自立型キャタピラコマンドーmk-2神様verは大黒剣(だいこくけん)になりました。
次の日からはまた早朝の褌鍛錬が始まり、太田牛一さんから『書きやすい書物ありがとう』やらを言われ朝のお勤めが終わった。
信長さんの息子にも挨拶をしようとしたが、まだ会わせてくれなかったので、伊右衛門さん達と料理研究と名前にした料理を作り、信長さんや小姓の人、下男さんや下女さんに感想を貰いながら午前中を過ごして、昼前くらいに信長さんに呼び出された。
「おう。最近料理ばかりに励んでおるようだな?ワシは敢えて貴様に問う事はせなんだが、貴様、何かワシに隠してる事があるんじゃないのか?ん?」
めっちゃ機嫌悪いんだけど!?オレ何かしたか!?
「隠してる事でしょうか!?別に何も無いとは思うのですが・・・・」
「ふん。シラを切るか。最近貴様は馬も乗れ出したらしいな?それもワシの小雲雀(こひばり)より速く走るらしいじゃないか」
「あっ!すいません、忘れてました!信長様!この後、時間ありますか?それを見てもらおうと思ってました」
「ほう。ワシが問うたら思い出したと?それにワシにも自慢するつもりか?最近城の兵達がやたらと口にしておってな。ワシより馬の乗り方が上手いと」
「いえ、決して自慢するつもりじゃなく、それにあれは乗り方さえ覚えれば…」
「黙れッ!!!!!!!小癪な物言いはするな!」
いや全く自慢するつもりじゃないんですが!?少しだったのがめっちゃ機嫌悪くなってきてるんですが!?
「おい、お前らはどこぞ違う所を見回りせい」
「はっ、はい!」
「それで小雲雀(こひばり)より速い馬はどこじゃ?」
「これでございます。ここのボタンを押してこのハンドルを握り…」
「ぬぅあんだこれは!!?馬じゃない!これが未来の乗り物なのか!?」
「全部ではないですがこれに似た感じの乗り物もあります。それでこのヘルメットを被り頭部を守り、この右手のハンドルを回すと…」
「御託はいい。早く乗らせよ!」
「いや、いきなりは本当に危ないです!まずはここら辺で少し走らせて…」
「くどいっ!!!!!!その、へるめっととやらを貸せっ!!・・・・いや待てよ?このへるめっととやらは弓も弾きそうだな?まあこれは追々調べるとしよう。おい!この右手を回せば良いのだな?」
「はい!本当に危険でかなり早く走りますので気を付けて下さい」
「ふん!ワシがこんな物に乗れん筈がない!見ておれ!」
「うをっ!!!なに!?此奴、中々速いではないか!!!おい!もっと速く走るぞ!!!」
そこから1時間程は城の周りを走り回って信長さんは帰ってきた。最初人払いしたのに信長さんの奇声が聞こえて城の人達が出てきた。
「あっ、兄上様だけズルい!!妾もあれが欲しいぞ!」
「妾にもあれを献上せよ!!」
「いや、あれは簡単には・・・・」
「市か。何も無いのにそんな簡単にワシの妹じゃからと献上させれば下の者に示しが付かぬ。我慢しろ」
「では、兄上様の後ろに乗りとうございまする!」
「ふん。しょうがない。後ろに乗れ」
そこから15分程現代の暴走族ですかみたいに低速で走った。ただ気になったのが、ヘルメットをちゃんとお市さんに被せてたのと、さっきみたいに暴走はしてないので、やっぱ信長さんはかなり妹に甘いのだと認識した。
「剣城よ、今度は何をお館様に献上したんだ?」
「あっ、池田さん!あれは未来のそれも超未来の乗り物?です」
「何で疑問系なんだ?まあいい。ワシもあれが欲しい。対価はいかほど用意すればいい?」
「すいません、少しお待ちを・・・・」
オレはヘルプボタンを押して、農業神様にまだ売ってくれるか確認しようとした。
「ポチッとな」
〜周りの時間が止まる〜
「やぁ、我が兄弟!」
「こんにちわ!農業神様!聞きたい事がありまして、あの
キャタピラコマンドーmk-2神様ver.ってまだ売ってくれませんか?」
「それはダメなんだなぁ。あれは、Garden of Edenが使える知的生命体1人または1匹または1体に付き1台だけなんだなぁ」
いや、今さらっと凄い事言ってないか?知的生命体って人間以外にも居るって事か?いや、今はそんな事どうでもいいか。
「では、何か馬より速い乗り物とかございませんか?」
「ない事もないけど、あまりマナを使う乗り物を出すのは禁止されてるんだなぁ」
「ああ・・・・・・そうですか・・・・」
「我が兄弟のそんな顔見たくないんだなぁ。ちょっとおいも考えてみるから、少し待ってて欲しいんだなぁ」
「いえ、こんなに優しく色々してくれてるのに申し訳ないですよ!でも農業神様がGarden of Edenの職で良いのかな?に居てくれて本当に助かっております!
