男の園
次の日、柴田勝家さん御一行が清洲にやって来た。てかオレの村にやって来た。信長さんが、食べた事ない味のカップラーメンを柴田さんが食べていたとの事と、稲葉山城と戦うまで柴田さんは温存するとの事だった。
「しばらく見ぬ内に随分と様変わりしたな?」
「柴田様、お久しぶりです。犬山城落城おめでとうございます。色々ありまして家も増えました。武器もあっちで色々製造しております」
「犬山の時は鉄砲が良く敵方に効いていたような気がするぞ!?」
「まだ旧型の鉄砲だったので、当たらなかったのも多数と聞いておりましたが?」
「それでもらいふりんぐと言ったか?あれが加工されていたので射手は真っ直ぐ飛ぶと騒いでおったぞ?」
「いや、弾が旧型でしたので今製造している鉄砲は、更に進化していますよ!」
そうこう話していると、慶次さん達溜池班が帰ってきた。数メートル先から異臭を伴って・・・。
「慶次さんお帰りなさい。てか、臭っ!!どうしたんですか!?」
「酷い言いようだな?お前の命令で溜池を作り村々を回り、鼓舞して来たんだぞ?この臭いは長良川支流の山で熊と遭遇してな?冬眠明けだったせいか気性が荒く襲ってきたんで倒したんだ。ほれ!毛皮だ」
いやいやいや熊倒すってどんだけだよ!?『ほれ!毛皮だ』じゃねーし!!
「其方が滝川殿の・・・?」
「あっ、柴田殿か!?こんな形(なり)で申し訳ない。前田慶次郎利益と申します。元々滝川配下で今は剣城配下になりました」
「若いのによく鍛えておる。良い身体をしておるな?この腕の筋肉なんかは相当なものだ。ももの方も中々──」
オレは何を見させられてるんだ!?BLか!?BLなのか!?あの柴田さんの手つき・・・。おぇー・・・。
「柴田殿、某の身体を褒めて頂くのは大変ありがたいが、まずは清めさせてくれないか?」
「お、すまんすまん。後で一献いかがかな?」
「ご相伴に預かります」
「では後程な?」
いや慶次さん!?何了承してるの!?それに柴田さんは両刀か!?
「とりあえず、慶次さん!それに大膳君や甲賀の人達もこの牛乳石鹸で今すぐ体を清めなさい!!」
《牛乳石鹸×10》¥1000
効能・・・・牛乳と名が付いているがミルク成分は皆無な石鹸。いい匂いで汚れがすぐ落ちる。
慌てて購入したけど牛乳皆無なのかよ!?
その後、溜池班の人達が体を洗い終えて、代表の人達だけ集まってもらった。
「まずは溜池の方はありがとうございました。思ってたより早かったけどどうでした?」
「あぁー、俺から言おう。結果だけ言えばとりあえずは大成功だ。だが木曽川の支流や長良川支流も、いつかは整備しないといけないと思う」
「先の事はまた追々考えるとして、どんな風に作ったの?」
インスタントカメラを渡していたので、写真を見せてもらったけど、うん。現代にもある普通の溜池みたいになっていた。盛り土を作りコンクリート?みたいなので覆って、そこから枝分かれしている様な感じになっていた。
「金剛君?剛力君?中々やるじゃないか!流石だ!」
「鉄筋が無く強度はそこまで無いかもしれませんが、氾濫しないように堰を作り、小さな溜池をそこそこ作りました。これで綿花作りの方も宜しいかと」
オレが知らない間に甲賀の人達は凄いな。金剛君も色々覚えて万能になってきているな。
オレは滝川さんに呼ばれ北伊勢を攻める事と、まずは蟹江城に登城する事になった事を伝えた。皆にはしんどいかもしれないが、3日後に出発すると伝えた。
《バニラアイスクリーム×70》¥8000
効能・・・・ゴッド牛乳を使った神界のデザート作りの巨匠が監修したアイスクリーム。虫歯にならない。
《紅芋焼酎700ml×10》¥60000
効能・・・・農業神監修、万人が皆飲めば美味いと言う焼酎。悪酔いしない。
《ゴッドゴッド弁当のカツ丼×70》¥40000
効能・・・・神界、精霊界、天界でチェーン展開しているゴッドゴッド弁当のカツ丼。美味い、安い、ボリュームたっぷりの3種が揃った老舗。創業6000年の歴史がある。
いやカツ丼購入したけど、どんな店だよ!?安かったから購入したがゴッドゴッド弁当って!?凄いネーミングだな!?創業も6000年とか老舗過ぎだろ!?
「慶次さんは柴田様の所に行くと思うけど、一本この焼酎持って行っていいよ。後、家にある肴も適当に持っていって」
「おっ!剣城すまんな!ありがたく貰うとする!」
「後は皆で分けて食べて下さい!お菊さん?木下様の部隊の人達と、村の人達にも渡してきてくれる?」
「・・・・・・・・・」
「お菊さんッ!!!!」
「はっ、はい!何でしょうか!?」
糞が!そんなに慶次ばっかり眺めてんのか!?あいつは今から男の園に向かうところだよ!!と言いたいところだが我慢しよう。いいさ!いいさ!どうせオレに春なんか来やしないさ!!
その後さっきの事を伝え、皆を労い各々の家に帰った。
「さぁ!さぁ!まずは一献!!」
「柴田殿もどうぞ」
「かぁー!!効く──!これまた美味い酒だな!それに少し辛いびーふじゃーきーも美味いな!」
「うん!?これは美味い!!もう一献!!」
「「・・・・・・・・・」」
「初対面のワシがお主を誘った事、不思議に思わぬのか?」
「いや、柴田殿があんな分かりやすい演技までして俺を呼ぶとは、犬山で何かあったかと思うのが普通です。さっ、柴田殿も。もう一献」
「滝川殿との軍事作戦だと思うが、明智光秀なる者が居る。明智何某はそう思わんが、その明智に鉄砲傭兵を与え教えておる松永久秀・・・。此奴は剣城に会わすな」
「それは何でなんだい?」
「明智何某が京から帰陣し、挨拶をしにお館様の元へ参った時に松永も居たのだが、彼奴は剣城が出した未来の物を驚いていたが、ワシには分かる。あれは演技だ」
「松永の手の者・・・。事前に間者で調べていて・・・三好か!?」
「そこまでは分からぬが、こんな田舎まで間者を放っておるのは・・・相当にやる奴だ。剣城は甘い男だ。すぐに唆される可能性もある。その事をお主に言おうと思ったのと、酒でも呑まんとやっとられんくてな」
「ご忠告感謝致しまする。俺が目を光らせておきましょう。それと柴田殿が酒が飲みたいと言うのは・・・かっぷらーめんの?」
「そうじゃ!聞いてくれ!ワシが大事に大事に……………それをお館様が………」
「俺から剣城に言っておきましょう。そんな事忘れて、さっもう一献!それにこっちのかきぴーと言う菓子も美味いですぞ!」
慶次さんはマジで柴田さんと逢瀬を重ねているのか!?いやマジのマジか!?いや人の恋は人それぞれだが、柴田さんはお市さんじゃなかったのか!?
オレは悶々としながら眠れない夜を過ごした。決して男同士のナニを想像した訳ではないッ!!!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます