第5話

 タバコを節煙中で、440円のタバコ代を父にせがんだ時は。

 いつもは喜んでくれるはずなのに、

「もうねえよ。おっ母に渡した金返してもらえ!」

 父はぶっきらぼうに言いました。

「お金。1万円ならおしたけど」

「それじゃねえ。5万渡したろ、それ全部おろせ!」

「それじゃあ、困るんだけど」

 その時は生活費に母に月5万円年金から渡していました。

 その後、一年以上は普通の年金暮らしが続き、結局母も楽なバイト生活をしています。 

 母は終始。父の行動(年金の大半を家に渡すこと)を理解していなかったのです。


不快な感情の表明


 私が専門学校生だった頃、お気に入りのズボンを履いていました。それは柔らかいジーンズで、高価なもので。取り分け気に入っていました。

 しかし、ある日。

 ジーンズの後ろ、丁度パンツが見てしまう場所に均等に切り傷が付いていました。

 間抜けに見えてしまうので、捨ててしまったのです。やったのは父以外にいないのではないでしょうか」? そして、ハサミを使った切り傷だったのです。

 父は私によく丸坊主にしろと言うことがありました。

 私に恋人を作らせないようにと、精一杯悪戯をしていました。

 



2016年6月6日

 世界観

 父は私の世界や現代社会を認識する能力が欠けているように思います。ロールシャッハテストででた死姦症的性格だからかは解らないのです。 けれど、そのためかは解らないですが、私を外の世界へ出ることに常に破壊的でした。

 私を肉の塊と思っているのでしょう。


 例えば、

 高校時代に職探しをしようとすると、

「介護の仕事に就こうと思うんだ」

 キッチンで私が父に相談すると、

「ジジィやババァのクソの始末もするんだぞ!」

 父は反対の意見を言いました。

「公務員の警察官も目指している」

「おめえ、ヤクザに殺されっぞ!」



結局、父に内緒で入った専門学校は警察官消防士コースで、父にかなり反対されていました。

でも、極めて弱弱しく隠微でした。


 そんな父はとりわけ、自分の世界には忠実で、私を(その父の世界では)マヌケで自発性や自主性がなくて、何をやってもダメな人間という考えを持っていると思います。それは絶対的なことのように思います。40年も経っても私は父にそう思われています。

その世界から一歩も父がでることはないのです。

 そして、私の他の世界を認識する能力や知能、感受性などを否定や破壊をするので、殺人的なのではとも思います。

 結局、今の家庭は破滅へと向かっているのでしょう。


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