりたいのか。そんなことになったら何万年かして地層から俺たちの化石が見つかるかもしれないな。」とカズマの気遣いは微塵も感じられない言葉を聞き、

「カズマはイジワルです。何もそこまで言わなくても…。」と涙目になっためぐみんは

両方の人差し指を顔の前で着けたり離したりする動作を続けていた。

その様を見たカズマは最後にダクネスの方を向き、「とにかく今日の事も含めて今後の事を話すので、明日ウィズが来るからな。

ダクネスも…。」と言い掛けた時、

「ああ、私の番か。」とカズマに答え

剣と鎧を脱ぎながらそばに置き黒いアンダーシャツ姿になっていた。


(こいつ相変わらずのマイペースだな。

変態女なのに。)と心の中で思いつつ

サトウ・カズマはダクネスの姿をじっくりと見た。


黒のアンダーシャツ越しでもわかる女性らしい曲線、胸はとにかく大きいし金髪で顔立ちも整っていてほんのりピンク色の頬、小さい唇。

見た目はとにかく美人である。

「ドキドキ」とカズマの中で何かが変化した。

「どうしたカズマ。具合でも悪いのか。」

ダクネスが聞きたずね彼女の唇と胸を見た時、サトウ・カズマの中で何かが弾けた。

そしていきなり「ダクネス」と叫びながら

彼女の両肩を抑え接吻した。

「うみゅ」といきなりの行為に変な声が出たが、喜び動揺したダクネスは「何をするんだカズマ!」とサトウ・カズマを自分から引き離したものの便宜上の抵抗をしてみせただけで引き離した力は弱く

いつもの「はあはあ」変態状態になりつつあった。

無論、ダクネスにとって初めての接吻であったが心の中で (神様ありがとう。私の望むかたちで初めての口付けが奪われて!しかも相手はクズ中のクズ、サトウ・カズマ…。)と

変態モードになりつつあるダクネスにとっては至福の時だったが、いきなりそれを上回る

彼女自身にとっては極上の幸せのスコールが訪れる。


(クズマに奪われてカズマの蔑称(べっしょう)を心の中で囁いている途中…。)

デープな接吻がダクネスを襲った。

「ムニュムニュ」と今度は舌を絡めてきたが

ダクネスはニヤケながら再び「カヤズマ、何を…。」ともうどちらが襲い襲われているのかわからない程、まともに喋(しゃべ)れない

ダクネスは興奮状態になりつつあったが、

更なるアクションをサトウ・カズマは起こす。


「ダクネス!」と叫び「ビリビリビリ」と

彼女の黒いアンダーシャツを上半身から下半身にかけて破いたのだ。

「きゃっ」と便宜上、言ってみせたダクネスだが顔はニヤケていた。

更にカズマは「ステール」を敢行、恐るべき集中力でダクネスの凝ったデザインの紫のブラとパンツを剥ぎ取り、

ダクネスは全裸で爆乳は丸見えになった。

そしてついにサトウ・カズマとダクネスの

運命の時は訪れた。

「バック合体」ここに最も望むかたちで純潔を散らした変態女と望んだかたち?!でグッバイ童貞くんが誕生した。


だがあまりの出来事に呆気に取られていたアクア、めぐみんが動き出す。


「カズマ、いえクズマ!一体何してんのよ!

