第3話 軍議
軍議は異様に長引いている……。
「水天宮」「銀魔王シルバーサタン」「紅の騎士サリア」「狂戦士カマール」「ケイン」「シャーロット」「陽炎の騎士 沙耶香」。
オスカーは軍議をボイコットして出てこないようだ。
ようするに、オスカーのことは誰も「パーシヴァル」の後継者として認めていない。
結局、この7人で軍議が始まった。
龍系でつかえるのは「赤龍コラガン」のみか……。
まず敵である「龍の一族」は、「大戦士長 雄一」「大戦士長 黒田」「神宮寺光一」「テルジン」「山中鹿之介」、忘れてはいけない……「戦闘要塞チラノ」つまり秋子、どこまでやれるのか? 未知数であるが、「黒田の女房である咲恵」の7人で、あとは総本山に眠る「清龍」である。
「ヤマタノオロチ」は、つまり「神宮寺誠一」は使えないのだ。
その変わり相手の「魔竜ターン」も使えないということになった。
ようするに、「核兵器」のような巨大な「力」のクリーチャーは、自粛なのである。
「フォースの戦士たち」は、たとえアウェイであっても「龍の一族」の強さに頭を抱える、というよりも国民の潜在意識に、古代からのアニミズムである「日本神道」がある。
「日本神道」「仏教」の精神が日本人のDNAレベルで根強くあるのである。
現代の日本で「キリスト教」は広まりにくいと結論した。
「何が言いたいか、人間は皆、何かに洗脳されている……」
「何に洗脳されるかで、人生は決まる!」
「良い洗脳なら、良い方向に人生が向くはずだ!」
「そう考えると、人生は出会いだ!」と解答するしか無い。
そうなると、もうバクチなのだ!
自分の運を試すようなものだ!
そうならないために、良い出会に導く「宗教」は、必要となるに違いない。
「キリスト教」と対立しているように見える「仏教」は、個人的な意味あいが強く「キリスト教」は社会的な意味あいが強過ぎる。つまり、他人が何教かが極めて大事なことになってしまうからだ。
つまり「仏教」では「自分で気が付け!」というのである。
「自分で考えろ!と」
「キリスト教」にもチャンスはあった、前の大戦の直後であれば、だいたい1945年、昭和20年直後であれば、日本は敗戦したばかりであり、そのどさくさに紛れて「布教」できたに違いない。
それとも聖書が難し過ぎるのか?
理解できない、なぜ本物の「キリスト教」が広まらないのか?
「愛」だ「愛」が不足しているのだ!
いやその前に「知恵」が必要なのだ!
日本の宗教には、家元制度のような「世襲制」が根強い。
「世襲制」を続ける限り、初代の教祖も信者も寿命で死んでしまう。やがて「大物」が居なくなり、信者が「小粒化」し宗教が本来もつ「ダイナミズム」というか力強さが、徐々に無くなってしまう。
もういい加減にしよう……。
その点、カトリックは偉い。
選びに選び抜かれた「六人の枢機卿」の中から最も優秀で人間的に優れた人物が「教皇」となるのだから——。
こちら側にも、必ずチャンスが廻って来る。
軍議が終了した。
サリアとカマールはお互いにアイコンタクトを送りあった!
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