織田家 No.1我が儘 人物
「お館様!この銃はどこで!?それにこの色は些か・・・・」
「某も滝川殿と同様どうもこの色は些か・・・」
「色なんかどうでも良い。ワシが見ておるのはこの弾が出る所だ。ワシが持っておる銃より弾が大きく見えるのだが、どうなっておる?」
「確かに少々大きいように思えます」
「それに彼奴が火薬の製造を成功させたらしい。あの例の村でだ。少量しか持って帰っておらぬが一益、どうだ?南蛮のと遜色はないか?」
「はっ、某が見たところ変わりないと思われます」
「急いで城の鍛治師共にこの玉型で鉛を作れと命令しろ!これも彼奴が持って来た物だが、この窪みに流し込むだけで弾になると言っておった」
「これはまた何とも見た事ない玉型でございます」
「御託は良い!急げ!」
「ったく何なんだよ!俺は銃持って来て城の誰かが試し撃ちしてくれる所を見たかっただけなのに、何で部屋で待ってろになるんだよ」
トントントン
「はい、どうぞ!」
「殿方、お市様がお呼びでございます」
「分かりました。向かいます」
いきなりお市さんに呼ばれる事なんてあったか!?オレ何かやらかしたかっ!?
「お待たせしました。剣城です」
「入れ」
「もうちと近う寄れ」
「はっ。それでお市様、何か用でしょうか?甘味でしょうか?」
「妾はそんな食いしん坊ではないっ!」
いや1番食いしん坊だと思いますが?ついでに我が儘姫でもありますが?
「剣城を呼んだのは他でもない!退屈じゃ!何か面白い物を出せ!」
珍しく名前で呼んでくれたかと思ったらやっぱり我が儘じゃん!退屈だから何か出せって・・・。んな事言われてもな・・・。
「何が宜しいか具体的に言って頂かないと・・・」
「分からんッ!とにかく妾は退屈なのじゃ!!」
いや意味不明すぎるんだが!?現代の女子高生くらいは普段何して遊んでたんだ!?テレビがあればゲームとか出せるけど、んな物無いし・・・。雑誌とか読むのか!?
いや、そもそも本は盲点だった。本はあるのか!?その道の専門書があれば色々試せるんじゃないのか!?
オレはGarden of Edenで雑誌を検索したら出るわ出るわ。普通に色々な雑誌や本があった。とりあえず専門書的なのは後で確認したとしてあまり文字が書いてないファッション写真集的なのでいいかな?
《令和ファッション写真集ティーン向け》¥900
クソ!何か効能があるのかと期待してたら何も無いんかい!てっきりオレはファッション誌を見たらセンスが養われるとかあるのかと思ったじゃないかっ!
「これなんか如何ですか?私が居た時代の女性のファッション・・・。何て言えばいいんだろう?最先端の服の絵と言えば良いのかな?」
「なな、何じゃこれは!?これは紙の中で生きておるのか!?これ程鮮明な絵があるのか!?絵師は誰じゃ!?」
「絵と言いましたが、これは正確には絵ではなくて写真と言いまして・・・」
もう、これも説明面倒だな!インスタントカメラでも買うか!?フィルム付きで1万くらいであるのか!?
「良く分からんが妾もこの様に描いてもらいたいぞ!!それによく見るとこの絵の女子(おなご)は何故、尼僧みたいに髪が短いのじゃ!?」
パンッ!!!!
「なっ、何だ!?」
「兄上が鉄砲の訓練でもしておるのじゃろう。それより妾にもっと教え・・・」
「剣城殿!こちらでございましたか。お館様がお呼びです」
遠藤さんナイス!
「という事なのでお市様すいません。写真・・・その絵の事は近い内、何とかします。とりあえずその雑誌でも見て暇潰しして下さい!失礼します」
「チッ、兄上は我が儘なのじゃ!たまには1日妾に剣城を貸してくれてもいいと思うのじゃ!そう思わんか!?ばあや!?」
「そう言われましても殿方も中々にお忙しいお方です。それに先日お館様に、殿方のあだ名も控える様に言われたばかりでございます。その殿方が、見た事ない本をお市様にくれたではありませんか!?それで暇を潰しては如何でございましょう?」
「ばあやがそう言うのも珍しい。なら、ばあやも妾と共に見ようぞ」
やっと解放された・・・。お市さん・・・。やはり貴方が織田家、我が儘のNO1ですよ!
〜周りの時間が止まる〜
なんだ?農業神様か!?皆々で忙し過ぎるぞ!!
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