離れて…。」

「カズマ、何してんですか!こんな早くの時間帯に!」(時間帯の問題ではないのでは?)と

神の声も交えながらアクア、めぐみんが引き剥がそうと2人に近づいた瞬間、怪現象が起きた。


アクア、めぐみんは口から魂が出て

※画家ムンクの「叫び」のような状態になったのだ。

「アクア、めぐみん。」とダクネスは行為に及びながら2人を尻目にフレディ(変態男)の言った事と行動を思い出していた。

それは 「私は変態には寛大なのよ!」

「サイ・フラッシュ」と2度浴びせられた言葉と行動だった。


「ああ、フレディ殿。ありがとう!」

本来ならこんなクズマとの行為に自分の不幸を呪う場面でダクネスは純潔を奪われた悦びにむせび興奮していた。


「ああ、そんな!」と言ってる女性らしい

言葉と興奮状態の表情が一致しないダクネスだがより深く突き刺された時、完全に純潔は失われ

何故か窓際の花瓶に生けてあった一輪の薔薇の花びらが1枚散った。


1日目

「ああ」「ズッコン、バッコン」「うおーっ」

「ブシューッ」「ああ〜っ」

花瓶の薔薇の花びらがまた1枚散る。

「ああ」「ズッコン、バッコン」「うおーっ」

「ブシューッ」「ああ〜っ」

薔薇の花びらがまた1枚散る。

「ああ、い〜っ」「ズッコン、バッコン」

「うおーっ、ど〜だ!」「ブシューッ」

「ああ〜つ、最高!」まるで相撲の気合の入れ合いのような行為は続き、

この間も花瓶の薔薇の花びらは散り続け


………………。


完全に薔薇が散った時、ランド1終了である。

2人とも「はあ、はあ」と行為の後の弾む息をさせながら、どちらともなく「カズマ」「ダクネス」と恋人繋ぎで手を握り合った瞬間、

「うおーっ、ダクネス!」「ああ、カズマ。はあはあ」と異様興奮状態のカズマと完全変態化したダクネスが


ランド2を開始!

「ああ」「ズッコン、バッコン」「うおーっ」

「ブシューッ」「ああ〜つ」と行為は

翌日まで続いた。



 翌日、といっても普通の早朝8時頃、

昨日の約束でカズマたちの家を訪れたウィズは「カズマさん!昨日のお約束通りきました!カズマさん…。」といくら呼んでも

人が出て来る気配がないのに玄関の鍵が開いているのを不審に思い、ドアを開け玄関の中に入り、「すみません!失礼します!」と

家(屋敷)の中を進んでいたウィズは居間が

近づいた時、奇妙な声が聞こえてきているのに気づいた。


更に不審に思ったウィズだが声が聞こえる以上、誰かは居るだろうと思い切って居間のドアを開けた。


そこにはウィズからは信じられない光景が広がっていた。


ラウンド99

昨日から行為を続けていたカズマとダクネスがそこにいた。

そばにはムンクの絵画「叫び」化状態のアクア、めぐみんがいた。


「皆さん!何しているんですか!」

それとカズマたちには頬を赤く染めながら

ウィズは「カズマさん!ダクネスさん!

こんな朝っぱらから、何ハレンチな事をしてるんです!」と2人に触れた瞬間、

ウィズもアクア、めぐみん同様、ムンクの絵画

「叫び」化状態へとなった。


「ああ、ウィズ…。」と彼女の対応に多少期待したようにしたダクネスだがあくまで建前ですぐに合体行為に夢中の変態女に戻ってしまった。


カズマ、ダクネスの行為はランド100を超えるまで続いた。



2人の行為が落ち着き昨日の件を話し合おうとした時、ある変化に気がついた。

カズマとダクネスがアクア、めぐみん、ウィズに触れるとムンクの「叫び」化状態が解除されたが、


カズマとダクネスの行為を覚えている者が

誰1人いなかったのだ。

当の本人たちだけは覚えていたが、

2人はお互いを意識して微妙に頬を赤くするなど変化はあったものの、いい訳の仕様のない行為を続けたので、以外と今更という思いもあった為、「あれ2人とも何赤くなってるのよ。」とアクアが言うと「そういえば2人とも何か変ですね!」とめぐみんが言い「お二人とも大丈夫ですか。」とウィズが心配すると

「はは、何いってるんだよ!なあダクネス!」とカズマがダクネスに話しかけ

「そうだぞ!なあカズマ!」と2人は互いの顔をみて赤くなるが思いのほか狼狽もせず皆の勘繰りに対応した。(図星で勘繰りでも何でもないのですが。(神の声かな))


