　「そこでだ。本来転生させるつもりだった我が子に付ける予定だった能力、我が地球の子供達に分かりやすくスキルとでも言おうか。それを芝田剣城、我が息子に着床させようと思う」

　「えっ！？着床！？卑猥な感じが、そしてオレってば神様の息子なの！？」

　「我が星、地球の人間はみんな我が息子、我が娘であるっ！人間間の争いにはワシら神達は手出ししてはいけない決まりがあるのじゃが、外的要因がある事で我が星地球、我が子達に危険があるとすればワシは全力を持って対処しよう！（ドヤッ）」

　この言葉の時だけ何故か最初にあったthe神様な姿に戻っていた。適当な神様ぽいし、女の尻に敷かれるタイプぽい神様だがなんかカッコイイ。こうゆうのが神様なんだなと思った。最後のドヤ顔はいらんけど。

　「その、転生させる予定だった我が子供のスキルはネットスーパーと言えば分かるか？いわゆる、通販だ！」

　「その前に一つ聞きたいんですが、自分が居るのは昔の地球の日本でいいんですか？時代背景とか教えて貰えれば・・・」

　「おぉーそうじゃった。今、我が息子が居るのは先程言った分岐した地球の・・・我が息子の時間軸で言うと1561年、永禄4年。愛知県。いや、尾張国じゃな。大きな戦は、我が息子、織田家の子供達と今川家の子供達の争いじゃな。二つの子供達が手を取り合って発展すれば皆が良い国を作れるのにこの時代はそれが分からない子供達が多いのが悩みだな。

　どの分岐した世界でも同じじゃ。そしてどの分岐した世界でも織田家が台頭（たいとう）しておる。よほど芯がしっかりしておるのだな。どの世界線でも天下を取ろうとしておるよ。"織田信長"という我が息子は」

　「やっぱ戦国時代なんだ。現世でラノベやら漫画も色々読んだし、人並みに勉強はしてるからある程度の事は分かるけど、どの世界線でも天下取りに行ってる織田家て・・・。愛知県じゃなくこの時代は尾張国・・。終わりだな。戦で死んだな。シャレじゃなくマジで」

　「そんなガッカリするな、我が息子よ！元はワシの"部下"のミスだから本来は何も手助けは出来ないが、今回だけもう一つ助けよう。ネットスーパーが部下の落とし前。これはワシの落とし前だ。病気や怪我などしにくいのと自然治癒能力の底上げをしておこう。そして、人間間の争いには介入できないが自衛できる、我が息子が使える武器を渡そう。何が良いか？」

　急にそんな事言われて困るぞ。

　「まぁ我が息子の令和の時代軸に合わせるなら許容できる範囲はピストルくらいか。重火器はダメだ。分岐世界を増やし過ぎる。管理が出来なくなる」

　「じゃあそのピストルでお願いします。そして、どうせ僕はピストルすら撃った事ないし撃てるかも分からないし、そもそもメンテナンス、弾補充も出来ないので簡単なやつでお願いします」

　「我が息子ながら謙虚だな。よし！令和の時間軸にもどの世界線にも無いワシが特製の安全なピストルを作ってやろう。…………完成じゃ！！！」

　てか早っ！！

　「名付けてトマホークmk-2神様ver」

　うん。こいつも名前負けか。オレと一緒だな。めっちゃミサイルぽい名前やし。

　「ワシが我が息子のために作ったのを侮辱するのか！？要らないのか！？んっ！？」

　心読まれて怒り出した。

　「そんな事ないです！大切に使わせていただきます！ありがとうございます！」

　オレがお礼を言ってると急に神様慌てだした。

　「いかんっ！！このままだと他の神（どうりょう）にミスがばれてしまう！ゔぇーい、もう良い！我が息子よ！一回しか言える時間が無い！よく聞け！その、ピストルは弾の補充装填メンテナンスなどいらないようにしている。ただし、20発連射したらば20秒は撃てない。永遠に撃てるようにもできるが、そこはワシのバランス調整である！

　そして、芝田剣城以外の息子達には撃てない様にしてある。ただし芝田剣城が心から認めた者一人だけは、例外とする。ネットスーパーは、目が覚めてから「ネットスーパー」と唱えてから使え！基本銭が掛かるが、物を売って買う事も出来る、令和の時間軸にあるラノベにも似た作品が色々あるだろう。それを、思い出して参考にしろ。他に質問はあるか？よし！無いな？では行けっ！！」

　「ちょっ、まっ行けって・・・。夢の中をどう行けと？」　

　オレは夢と現実の狭間を渦の様にグルグル回る。