第2話 お月さまがひっとつ♪お月さまがふったつ♫あれっ?
マンホールに落ちたらなんか森にいた……なんで?
マンホールなんだから3〜4メートル位は高さが有るだろうに、着地したときに衝撃はあまり感じなかった……もちろん怪我もない。
スマホを確認、やっぱり圏外か……周囲を見回してみる……はい、木しかありませんがなにか?
遭難時は動かないのが鉄則って言うけど……これって遭難でいいのかな?そうなんです分からないんです。なんちて!…………こほん、真面目な話、ここで動かず待ってても助けが来るとは思えない。
うーん……持ち物チェック!そうだ気分を落ち着かせるために持ち物のチェックをしよう。
「教科書6冊ノート6冊、下敷き、筆箱、中身はボールペン黒・赤2本にシャーペン2本、ピンクと緑のマーカー、消しゴムあと定規とシャーペンの芯。文庫本1冊「そして誰◯いなくなった」縁起でもないわ!鞄の中はこんなもんか……あとポケットに学生証とスマホと財布、中身はひのふのみと5,769円と各種カードあと家の鍵」
持ち物はこんなところか……食い物無いのが痛いなあと教科書重たい。あっ腕時計有るの忘れてた。
「動くとしてどうしようかな?とりあえず水辺……川を探そう、そっから下流に行けば街か道に出るだろ。今日はローファーじゃなくてスニーカー履いてきて正解だったな……」
あと登るより降りたほうが良いよな?多分……暗くなる前に川に出て道とか発見出来たら帰れるだろ。舞が心配してるだろうから帰ったらお説教かな?スマホゲーム禁止されるかも……
「よし、行くか……」
日が高いねぇばかやろう!腹減った〜もう1時だよ!舞の作った飯食いて〜そこら辺のキノコ食っていいかな?ダメですねはい知ってます……
「川も見つかんねーし、スマホも相変わらず圏外だし今時日本で山ん中とは言えそんなに圏外になるか?ほんとにここ日本か?」
ほんとにこれで良いのか?元々根拠があって進んで来たわけじゃないので不安になる。でももう戻れないんだから進むしかないよな……
とりあえず少し休もう、5分休んだらまた進もう……
寒さに身震いしたことで目が覚めた、そうしたら周りが真っ暗になってた……うわぁ寝ちまったかぁ。周囲に光がないので星の光と月明かりだけが光源になる。これは進めないな……今日はここまでで明日また日が昇ってから進もう。
今日から衣替えで学ランを着てたのが幸いしたな。やっぱり山の夜は冷えるから、学ランを着てなかったら体調崩してたかもしれない。そうなったら進むことも出来なくなるから生命の危機だったな……
「てか学ラン着てても寒いな……火をおこす事が出来たらな。しかしマジで腹減ったし明日こそ道に出ないと」
星を眺めながら独り言ちるも誰からも応えは無い。いつもなら舞からの応えがあるのに……寂しいものだなと思う。舞が嫁に行ったらこんな毎日かよ、結構キツイな……帰ったら頑張って彼女作ろう、舞は嫌がるかもしれないけど結構切実かもしれない。
よしあの二つの月に誓おう!彼女作んぞ!……ってちょっと待て、今なにが見えた?月が二つだと?見間違いかな……そうだよなぁ疲れてんだ。見間違い、見間違い!
「ハハハ大丈夫か俺は、いいか?お月さまは1つだけ。よく数えろよ?せーのーはい!」
イチ!ニイ! はい2個有りました。なんだコレ?
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