第4話 今の関係




 キュッ!! トンッ バンッ!



 女子生徒「そっち言ったよ!!」



 女子生徒2「サポート!!」



 女子生徒3「ミナミン(水瀬のあだ名)打てぇ!!」



 水瀬「そりゃっ!!」バンッ!!





 ピピぃー!!




 体育教師「赤チーム得点!!」



 女子生徒3「ミナミンないっしゅー!!」パチン



 水瀬「ギリギリだったよ」クス




  




 昼休みが終わり5時間目が終わり、6時間目は体育が行われていた。女子は体育館でバレー、男子は外でサッカーをやっていた。それで、一部の男子は休憩がてら外から体育館の出入り口を覗いていた



 

 「やっべ、めっちゃ胸揺れんじゃん」


 「マジでムラつく」


 「飛び交う汗を浴びてぇ」


 と、やばいことを言っている




 え、何で俺がその会話を知ってるかって?








 俺も覗いてるからだ




 「おい沢北、お前は誰推し?」



 と、同じクラスの多分学校一エロに精通している鈴木貴大(すずきたかひろ)がいきなり聞いてきた



 「え………言わなきゃだめ?」



 鈴木「別にいいけど勝手に好きそうな人を決めるぞ」



 


 それはそれでなんか嫌だな




 

 「…………元宮さん……かな…」




 鈴木「おおぉっ!!お前もか!!」



 「え」



 鈴木「俺もカズケンも永田も元宮推し何だよ!!なんたってプロポーションが良過ぎるもんな〜。なっ?」



 一井「マジそれな」



 永田「それ一択」



 

 永田博満(ながたひろみつ)。高校で出会った俺のゲーム仲間だ



 大体この4人で体育の休憩中だったり隙を見て女子の体育現場を見ている





 タタッ




 調月「おい!お前らまた、んなとこで覗きなんかしてんのかよ!!早く戻ってこい!!先生キレかけてんぞ」



 体育係のケンが俺達を呼び戻しにやってきた



 鈴木「大丈夫っしょ。田中【←男子の体育教師】もそんなことで怒らない……




 田中「おい」




 鈴木「うぇ?」クル




 田中「お前らいい加減にしないとマジで三者面談開くぞ?」ギロ





 そう言われてエロの4大教祖と呼ばれる俺達は連れ戻された



 

 

 女子生徒2「ねぇ、相変わらずあの4人は固定で男子達が覗きにくるよね」



 女子生徒4「何考えてんだろうね」



 女子生徒3「『あの中の誰かとヤりてぇ!!』とか(笑)」



 女子生徒「流石に笑」



 雨宮「でも、今怒られてたから多分来なくなるんじゃ……」



 水瀬「アズちゃん……それはない」



 元宮「……………」




 (哲也君は誰のことを見てるんだろう……)




 













 体育が終わり教室で男子は着替えていた






 調月「にしても暑くなったよな」



 男子生徒1「今日、27度らしいぜ」



 男子生徒2「バカ暑いやん」






 鈴木「俺のアソコも熱いわー」







 シーーーン





 鈴木「あ、スベった?」



 調月「流石にクソつまんねーよ」



 男子生徒2「オモロイとでも?」



 


 ガヤガヤ






 そんなくだらねぇ会話が繰り広げられてる傍で俺は着替えながら考えていた








 

 元宮にいつ告白しよう…と





 ケンにあの日言われてからずっと悩んでいた













 キーンコーンカーンコーン



 








 担任教師「じゃあ、気をつけて帰れよー」




 「」ガサゴソ




 俺は荷物を整理して帰ろうとしていた




 水瀬「ねぇ」



 「!」



 俺は突如、水瀬に話しかけられた


 

 「何?」



 水瀬「今日この後暇?」



 「バイト」



 水瀬「じゃあ、帰り道は暇か」



 「おいおい、何でそう勝手に決めつける……」



 水瀬「私も女バレが今日休みだからこの後何も入ってないんだよね」



 「へー、で?」






 水瀬「一緒に帰んない?」






 「え?」



 水瀬「だから一緒に帰んないかって聞いてんの」



 「別にいいけど……」



 水瀬「よしっ、じゃあ早く準備して」



 「?」





 急なことすぎて俺の頭はついていかなかった



 で、周りを確認したが元宮はいなかったから少し安心した



 






 スタ スタ スタ







 



 水瀬「…………」



 「……………」





 一緒に最寄りまで歩いてる途中、水瀬は何も話そうとはしなかった

 


 たまに一緒に帰るがその時はめっちゃマシンガントーカーなのに今日は何も話そうとはしなかった



 何だ?









 水瀬「ねぇ」



 「ん?」





 不意に話しかけてきた






 水瀬「アンタは真綾のことをどう思ってるの?」





 「!………どうって……幼馴染で友達だと思ってるよ?」



 水瀬「そんだけ?」



 「……何が聞きたいんだよ」







 水瀬「幼馴染以上になる気はないの?」



 「え………」



 水瀬「まどろっこしいことを抜きに言うわ。アンタは真綾とどういう関係になりたいとかないの?」



 「……………」



 水瀬「真綾と……









     付き合いたいんでしょ?」









 続

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