これからも宜しくお願いします!それと出来ればお名前なんか聞かせてもらっても・・・」
「神格が無い我が兄弟においの真名を教えれば、我が兄弟はおいと従属になってしまうんだなぁ。だから真名は教えられないんだなぁ」
いや、農業神様は男だけどオレこんな優しい神様になら、仕えさせてもらってもいいかなと思うんだが?
「嬉しい事思ってくれてるんだなぁ。我が兄弟が魂の輪廻に来た時に、また今の言葉聞きたいんだなぁ」
いや、貴方も心が読めるんですかぃ!?恥ずかしいじゃん!!!男に告白したみたいになってるじゃん!!!
「ははは!でも本当に農業神様で助かっております!また何かあれば聞かせてもらいますので、よろしくお願いしますね!」
「分かったんだなぁ。おいも何か考えたら我が兄弟の前に現れるんだなぁ。さよならなんだなぁ」
〜止まってた時間が動き出す〜
「池田様、すいません。あれは特注であれしか用意できなくて・・・。また何か私も方法考えてみますので少しお待ち下さい」
「そうか・・・。いや、剣城には日頃から色んな物を用意してもらってるのに、我が儘を申した。許せ。あれならワシもお館様から許しが出れば乗れるのか?」
「あれなら、今お市様が被ってるヘルメットを被り、信長様の右手に回せるところがあるのですが、それを捻れば動きだしますよ」
「そうか。分かった。・・・・・・・・・お館様ぁぁぁッッッ!!!!!!!!!!!!!!某もそれに乗りとうございますッッッ!!!!」
いや鼓膜が破れるかと思ったよ。あんな大きな声出せるんだな、池田さん。かなり残念そうにしてたが乗りたいんだろうな。信長さんとお市さんが戻ってきた。
「恒興か。お前も乗りたいのか?」
「是非に!某も乗ってみとうございまする!!」
「小半刻だけ許す!」
「・・・・ありがとうございまする」
確か小半刻は30分未満の事だったよな?せこい!またもや信長さんせこ過ぎるぞ!?元は俺の乗り物なんだが!!?それでも池田さんめっちゃ楽しそうに乗ってるぞ!!
「おう!剣城!あれは中々の馬だ!たしかに小雲雀(こひばり)より速いのが納得できる。あれは作れないのか?あれで兵を動かせれば一撃離脱を繰り返し敵を殲滅できる。どうだ?」
流石信長さんだわ。すぐ戦に繋げようとするんだな。
「すいません。あれはさすがにどう頑張っても作れないと思います。と言うか、作れません。それにあれしか無いのです」
「そうか。では他の使い方があるな。あの馬の後ろに人が乗れる荷車でも縄で繋げたら、一度に大量の兵が動かせるな?いや、だが少し目立つか?まあ良い。あれはワシが預かっておく。元は貴様の馬だ!名は何と言う?」
「えっと・・・非常に言いにくいのですが、自立型キャタピラコマンドーmk-2神様ver.と言います」
「ふっ、面白き名だ。中々に覚えにくいがな。そうだな・・・貴様の名を一文字使おう。今日からこの馬は、大黒剣(だいこくけん)だ!どうだ!?良き名じゃないか?この黒が良い!」
かなりご機嫌なんだけど・・・馬じゃないとは言いにくいな・・・。けど、後で言えば怒られるし・・・。
「信長様、あれは馬じゃないのです。だから餌なんかも要らないのです」
「貴様はワシを馬鹿にしておるのか!?あれが馬じゃない事くらい分かっておるわ!便宜上、馬と言うておるだけじゃ」
あぁ!!そうですかい!!!オレぁてっきり本当に馬と思ってるのかと思いましたよ!!!ついでだ。オレが思う事、やりたい事、信長さんに聞いてみようか。
「信長様。この後、時間よろしいですか?これからの思う事、軍の事もです。かなり良いと思う事があります」
「ほう。貴様から意見を言うてくるのは珍しいな。良かろう。貴様の話を聞いてから村に行くとするか」
よし。アポは取ったぞ。とりあえず兵隊の役割分けを言って、お菊さんの知り合いとかの人をオレが雇ってオレだけの忍者を・・・おっと!
織田家のCIA養成所でも作って、学問なども教えて、迷彩服でも着せて、隠密部隊とかカッコイイな!!それの長がオレだ!!!ふっふっふっ・・・。影から支配する長官が良いな・・・。
「剣城様、お顔がニヤケています」
おっと、お菊さんナイス!また内なる自分が出るところだった!よし、色々プレゼンするぞ!!
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