第5話 「無理するな」より「期待してる」と言われたい

 私にしては珍しくまともな話です。ゴーストライターじゃないですよ。今までの記事を書いた人間と同一人物です。同一シゲノゴローZZです。ちなみにZZはダブルゼータと読みます。ゼットゼットと読んだ人は、アレします。アレ。


 今までさんざんひねくれた話ばっかりしてましたからね、読んでる人もひねくれてきたんじゃないですか? 「期待してもらえるような人間じゃないくせに」とか「期待されたらプレッシャーに負けるんだろ?」とか、思いませんでしたか? いいや、思ったに違いありません。私だったら思います。第三者視点得意です。

 いいんですよ。社会不適合者は何を言っても穿った見方をされるんです。慣れっこですよ。口を慎めばコミュ障、口を開けばひねくれ者。

 はい、今回のひねくれは初手で使い切りましたので、真面目モードに入らせていただきます。切り替え得意です。


 頑張る人に対して「無理するなよ」と声をかける人っていますよね。かけない人のほうが珍しいかもしれません。

 優しさ、善意から出た言葉だと信じたいですが、字面ほど優しい言葉だとは思えません。「どしたん? 話聞こか?」と変わりません。すみません、それは言い過ぎですね。それよりは多少マシです。


 見るからに倒れそうな人、自分の意に反して無理している人間に対して言うなら問題はありません。むしろ、言ってあげてください。そういう人って、第三者が止めないと、倒れるまで頑張りますから。


 夢のために努力している人間に対して言うのは失礼です。たとえ善意であっても、失礼です。その人が本気であればあるほど、失礼です。本気で失礼です。

 失礼なだけならまだしも、正直な話、邪魔です。本気で変わろうとしている人間に「今のキミが好きだ」とか言ったところで、相手からすればダイエット中にお菓子を勧めてくる悪魔にしか見えないんですよ。


 本気の人間ってのはね「期待してるよ」っていう、無責任な一言が欲しいんです。

 無責任なことを言ってもいいのかって? 「無理するな」も無責任ですよ。同じ無責任なら、欲しいほうの無責任を与えられたいです。


 なぜこの二つを比較に出したかといいますと、実はこの二つって相反する言葉なんですよ。

 「無理するな」って、言ってしまえば期待していないってことじゃないですか。

 このままいけば相手が成功するって確信があれば、よほどの場合を除いて言わないでしょう。もしくは成功してほしくない時ですね。

 良い人ぶりたいのか、本当に良い人なのか知りませんが、どっちにしろ「無理するな」と声をかけるのは、相手の限界を勝手に決めて、努力を否定していることに等しいです。


 私は現在、なんらかの投稿を毎日するというのを心がけていますが、「無理するな」なんて言葉は欲しくありません。少し無理していますが、それでもそんな言葉は望んでいません。

 「明日の投稿期待してるよ」と言われるほうが、遥かに嬉しいです。

 いえ、無理に言っていただかなくても結構です。社会不適合者ですから、社交辞令とか憐憫の情とか、そういうの望んでないです。ええ、面倒なオッサンです。

 逆に私も、本気で期待していない時は絶対に言いません。社交辞令ができない人間なんです。ええ、まさに社会不適合者。


 勿論「無理するな」と言われることを望んでいる人も存在します。

 ですが、そういう人って無理しないんですよ。言われるまでもなく。

 そういう人にリップサービスを施してあげるかどうかはお任せします。


 期待がプレッシャーになるってパターンもありますけどね、それって気持ちが伝わってないんですよ。もしくは気持ちがこもっていないんです。

 心の底から期待するってのは、相手を信頼するってことです。

 信頼からくる応援です。それはきっと、心強い味方ですよ。プレッシャーなんて感じなくていいんです。

 信頼ってのは基本的に押しつけがましいものかもしれませんけど、そんなの上辺だけの信頼ですから無視です、無視。

 本気で信頼してくれてる人ってのは、自分の理想を押し付けたりしないんです。失敗しようと責めませんし、努力を認めてくれます。


 過度な期待を受けたせいで完璧主義者に変貌したって人もいるでしょうが、ストレスが溜まるだけなんで元に戻ってください。人に歪められた主義なんて、本当の自分じゃないです。

 過度な期待とやらが、理想の押し付けなら無視。本気の信頼なら、味方にしてください。自分を追い詰める敵にしちゃいけません。

 結果を出すことこそが信頼に応えるってことだ、って解釈もわかりますけどね。そうじゃないんですよ。信頼する側としては、力に変えてほしいんです。結果がどうであれ、自分の信頼、応援が力になれば報われるんです。応援しがいがあるんです。


 あっ、パワハラ上司の言う「お前を信頼してるからこそ」みたいなのは、無視でいいですよ。あれはただのテクニックです。カウンターをくらいたくないから、善意アピールしてるだけです。

 社交辞令と本音の見分け方ですか? 感覚です。感覚を養ってください。ついでに私も養ってください。

 私自身、正確に見分けがついているかどうか自信がないので、伝授することができません。


 まあ、期待とか信頼と無縁の人生ですから、今回の記事も憶測の域を出ないんですけどね。ええ、期待エアプです。

 でも創作活動している人間ってそういうもんでしょう。自分とは別の人間になりきらなきゃいけないんですから。主要キャラが五人なら五人分の人格をインストールしなきゃいけないんです。恋する乙女になったことがなくても、恋する乙女にならなきゃいけないんです。


 私も今はこんなですけど、期待されるように頑張ります。

 受け身じゃいけないってのは重々承知しておりますので、言ってもらうのを待つのではなく、言ってもらえるように努力します。

 「期待している」という言葉が欲しいので、これからも頑張ります。

 ちなみに一番欲しい言葉は「全財産あげる」です。これは受け身です。言ってください。努力せず、そちらから言っていただける日をお待ちしております。

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