第14話 糾弾 2 愛が壊れた日
「そうだ羅怜央!結局莉音は俺に靡いたんだ!」
「茶楽雄」
「俺は言ったよな?」
「ドゴン!ウギャ」
「バキ!ドカッ!グシャ!」
急にしゃしゃりでた茶楽雄をドライブシュートで吹き飛ばす。
その時の叫び声もムカついたので、吹き飛んだ茶楽雄に馬乗りになって3発ほど殴りつけて憂さを晴らした。あん?なんか拳がいてぇな
「ズドム!」
腹に一発蹴りを叩き込む……チッ、ベッドの上だからかバランス悪くて力が乗らねぇな。納得いかねぇ、
「ドム!グフ……」
もう一発腹に蹴りをくれてやったら、なんか紛らわしいうめき声をあげやがった。ウケる。
チャラい金髪を鷲掴みにして顔を俺の位置まで持ち上げる、
「いいな?今はお前は喋んな……」
「てめぇ羅「喋んなと言った」ギャン」
顔面にチョーパンを一発、また紛らわしい声あげやがった。
しかし相変わらず頑丈な奴だな……これくらいじゃびくともしねぇ。でもしばらくはこれで大人しくなるだろ。
俺と茶楽雄の喧嘩はよく見てるので特に気にしてない莉音といよな。たくっ、話の腰を折りやがって、もう1発蹴っとこ。「ガシィ!ゾゴック!」なんぞそれ?
「これまでの事は分かった……はらわた煮えくり返るほど怒ってる。それは分かるよな?」
「はい……」
「大事なのはこれからどうするか、どうケジメをつけるのかってところだ。それも分かるよな?」
「……はい」
「別れよう」
「……!いや!ごめんなさい……ごめんなさい!それだけは赦して……別れたくないの羅怜央くんのそばに居たいの!」
「お前は男の尊厳を踏み躙られて、一緒に歩んで培ってきた愛情がただの快楽に勝てないんだと突き付けられた男に、裏切られた屈辱と悲しさと情けなさを赦して更に辱められろと言うのか?」
「あぁぁぁぁ、違うの……違うんですそんなつもりは無かったの!ごめんなさい、ごめんなさい!」
こいつ多分赦されると思ってたな?なんだかんだ言っても莉音には俺は甘かったからな……
「じゃあ聞かせてくれないか?どんなつもりだったんだ?なぁ!おい!!」
「それは……でも、ちが……違うのそんな事思ってない!」
「もういい!つまりお前はなにも考えてなかったってことだな!俺がどれだけ苦しむかも悲しむかも何も考えなくて、ただただ気持ちよくなりたかっただけなんだろう!?」
さっき自分で言ってたからな、茶楽雄とのセックスが忘れられなかったって……
「そんな……事ない」
「りっちゃん……りっちゃん勝手すぎだよ。その……チャラくんとのセッ……セックス……が忘れられなくてラーくんより大事なら、ラーくんと別れてチャラくんと付き合うべきだし、そうじゃなくてラーくんが大事ならそもそもチャラくんとするべきではなかった。でもりっちゃんはどっちも欲しがってるから、どっちつかずになってるんだよ?まずりっちゃんはどうしたいの?」
「羅怜央くんと一緒に居たいの……」
こいつまだそんな事言うか!?
「ふざ「ラーくんはちょっと黙ってて?」え?なんで?はい……」
いよなさんの目が怖かったです……
「そう……ラーくんと一緒にいたいんだね?」
こくんと莉音が頷いた。
「でも、ラーくんは赦せないって言ってるよ?」
「そんなのいや……いやだよ……」
「そうだねぇいやだよね……でもならどうするの?」
「どうするってなに?」
なんか莉音が幼児化してねぇか?
「赦してもらうためにりっちゃんは何をするの?何もしないで赦してもらえるとは思ってないよね?」
「茶楽雄くんとはもう会わない、羅怜央くんだけを見るよ?それじゃあ駄目なの?」
「それは赦してもらうためにすることじゃなくて、ラーくんを選ぶなら当たり前のことだよね?たとえラーくんが赦してくれなくても、りっちゃんがラーくんを選ぶならそれは絶対にしなくちゃ駄目なことだよ?」
「なら私はどうしたらいいのかな?」
「それはりっちゃんが考えることだよ?私からはなにも言わない」
「そんないじわるしないで!一緒に考えてよ」
「いじわるかもしれないね?でも言わない」
「なんでいよなちゃんそんな事言うの?」
「私もりっちゃんを赦せないからだよ?りっちゃんはラーくんを裏切ってキズつけた赦さないよ?」
「いやいやいやーー!」
うわぁ……いよな本気で怒ってんな……味方だと思わせといて落としたよ……
「そういうことだ……莉音、お前は俺達の信頼を裏切った。絶対に赦さないし赦しちゃいけないんだ。てかそれ以前にお前をもう信頼出来ないから、これ以上付き合うのは無理だわ」
「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさいごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい。赦してください、赦してください、赦してください、赦してください、赦してください、赦してください、赦してください、赦してください、赦してください、赦してください」
こわっ、莉音が壊れた?でもちょっといい気味だと思っちゃう俺っていけない子かな?
「せめて次に付き合うやつとは誠実に付き合えよ?」
「いやーーーーー!!」
ついに莉音が泣き伏した、ここまで言えば関係修復は無理だと分かるだろ……
さて次は……
「待たせたな茶楽雄……」
◇◆◇◆
お読みいただきありがとうございます。
莉音とはこれで決着ですかね……
次はボコられて放置されてた茶楽雄くんです。
次回も読んでいただけると嬉しいです。
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