第10話 サビツキ



 しかしミレイは、運悪く竜と出会って死にかけてしまう。


「いきなり竜がでてくるなんて、そんなのなしだろ」


 叶うわけがないミレイは、その場から逃げ出す。


 帝国は無茶な都市開発で、各地の森林が破壊されていっている。


 資源の枯渇と、大型魔物の生息地域の減少。


 それがこの国の抱えている問題だ。


 ミレイは、後者の問題に行きあたってしまったようだった。


「くそ、こんなところで死んでたまるか」


 そこに、ベテランの駆除員がやってきた。


 ミレイは命を落とさずに済んだようだった。


 ドラゴンは逃げていく。


「おう、ボウズ。無事か?」


 その声は友人にそっくりだった。


 ミレイは、前回のループで聞いた声だと分かった。


「あんたは、一体」

「あんたじゃない、サビツキだ。年上には礼儀を使えよ。坊主。ここだけの話。不法入国者だな」


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