 そんな雰囲気の中、「ぐ〜っ」とアクアの

腹の虫が鳴った。

「変よね!何故かとてもお腹が減ってるのよ。とりあえず朝ごはんにしましょう!」

「そうですね!魔力不足では本日の日課、

爆烈魔法道にもひびきます。」とめぐみんがいい、心の中で誤魔化せたとカズマ、ダクネスは思いながら朝食を取るために食堂にウイズもお呼ばれされ向かった。


食堂では昨日の奇妙な状況やウィズが気づいた事を話題にしたがどれも決め手にかけ

話は暗礁に乗り上げた。


その後、解散しカズマは1人となり

「はあ〜っ」と溜息をつきダクネスとの事を思い出し顔を赤らめた。

「まさかダクネスとあんな関係になるとは。」とトボトボ歩きトイレの前に来た

カズマはノブを捻り思いっきりトイレのドアを開けた。

鍵をかけ忘れたのか、


「あ!ようお前もトイレかサトウ・カズマ」と既に洋式便座に座り顔を赤くしながら

あられもない格好で平静を装うためにダクネスは答えた。


それをみたサトウ・カズマの中で再び何かが弾けた。

「ダクネス!!」とカズマは襲いかかり

「カズマ!!こんなところでか!」と

いきなり行動事態には驚いたダクネスだが、

行為には「はあはあ」と変態へとジョブチェンジしていた。


なぜかトイレにある棚の上の花瓶に牡丹の花が一輪あり

「合体」「ああ、神様ありがとう。」と

※牡丹(ぼたん)の花が「ぼとん!」と落ち

花びら自体が散った。


2日目

「ああ」「ズッコン、バッコン」「うおーっ」

「ブシューッ」「ああ〜っ」と

カズマ、ダクネス、1日目の二の舞である。



3日目


 今度はお風呂でもう慣れたのか確信犯!

「ダクネス!いっぞやの続きをしょうか!」

とダクネスのお風呂中に乱入、

「合体」「これもありがとう!」

最早なにを言っているのかわからない

ダクネスと今度はお風呂の窓際に花瓶があり

それには百合の花が一輪さしてあったが、

すぐに散った。


「ああ」「ズッコン、バッコン」「うおーっ」

「ブシューッ」「ああ〜っ」


行為は続けられ、ありとあらゆるところで

行為は起こり


影動画表現でご想像ください。


………。


………。


………。


30日後。

ある出来事でダクネスの妊娠が発覚!


そして11ヶ月後、

「おぎゃ〜、おぎゃ〜」と2人の赤ちゃんが誕生した。

赤ちゃんの名は何故か夢でみた事が加わり

「サクラ」ちゃんとされた。


「ああ、おれやっちゃったよ。どおするんだ!サトウ・カズマ」と自分に話し掛けながら自室のベットに横たわり赤ちゃんの出産が終わったばかりのダクネスの喜びの表情を

見るにつけこれでよかったのではと思うようになっていた。


 だがダクネスもそして当のサトウ・カズマ自身も知らなかった。

この赤ん坊「サクラ」ちゃんが普通の赤ちゃんではないことに。


 1ヶ月程経ったある日、居間で皆がくつろいでる中、サクラちゃんは既に「はいはい」ができるようになっていた。

通常では考えられないことである。


「足(あん)よは上手」

「あなたをチョビスケ2号と命名しましょう」と始めはカズマとダクネスが深い関係になり

サクラちゃんができた事を動揺しまくりの

アクアとめぐみんだったが、

「サクラ」ちゃんの天使のような可愛らしさ

金髪碧眼の白い肌の赤ん坊特有の柔肌の心地良さに「赤ちゃんてこんなに可愛いんですか!」とウィズも加えた3人の脳は

アメーバーのようにドロドロにされ

いつしか「サクラ」ちゃん「命」という

ぐらいデレデレにされた。


そんな中、サクラちゃんはピンク色の赤ちゃん用肌着を着せられ頭にはヒラヒラがついた帽子をつけていたが、絨毯のひかれた居間の

床をはいはいしながら、

居間に複数あった椅子のひとつに掴まり

「ええ、サクラちゃん凄い!もう「たっち」(立って)」歩こうとしているの!」と

アクアが感心しきりに言うと「なんと!」と気の利いたコメントも思い浮かばないほどめぐみんは驚き、「頑張ってサクラちゃん」とウィズは応援、「サクラ大丈夫か!」と

ダクネスが近寄り支えようとしたが、

おかまえなしにサクラちゃんは立とうとしていた。

ちなみにダクネスはサクラちゃんとお揃いの

ピンク色のマタニティドレス(まだ出産から日が浅いため着用)を着ていたが他の全員は普段着のままである。

そしてその瞬間は訪れた。


「サクラちゃんが立った!」


全員が喜んだが生まれて間もない娘の健気な姿に感動したのか、早くも親バカぶりを発揮したサトウ・カズマは

「サクラちゃん〜!」と言いながら近づき抱きしめようとした瞬間、異常事態に遭遇した。


「ばぶ〜。」とサクラちゃんが立ちながらファイテングポーズをとり抱き締めようとした

カズマのストマック(溝落ち)にワンツー(左ジャブと右ストレート)を叩き込んだのだ。

しかも赤ちゃんらしいポカポカパンチではなくやたらとカズマの脳髄に響く、


「え!何でサクラちゃん!ええ!響くし痛いんですけど!」と片目に黒い眼帯出っ歯に

禿げ頭、顔に手術痕のおっさんになり

よろけながら「いいパンチじゃねーか!ジョーよ!」と※丹下段平のセリフをパクりながら

対応したがサクラちゃんの気に障り、

更なるブローが炸裂した。


サクラちゃんを抱きしめるためかがんでいた体制で顎にとどいたのが、

地を這(は)うような超スピードの右拳が

急上昇、※「【ZET(ジェット】」アッパー炸裂!「ガキン」とカズマがアッパーの威力で真上に飛ばされ「え!何で!サクラちゃん!」と小声で言ったのも束の間、更なる必殺ブローが炸裂する!

