第3章・鉱山探索

第16話・ボスラッシュ

 鉱山は攻略メイン。採掘ポイントを無視して、奥地へと向かう。


 たどり着いたのは暗い洞窟の中で広々とした空間だ。


「………来る」


 シャアァァァァと言う蛇の威嚇を聞きながら、ダイチが前に出て防ぎ、私は鑑定で見ることにした。


 名前はストーンメタルスネーク。岩の大蛇で、鉱物を食べて成長する。こいつは大地の力を含み、鉄の力も手に入れた大蛇らしく、毒を持つ。


 毒は私とカナリアには効くため、ダイチに頑張ってもらおう。


 土属性だからカナリアの風魔法が効く。私も蛇退治のため、メイスを振るった。


「うおぉぉぉぉぉぉ!」


 刃の部分は効かない。槌の部分で叩き、隙を見て攻撃力を上げる『下級アサルトポーション』を飲み、攻撃力を上げて対抗する。


 岩も吐いてくるがそれはうまくよけながら、じわりとダメージを重ねていく。


 カナリアの風魔法、ウインドアローとエアカッターが決まる。私もアクアアローを叩き込み、順調にダメージを重ねる。ここの魔物の特徴として、魔法に弱いようだ。


 ダイチもワンツーと拳を頭部に叩きつけて、ダメージを稼ぐ。


「うりぃあぁぁぁぁぁ!」


 攻撃がクリティカルヒットした瞬間、大蛇が悲鳴を上げて消える。


『初回エリアボス、ストーンメタルスネーク撃破されました。報酬として黒鉄の宝玉が手に入ります』


『初回鉱山エリアボスソロ討伐が達成されました。おめでとうございます。報酬として大蛇の醸造樽を三つ手に入れます』


『エリアボス討伐に伴い、復活イベントを挟み再度挑戦可能になりました。ワープポイント登録も可能になりました』


 んーアナウンスで色々手に入ったことを教えられる。とりあえずエリアボスが始めて討伐されたようだ。


 ワープポイントというのはよく分からない。この宝玉のようなものに触れればいいんだろうか? とりあえず触れると登録できて、奥へ進むことができる。


「とりあえず少し休憩して奥へ行ってみよう」


「ご」


「はーい」


 ◇◆◇◆◇


 奥の鉱山は遺跡のような感じになっていた。どちらかと言えば近未来的な遺跡だ。出てくるモンスターも機械系と言うもので、少し苦戦する。


 手に入る鉱石は、ライトメタルという軽い金属と、軽銀石。宝石も少し出てくるな。へビィメタルという重い鉄はかなり頑丈らしい。色々手に入るものが多い為、奥へ奥へと進んでみる。


 そこでしばらく探索すると、大きな広間に出て、端っこに宝箱がある。


 開けようと近づいたとき、私はピンっと感じ取り、その場から離れろという勘がさえわたった。


 バババババッ。マシンガンのような攻撃が放たれ、天井が開いて、マシンゴーレムというモンスターが現れた。おおっ、銃器持ったモンスターか。


 といっても、本物の弾丸みたいに放たれない。せいぜい威嚇程度だったな。


 鉄球のような腕を振り回して、私は的確に攻撃をすることにした。


「ダイチ頑張れ」


「ご!」


 ここでもダイチが活躍する。攻撃を防いだり、攻撃を加えたりを繰り返す。


 今度の敵は風が弱点では無い為、カナリアはサポートに回り、私は弱点らしき水攻撃をする。


 ダイチも戦う中、私は『下級マジックポーション』を飲み、魔攻を上げて攻撃を繰り返す。


 ダイチが落ちそうになったとき、踏ん張りというスキルアーツが発動。HP1で堪えた時、逆襲というスキルが発動。


「ご!ご!ご!ご!ごッ!」


 攻撃力が上がったダイチの一撃が決まり、マシンゴーレムが倒された。ふう。


 さすがに二回もエリアボス。しかも今回はたまたま勝てたけど、下手すれば全滅だった。っていうか帰りが心配なくらい、アイテムを消費した。


『初回エリアボス、マシンゴーレム撃破されました。報酬として戦闘人形が手に入ります』


『初回鉱山エリアボスソロ討伐が達成されました。おめでとうございます。報酬としてスキルレシピ本が三冊手に入ります』


『エリアボス討伐に伴い、復活イベントを挟み再度挑戦可能になりました。ワープポイント登録も可能になりました』


 同じように宝玉に触り、手に入れたアイテムを確認する。んー人が入ってそうなカプセルだな。


 内容は戦闘人形、オートマタが入ったカプセル。三つアイテムを入れると適正した戦闘人形を生み出し、テイムモンスターとすることができる。だそうだ。


 これは持ち帰って若葉さんと話し合いだな。


 手に入った本は、鍛冶、錬金術、宝石の本が手に入った。これは重要そうなので、必死に持って帰った。


 とりあえず色々見られて、満足満足。


 ブログには撮れたボスモンスターのスクショを採用。若葉さんとは仲良く話しながら、リアルで説明するとしよう。


「ん、ダイチどうした?」


「ごー」


 どうやらダイチは進化可能値へとたどり着き、さらなる力を手に入れられるらしい。凄いな。


 これも若葉さんと相談して決めよう。ダイチが強くなるのは良いことだ。ダイチにそのことを伝え、静かに頷いたのを確認して、明日に備えることにした。進化は逃げることはないからね。


 あとはこれだけ鉄があれば、色々できそうだ。本の内容も気になるし、楽しみだ。

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