第11話・四日目
三日目はダンジョン探索、そう考える人は多い。私達は畑を耕して、アイテムを売る準備をしていた。
「ノットさん。こういうものを育てたりはしないんですか?」
「果物ですか? 確かに一時期目玉になると思われましたが、それだけでは」
「そうですか、なら加工は?」
「加工ですか?」
「ええ、この極熟マンゴーは加工すれば良いお土産品になると思うんですが」
「んーそう言われてもね………」
できた物を出すしかないか。若葉さんに相談しよう。
「マンゴーならプリンに加工できそうね。やってみます」
「それとお酒にできるようだ。少し醤油作りをやめて作ってみるか?」
「あらあなた、醤油を作ってたので作るんですか?」
「あー」
新しく作りたいが、醸造樽は水の精霊石がいるからな。
あとは錬金術を使える場所。そう思いながら朝は販売を頑張るのであった。
◇◆◇◆◇
お昼頃、ダンジョンがあったという洞窟へと向かい、中に入ることに。
敵はアリが多く、アリソルジャーを基本に、アリコマンダーが指揮を執り、アリストライカーが攻撃力が高い。
「ご!」
ダイチが基本に立ち回り、どうにか奥へと進んでいる。途中にある採掘ポイントで発掘すると。
「おお、水の精霊石が二つも手に入った」
「鉄鉱石も出やすいようですね」
「ごー」
妻と合わせて五つも手に入った。その後も奥へと進み、アリクィーンが現れる。
アリクィーンは手下となるモンスターを生み出し、戦わせるモンスターのようで、蟻酸を吐いたりする。
アリタンクの防御力を突破して、クィーンを撃破すれば攻略は完了だ。
「ふう、だいぶてこずったね」
「そうね」
宝箱が現れ、これで終わり? 私はそう思い、ボス部屋を調べてみる。鑑定で見てみると………
「おっ」
隠し部屋があった。なんとかダイチと共に進めそうだ。
「こっちに道があるよ」
「あらホント」
「行ってみよう」
こうして奥へと進むと、ダンジョンの外に出て、一軒の古い遺跡を見つけることになった。
「古い遺跡ね」
「ああ」
奥へと進むと本棚があるが、ほとんど朽ちている。本を一つずつ確かめながら奥へと進むと、大鍋のスペース。錬金術の部屋だ。
「おっ、ここなら錬金術が使えるぞ」
「やりましたね」
極熟マンゴー用、加工樽に、極熟マンゴーの木を使うことにした。
それと共に鉄鉱石から作る鉄のインゴットから作る、氷の精霊石から作れる冷凍庫も作った。これならより品物が作れるぞ。
自分達の分も用意して、6個作ることができ、一度帰ることにした。帰り路は他にないか調べて、別口を見つけた。
どうもダンジョンからこちら側に行かないと開かない仕掛けらしい。これで行き来できるようになったから、ダンジョンに潜る必要はないな。
私達は意気揚々と帰路についた。
◇◆◇◆◇
極熟マンゴーで作った極熟マンゴープリン、極熟マンゴーのアイス、極熟マンゴーのお酒。
「これは凄い、極熟マンゴーはここだと育ちやすいけど、どうすればいいか分からなかった品物なんだ。これなら島の名物になる!」
そう納得したノットさん。すぐにこれをたくさん作れるようにしたいと良い、醸造樽や冷凍庫が欲しいとのこと。
しばらくはダンジョンに潜ることになりそうだ。私はそう思い、気を引き締めた。
「そういえば宝箱の中身はなんだろう?」
出てきたのは一つの宝玉であり、装備品ではない。
どこかで使うかな?と思いながら、私が管理することになる。
とりあえずは島での方針は、島の人の為に冷凍庫と醸造樽を作る。ダンジョンに潜る。そして売買のために商品を用意することだろう。
イベントも残りわずか、頑張っていこう。
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