醤油 砂糖 酒 完成?
「おい!そこ!伝兵衛!ちゃんと持ってろよ!流し込むぞ!!」
「ちょちょ!八兵衛村長!熱い!」
「なーにを言ってるんか!もう少しだ!!」
「太助!フイゴで火を弱めるな!」
「一応、溶けた鉄を流し込んだが・・・どうなのだ?」
「あの技によると、このまま12時間自然乾燥すればいいと言ってましたので、とりあえずこのまま地面に置いておきますか?」
「うん?そうだな。季節は冬なのに汗だくになっちまったな」
「おいおい!八兵衛よ!また水遊びするなんか言わねーよな!?」
「馬鹿か!」
「はい、コーラです!お疲れ様でした!ありがとうございました。とりあえず今日はこのまま終わりにしますのでまた明日来ます」
「何か呆気なく終わったな。ワシが頭に浮かんでたのは違ってたんだがな」
「いや俺もなんですが、これはこれでいいみたいです。それとあの実はやはりちゃんとした技術者に食べてもらうのが良いみたいです。神様が言ってました。自分も食べた事伝えたら無言になり悲しい目で見られました。あっ、ちなみに後2回分この鋳型?で銃が二丁作れるみたいです」
「そうか。ならワシも実を無駄にしてしまったんだな。剣城、すまん。まあでも今まででは分からない事が分かりだしたからワシは感謝しとるよ?とりあえず明日こいつの出来栄えを見てみよう」
クソッ!これが元のセンスの違いか!?オレは全くセンスも才能も無かったのか!?
「それと、例の糞とか集めていた所を確認してみてもいいですか?」
「あぁ、こっちだ」
「これは・・・センスが無いオレでも分かる!分かるぞ!!これ黒色火薬ですよ!!!!!金色の肥料最強過ぎだろ!!!これ!織田家が飛躍的に強くなりましたよ!!!」
「ワシはそこまで分からぬが良かったな!」
「それと、村の器用な人に元が下手くそなんで分かりにくいですが、この絵の木像を作ってくれませんか?それで簡易的な物でいいんでそこに祀ってくれませんか?」
「誰だ?この変な髭が生えた奴は?」
「いやこの人をそんな風に言ったら駄目です!この人は・・・俺の師匠と言っても過言ではない人です!」
「おっおう・・。そうか、すまんすまん。分かった。太助?お前たまに木屑で何か作ったり大工仕事が上手かったよな?この剣城が上質な紙で書いてる者を彫ってくれと言ってるぞ?」
「あっしがですか!?これは何ですか?」
「剣城が言うには剣城の師匠らしいぞ」
「へー!そんならちゃんと、しやせんといけやせんね!分かりました!引き受けやしょう!」
「まだまだやりたい事は思い浮かぶのですが、やはり本職が居ないと難しいですね。閃きだけでは限界です」
「そうなんだよな。ワシもあの籾摺りの一体型のを善兵衛と作ったが頭では分かるがやはり作るとなると本職が居ないと無理だ」
「あの実は後二つあります。国友さんの息子と後一人に託しましょう」
「それは剣城に任すがな」
「分かりました。じゃあ今日は戻りますのでまた明日来ます。皆さんありがとうございました!お疲れ様です!」
「あぁ、気ぃ付けてな」
「あっしはこのこーらも好きですが、やはり酒の方が好きですぜ!剣城殿、頼みますぜ」
「なら次は酒ですね。分かりましたよ」
みんな酒好き過ぎだろ!
「お菊さん居る?帰りますよー!」
「はっ!ここに!」
途中お菊さんにもコーラを渡してゆっくり帰ってきた俺達だが、帰ると4枚の書状が俺に来ているとの事で遠藤さんから手紙を預かって部屋で確認した。確認したんだが・・・・。
だから!何書いてるか分かんねーよ!!!活字だよ!活字!もっとちゃんと書けよ!!!
