神童 奇妙丸
次の日、主要武将を連れて小牧山城?に信長さんは引っ越しをした。
色々乳酸飲料やらコーラ、チョコレートと、ポテチ、飴玉とか小学生の遠足ですか!?ってくらいのお菓子をオレに用意させて、しかもこのお菓子に関しては自分で持って行くと、例のソロキャンプ御用達のリュックサックへパンパンに入れ、旅立って行った。
オレはとりあえず木下さんと奇妙君に挨拶だけして、例の参考書の数字の意味などを言ってたのだが、やはりオレは先生には向かなかった・・・。
「剣城殿!この1と9を足すと10になるのは分かりますが何故10×0をしたら答えは0になるのですか!?」
4歳児がおかしいだろ!?なんで掛け算が出来るんだよ!?神童どころじゃねーだろ!?
「奇妙君・・・。私にも出来る事と出来ない事がございます。すいません!!!!!!私にも何故かまでは教えられません!そう決まってるのです!!!!」
オレは4歳児に何故か土下座で謝る。何故って言われてもそうだから!としか言えねーんだけど!?
「奇妙殿?その辺で今日は堪えてやって下さい。剣城殿にも分からない事がございます。勿論、某も分かりませんので教える事は叶いませぬが・・」
木下さんの助け舟、助かるな。
「私の家に沢彦さんっていう頭の良いお坊さんが居ますので、言っておきますのでその方に聞いて頂けますか?」
「いや、こちらの方こそ聞いてばかりで申し訳ございません。宜しくお願いお頼み申す」
ぜんっぜん!信長さんと似てないし、礼儀正しい子なんだけど!?どういう事!?
「剣城?奇妙殿は間違いなく神童じゃ。あれ程の才をあの童の時に見せるは本物じゃぞ!?」
「私もそう思います。ところで、国友さんはいつ頃帰ります?」
「明日くらいには帰ってくるのじゃないか?」
「分かりました。明日朝一に村に行き、例の鉄砲やらを伝え、甲賀の人達の部隊運用など色々指南しますので、外泊するかもしれませんがよろしいですか?」
「貴様っ!逃げるのか!?ワシに奇妙様を押し付けるのか!?ワシがあの神童と相対できる筈がなかろう!?」
「その件は今から沢彦さんにお願いして来ます。多分大丈夫です」
「そうか。なら良いが」
そう言い一度家に戻り、沢彦さんに事情をお願いしたら快く引き受けてくれたので、明日から金剛君達のお勉強をお休みして、城に来てくれる事になった。
信長さんの許可が要るかと思ったが、沢彦さんは顔パスらしい。流石チートお坊さん!
「剣城様、宜しいでしょうか?」
「うん?どうしたお菊さん?チョコレート食べたいの?」
「そんな事言ってません!実は先程先触れがありまして、半刻程で残りの5人が到着予定です。如何されますか?」
「もう!?まあ別に寝床とかは用意してるから大丈夫だけど。このまま待っておくよ」
「はっ。かしこまりました」
1時間程して金剛君達と同じ年齢の人達が滝川さん配下の家臣の人に連れられて来た。
「剣城殿、こんにちわ。甲賀出身の者ばかりありがとうございまする」
「こんにちわ!いえいえ、私も相当に気合い入ってますよ!なんせ世界一の忍者軍団作りますからね!」
「に、にんじゃ!?何ですかそれは!?」
「忍びの者。略して忍者ですよ!もう草の者や乱波者、透波者なんて呼ばせませんよ!」
「剛力!?世界一の忍者軍団とは!?」
「金剛・・・感じろ!」
「そ、そうか。よろしく頼む。実はワシも甲賀出身でな。ではここで引き継ぎ終了だ。今日からこの者達は芝田剣城殿配下になりまする」
「はい。ちゃんと面倒見ます。ありがとうございます。滝川様にもよろしくお伝え下さい」
「お前達!甲賀出身の草の者だったお前達を、この芝田剣城殿は自ら引き取ると言うてくれたお方だ!一生懸命励め!」
「「「「「はっ!!!!!」」」」」
いや。皆、早速凄いな。息ぴったりの返事だな。てかまたこれ名付けしないといけないの!?
「お菊さん?紹介してくれる?それと慶次さんは?」
「はっ。慶次様は面白い人物を見つけたとか言って外出してます」
「遊び人かよ!まぁ分かったよ。じゃあ紹介お願いします」
そこから長い長い紹介が始まった。なんか甲賀が如何に貧しいかから始まり生い立ちを言われ、六角氏の任務を達成したのに鐚銭すら貰えなかったとか、不幸話大会になった。
その話を遮るのは悪いと思ったが、顔に出てたのかお菊さんがシャットアウトしてくれた。いや、遅いわ!!!
「甲賀の事はもう良い!殿は自己紹介と言った!各々の歳を言いなさい!今までの名前は捨て、殿が新しい名前を付けてくれる!これからその名を我が名とし励むように!」
いやいや!?オレ名前付ける気なかったんだけど!?今までの名前でも良くないすか!?
「殿が我らに新しい名前を・・・・グァぉぉぉぉ〜〜〜」
男1名、獣みたいな鳴き声で泣いてる人が居るんだが!?もうこれ断れないじゃん!!!
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