トマホークmk-2神様ver 降臨
その話の後、八兵衛村長とオレ、村の男手3人、
伝兵衛さん、太助さん、権助さんの5人で山に入ることにした。八兵衛村長に聞くと、
「3人とは先の戦の時、同じ小物で隊伍を組んでたんだ。あと1人居たが脱落してしまってな」
オレは聞かない方がよかったか?と思った。すると伝兵衛さんが、
「あんたが気にする事じゃない。ワシら3人は八兵衛に理由を聞かずに、今から連れてくる奴の言う事を聞いてくれと頼まれた。ワシはあんたを信用はしてないが、他の3人は信用してる。だからと行って地頭(年貢を取り立てる人)に突き出したりはしない。」
他の2人も頷く。
「分かりました。自分が今からする事は少し音が出るかもしれません。驚かずに居て下さい。自分も八兵衛村長を信頼しています」
3人に「はぁんっ、褌一丁で何が出来るんだよ」って目で見られる。まぁオレが逆の立場でも同じ考えになるけどもよ。
山に入る事30分。昨日から裸足なのに全く痛みを感じなかったが、ここで少し異変を感じる。少し足の裏が熱い気がする。4人から遅れて足の裏を見てみるとビックリ。小さい木の枝が刺さってたが痛みは何故か感じない。
神様に貰った加護?の体のお陰かな?とオレは思う。それに少し4人に遅れてはいるが、あまりオレの息は上がってないし、喉もあまり乾いていない。
これはまさか「オレの時代キタコレ!!!」「0から始まる戦国チートか!?」一人でニヤニヤしながら足の裏に刺さった枝を抜き4人に小走りで追いつくと、
「静かに。音を立てるな」と権助が囁(ささや)く。
「あの獣はよく畑を荒らすんだ。夜になると結構な数が降りてくる」と太助も囁く。
オレはすかさず小声で『ネットスーパー』と言う。
そして、ボックスと書かれてるところを押すと一覧が出てきた。一覧でも今は3つしか項目が無かった。…………んっ!?
あのクソグランドファーザー!いや、ゴッドファーザーか!?やりやがった!3つある項目一つは紛れもない"トマホークmk-2神様ver"と書いてある。
そう、2つ目。2つ目にあれ程探したし、今もどうにかしようとしてる服。そう、服!!
《1500〜1600年代男性服3着》
もうね、舐めてんのかと?バカにしてるのかと?あんだけ村の人にバカにされたの我慢して(この時代の人は恐いためやり返しは出来ないけども)赤面になりながらも褌一丁で居たのに。
八兵衛村長の温もりも涙ながら受け取ったのに………。
そして、3つ目ワシからの手紙・・・。
イヤイヤ、何で手紙なんだ!?折角、朝に意思疎通できたのに言葉で言えばいいじゃん!!とツッコミを入れつつも今ここで服を着たりしたら鹿に気付かれる為、このままオレのこの時代唯一にして無二の褌(借り物)で"トマホークmk-2神様ver"を撃つ事にする。
タブレットのピストルの項目をタップすると手の中によく現代で見るピストルが持たれていた。
ただ色が何故かピンクだけど。
八兵衛村長、太助、権助、伝兵衛の4人、驚きで目が『これでもか!?』と言うくらい見開いている。
体感的に30メートル程離れてるかな?当てられる自信は無いけどこれ以上は近寄れそうにない。昔、現代の映画で見たラ○ボー怒りのアフガンで見た某俳優のワンシーンを思い出す。たしかこんな風に握ってたか?
いや、待て!あの某俳優・・・ピストル使ってなくね!?全部重火器だった気が・・・。
もういい!と、撃とうとしたその時、鹿が一斉に走り出した。
「いかん!!畜生が横に居る!」
伝兵衛さんが叫ぶ。
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