「遠藤さんッッッ!!!!ヘルプヘルプ!!」
「はっ!どうされましたか!?へるぷとは!?某に教えて頂き給う」
「あっ。いや、すいません。助けてって言う南蛮の言葉です」
「剣城殿は南蛮の言葉まで精通されているのですね!流石です!某なんかより余程お館様のお役に立てると思いまする」
いや、それはないな。俺は遠藤さんみたいに動けないし。
「いやそれは絶対有り得ないですよ。遠藤さんが居ての小姓なんでこれからも頑張って下さい。それで忙しいところ悪いのですが、この書状が読めないので読んでくれませんか?」
「南蛮の言葉が分かるのに丹羽殿や柴田殿達の書状が読めぬと!?」
いや、軽くディスってきてるのか!?楷書なら読めるんだよ!!
「すいません、学が足りないので読めません」
「はっ。分かりました。最初は丹羽殿からです。冷え込みが強い今日この頃、剣城殿はいかがお過ごしでしょうか。先の戦の折は……………………して某がお館様に対して……………………」
長い!長過ぎるぞ!!核心にはいつ入るんだよ!!途中俳句みたいなのも入ってるんだが!?余計な事言われたら分からんだろ!?
「えっと・・・読んでくれてるとこ悪いのですが、核心的なところは・・・」
「申し訳ございませぬ。素晴らしい句な為、某感動してちゃんと読んでいました。さすが剣城殿!お館様と似ているところがございますね」
いや多分これは長過ぎるから、信長さんも辟易してるだけだと思う。しかもこれに感動を覚えるか・・・。俺にはこの手の才能も無いようだな。
「丹羽殿はお館様様に自慢され、ウナギなる物を食べたそうですが臭くて食えなかったそうで酒と、剣城殿が手を加えている村でお館様が食べたような黒い汁が欲しいそうです。次いで、柴田殿と木下殿も同じ様な感じです。ただ木下殿はこーらなる物が欲しいそうです」
「木下様なら城に居るのに直接言ってくれればいいんですけどね。それで森様は違うんですか?」
「お館様が必ず書状をと決めましたからね。それで森殿は・・・正確には家臣の太郎様からですが、醤油と剣城殿が出した物程ではないですが澄み酒と、これも量の割に少量ですがあの竹から砂糖が出来たそうです」
「マジっすか!!!太郎さん!!流石!!!俺じゃ絶対分からなかったですよ!!!これで一般流通も可能な筈だ!!」
「剣城殿!まじっすかとはどういう意味か、是非に某にも教えて頂き給う!!」
いや遠藤さんどうしたんだ!?青タン作ってからおかしくなったのかな!?
書状を持ってきてくれた横に綺麗な風呂敷?みたいな物が包まれてるのが見えた。今回の対価かな?
「さっきの言葉は忘れて下さい。未来の言葉です。ちなみに本気と書いてマジと言います」
「成る程!良き文字です!良ければ某の旗印にしてもよろしいか!?」
「え!?ああ、別にいいと思いますよ?」
「誠にございまするか!?いやどうもありがとうございまする!それでこちらが、お三方からの対価だそうです。それと森殿は一度清洲の家に寄って欲しいと言っておられました」
「分かりました。明朝に村に行き、確認したい事がありますので、明日のお昼くらいに行くと伝えて貰ってもよろしいですか?」
「剣城様、それは私の役目に」
「おうっ!ビックリした!お菊さんに頼んでもいいの?」
「はっ、遠藤様は大変に忙しいお館様の小姓にございますれば」
「なら、お菊さんお願いします。明日の昼に伺うと伝えて貰ってもいいですか?」
「かしこまりました」
「菊殿はいつ見ても鍛えられておりまするな。某より軽い身のこなし。某もより一層精進致します。ではこれでよろしいですか?」
「あぁ、すいません!ありがとうございます!」
「では御免」
醤油、砂糖、酒!素晴らしいな!やればこの時代でも作れるんだな!俺は全く何もしてないけど凄く嬉しいぞ!!!!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます