第7話 代償



 また、過去に戻ったミレイ。


 しかし、なんどやっても過去への移動は慣れないだろうと思えた。

 ぐらぐらと魂がゆさぶられる感覚がしていた。


 自分がどこでもないどこかにいってしまったような、心細さ。


 それらを経験して、未来はその場所へ巻き戻って来た。


 ミレイは本能的に悟る。


 この力は何度も使っていいものではないと。


 繰り返し過ぎると、精神に異常をきたす恐れがあった。


 だから早急に生き延びる策を講じなければいけないが。


 二回目となってもミレイは、自分がどうして過去へ戻ってしまうのか分からないままだった。


「一体なにが原因でこんな現象が起こってるんだ。って、考えたって、分かるわけないか」


 専門家でもないミレイはそうそうに思考を放棄した。


 この国で生き延びる事ができればループは終わるはず。


 そう思って、再び行動を始める。


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