7.ヘレン・ケラー

 サリヴァン先生は、ヘレンを井戸に連れて行きました。

 そこで、ヘレンの片手には井戸から流れ出る冷たい水を流し、もう一方の手の平に

「w-a-t-e-r」

 と何度も綴りを書いてみました。

 w-a-t-e-r、w-a-t-e-r、w-a-t-e-r、と、ヘレンに“ことば”を伝えようとしたのです。

 ところが、気が急いたためでしょうか、

 b-u-t-t-e-r

 と、綴りを間違えて書いてしまいました。

 するとどういう訳か、指から手、そして腕、という順番でバターに変身してしまったのです。つられてヘレンもバターとなり、井戸の水に流されて、二人ともどこかへ消えてしまいました。

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