真上から落ちてきたサトウ・カズマの顔面に

正確には顎に「※【ZET(ジェット)ラベンダー】」とZETアッパーを超える左必殺ブローが炸裂!「グワラ、グシャン」と


 カズマは天井を突き破りながら屋根にも穴を空け同じ穴から落ちてきて床に叩きつけられた。

何故か落ちて来た時にサクラちゃんが何らかの力を発揮したのか落下によるダメージはなかった。

だが必殺ブローのダメージはしっかり残っている。


カズマに起きた出来事を呆気に取られて観ていた、ダクネス、アクア、めぐみん、ウィズ、

だが「サクラちゃん!どうしたの!」と

皆が近寄ろうとした時、サクラちゃんはいまだに仁王立ちでダクネスの方に向き直った。

向き直り「ばぶ〜っ」とダクネスのところによたっきながらも歩み寄り、信じられない事を実行した。


「ばぶばぶぶわ〜!!」

「ビリビリビリビリ」とダクネスのピンク色の襟元にヒラヒラのついた凝ったマタニティドレスが見るも無惨に破かれた。

次いで同じピンク色のブラも剥ぎ取られ

爆乳が露呈したが赤ちゃんとは信じがたい

握力でダクネスの右胸を右手で握ると先から噴水のように母乳が出てきた。

「ばぶ、ゴクゴク」やがて噴水も止まり、

今度は左胸を鷲掴みにし先からまたも噴水のシャワーを「ゴクゴク」飲むとやはりすぐに枯渇し不満のあるサクラちゃんは

「ピシャ」とこちらは赤ちゃんビンタで

ダクネスを叩き「ばぶ〜。」と頬を膨らませ口を尖らせ不満顔。

痛くもない頬を右手で抑えながらそれを見たダクネスは

「く、サクラちゃん。非力の母を許してほしい!」と十分な栄養源になれない不甲斐ない

自分に胸丸出し状態で両手を床につけ俯(うつむ)いていた。


 それを薄れいく意識の中でうつ伏せの状態で観ていたサトウ・カズマは

「いや、ダクネスお前、普通、噴水のように出ないだろ。」と我が子可愛さに常識的発想が欠如している嫁にツツコミを小声で入れていた。


 だが「サクラちゃん、なんだかカッコイイ。でも君って一体。」と我が子の一挙手一投足を観ていたサトウ・カズマは相変わらずの親バカぶりでサクラちゃんに右手を差し出すかたちで 「ガクリ」と両眼を開けた状態で半死人のように意識を失った。


第2話完  次回「バイオレンス サクラちゃん」に続く


※①通常ギルドは本部のみで酒場も同じ場所、同時経営されているところは少ない。

ゲーム、アニメ、などでは余り見かけません。

※②ノルウェー出身の画家。

ノルウェーの国民的画家で

世界的名画「叫び」はあまりにも有名。


※③名作「らんま1/2」で男女の情事の際に

女性が貞操を失う時の表現で使われた。

高橋留美子先生ごめんなさい。!


※④ボクシングの不朽の名作「あしたのジョー」の名トレーナーであり主人公「矢吹丈」が所属するボクシングジムの会長。

ジョーがボクシングを始めるきっかけになった人物でもある。

梶原一騎先生、ちばてつや先生、ごめんなさい。

ちなみに「あしたのジョー」「がんばれ元気」「リングにかけろ」現在では「はじめの一歩」など4大ボクシング漫画とされ現在までこれらに匹敵するボクシング漫画の名作は存在しない。


※⑤⑥こちらも名作「リングにかけろ」で

主人公「高嶺竜児」の黄金の日本ジュニアの仲間の1人の美少年「河井武士」が使用した必殺ブロー(ニュースーパーブロー)!

車田正美先生!本当にごめんなさい!


※でもこれらの名作ボクシング漫画に匹敵する

「井上尚哉」というスーパーボクサーが現実に出てきてまさに「現実は小説より奇なり」状態。

ボクシング漫画の名作は誕生しにくくなりました。





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