第19話 畏れうた3

 次に雷の椅子の文章解読に移る。


 『マッチョデピュア コワモテダケドスウィート ファッショナブルデミステリアス アタマニイナヅマハシラセテ ショウブシタギデジョソウスル』


 (解読)

 『マッチョでピュア、強面だけどスウィート、ファショナブルでミステリアス、頭に稲妻走らせて、勝負下着で女装する』


 光の椅子の文章を解読する


 『ツヨキヒノヒカリヲアビテモハンシャセズ カミスダレテハゲヲカクス マジンゴーマジンゴーマジンガワゼット』


 (解読)

 『強き陽の光を浴びても反射せず

、髪スダレて禿を隠す、魔人GO魔人GO、まじんがゎぜっと』


 地の椅子の文章には


 『アタマノテッペンニケガサンボン カラダハコドモアソコハオトナ ドウブツタチヲヒキツレテ キョウモイクイクトイレイク』


 (解読)

 『頭の天辺に毛が3本、体は子ども、あそこは大人、動物たちを引き連れて、今日も行く行くトイレ行く』


 神代に御座した自然神4柱のその御姿を現す言の葉を、古くから畏敬の念を込めて、愚かなる民はこう呼ぶ


 『畏れうた』と・・・・・


 このお話の主役である、女装の殺し屋『ごるご』


 どうだろう?

 どこか似ていないだろうか?


 雷の椅子に刻まれた言の葉、あの畏れうたと・・・・・


 髪、マルガリータにして稲妻ライン。マッチョでぴゅあ、強面だけどスウィート。ファッショナブルでミステリアス。


 黒のブラジャーに黒のTバック、勝負下着を身につけて、暗躍する女装の魔人。



 古くから言い伝えられてきた。

 それは恐竜時代より、ずっとずっと以前のころかもしれない。


 古からの大いなる神々が、世界の中心である日の出国、黄金の国、日の本の多賀摩雅禊に降臨された。


 神々の御力により魔を倒し、弱き子ら人間を救い給うたと・・・・・


 その古き神々の末裔たちが、人の世に危機あるごとに御姿を発現し、人類の怠惰な平和を護っている。


 姓はごるご、名はさいてぃという。

 闇に秘かに流れる噂がそっと囁く。

 彼、いや彼女は雷の神の末裔と・・・・・


 ゴミ箱を漁る気の荒い野良犬も、夜を徘徊するさかりのついた野良猫も、ごるごを見ると脱糞し深く頭を垂れる。


 卑しき獣ゆえ知りはしないが、分かっているのだ。魔女の恐ろしさを・・・・・


 漆黒のブラジャーの下で、マッチョりした大胸筋が妖艶に蠢く。漆黒のTバックの前を、小さなお友だちが遠慮がちに膨らませている。


 雷神の末裔、ごるごが動き出した・・・・・



 伝説は続く・・・・・

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