1-10 戦闘
竜とトカゲは町から離れ森の中で戦いが始まった。
「お前は、なぜ戦うんだ。こっちに来たらなんでも手に入るんだぞ」
「俺は、征服なんてしたくない」
「ならさっさと倒れろ」
トカゲは竜に攻撃をしていたが、竜は空に飛び攻撃をよけていた。竜は攻撃を避けつつ炎の攻撃をしてトカゲはダメージを受けていた。
「やはり俺の攻撃では竜を倒すことができないのか。なら、お前を倒す。」
バリーはそういうと剣を手に持ち俺の方に向かってきた。それに気が付いた竜は急降下して俺の目の前に立った。
「主、無事だな」
「あ.......ありがとう」
バリーの攻撃から守ってくれたがトカゲもこちらに向かってきた。
「主は戦えるか」
「無理だよ。こっちは武器ないんだから」
「武器があれば戦えるのだな」
竜がそういうと、俺の手元が光った瞬間、手には何かを持った感覚があった。手には剣が握られていた。
「なんで剣が」
「主、それで戦え」
「いきなりは無理」
「龍剣か子供には早い」
バリーは俺の方に向かってきた。殺されると思った俺は手に合った剣を振り回した。
「そんな攻撃あたらん」
バリーは俺の攻撃を的確によけていた。俺はというとバリーの攻撃を闇雲によけた。もし、この時攻撃を受けていたらどうなっていたのかわからなかった。
一方、竜とトカゲの戦いでは、竜がほぼ一方的に攻撃が決まり勝敗が決まろうとしていた。
トカゲが戦闘不能になりかけると突然バリーの様子がおかしくなっていった。俺は逃げるなら今のうちだと思い竜の方に走った。
「主は、無事でよかった」
竜は俺の身を案じてくれていた。
「我がしもべ.......い.......だ」
バリーが苦しみながらトカゲに命令した。すると、竜の後ろからトカゲが襲い掛かった。
「危ない」
俺は、竜に叫んだ。竜は一瞬の隙を付かれたが、俺を突き放し自分だけが攻撃を受けてしまった。
竜が、攻撃を受けた瞬間、俺の何処かに何かダメージを受けた感覚があった。
トカゲにのしかかりを受けた竜は自由を奪われ一方敵に攻撃を受けるようになってしまった。
「竜、がんばれ」
俺の声に答えるように竜はトカゲに向かって炎を出した。
トカゲはよけることが出来なかった。
「グェオーーーー」
トカゲは叫びと思われる声が聞こえた。そして、だんだんとそこ声と言えるのは小さくなっていった。
「俺のしもべを.......」
俺の背後にいたバリーもなぜか倒れてしまった。俺は、怖くなり町に向かって走っていった。
******
「あれーもしかして倒しちゃったかな?」
上空から戦いの様子を見ていた少女は倒れた兵士の方に降りて行った。
「これ、ってチャラ男の部下だ。うーんドラゴン君これってどういう事かな?」
少女は、宝石に話を続けていた。
「そだね。じゃとりあえず行ってみよー」
少女は町に向かって行った。
******
「タカ。大丈夫」
町に戻るとテンが迎えてくれた。
「なんとか竜が倒してくれたけども.......あいつ殺したのかな?俺って.......」
俺は人間を殺してしまった感じに思え戸惑いを隠すことが出来なかった。
「戻って来た所悪いがもう一度話をよいか」
長老が俺に話の機会を求めていた。
「やっぱり、俺がここにいるの問題ですよね」
「すまない.......」
「タカと離れるのやだよ.......もっと一緒にいたい」
テンは長老にお願いをしていた。
「テン.......俺も君と一緒にいたけども.......他の人に迷惑をかけたくないし.......」
「テン、本当にタカと一緒にいたいのか」
「うん」
長老の問いにテンはすぐに答えた。
「なら一緒に旅に出なさい」
「長老そんな無理ですよ。俺は反対です」
ワタは自分の息子を突然旅に出すことを反対した。
「私の昔のことを思い出すと.......もし、テンを止めると後悔するだろう。タカ、テンを守れな」
「わかりました」
俺は、覚悟を持ち回答した。
「今日、いきなり出ろとは言わない。旅の準備をしなさい」
「長老ありがとうございます」
俺はワタの自宅に向かおうとしたとき、森の方から少女が歩いてきた。
「おい、人間じゃないか」
町人はざわつき始めた。少女は何も悩まずに俺の方に向かってきた。
「君、人間だね。私と同じ.......やったね」
話しかけてきたのは同じ年ぐらいの少女だった。彼女はマスクに眼鏡をしており素顔が全くわからなかった。
「やっぱり君も異世界に飛ばされたの?」
「うーんどうなんだろうね?」
「ねぇ、地球に戻る方法知らない?」
「君は戻りたいんだ。チャラ男が知ってるよ。君の所にも来たでしょ」
彼女からチャラ男と言われて誰のことかと思ったが思いつくのが一人しかいなかった。
「チャラ男って軍師のこと」
「あーそう。そいつ」
やはり、彼女も軍師のことを知っていたみたいだ。
「軍師を知っているって.......軍師手先?」
「あんなチャラ男の下になんて居たくないよ」
「じゃ君は何?」
俺が彼女の正体を知りたくて聞いてみた
「相手のことを知りたいなら先に自己紹介してよ。こういうの男からするのが当然でしょ」
「俺はタカよろしく。なんかわけがわからないままこっちに来たんだよ。知っていること教えてよ。」
「そなんだ。うーん私は、魔法少女かな」
そういって彼女は、ポーズを取っていた。
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