第11話その空間に男子1人は....②
「じゃあ、私海行きたい!!」
「え〜?海〜??」
「何その反応いやなの??」
「うん」
「答えるの早!なんでそんなに嫌なの?」
楓はさっき頼んでいたコーヒーを手に伸ばしながらそう言った。
「だって日焼けするし人多いし...」
「...インキャかよ!!」
「うるせえよ!!多様性の社会だぞ!!」
「インキャなお兄ちゃんは置いといて、凛先輩はどう思いますか!?」
「ぼ、ぼく?僕はどっちかというとあんま行きたくないかな」
佐藤さんは少し驚きながらもそう答えた。
「ええ〜なんでですか〜??海楽しいですよ?」
「楽しいけどナンパとか怖いし海流されそうで怖いからね。。。」
「流されないようにすることはできますけどナンパは...」
「お前には縁のない言葉だから仕方がないよな」
俺はさっきのインキャいじりの仕返しをするようにそう言った。
「ぐっ...いや、お兄ちゃんもないでしょ」
「いーや、あるんだなこれが」
そう言った途端、楓は身を乗り出しながら俺の方に顔を近つけてきた。
「どんな相手なの!?お兄ちゃん!おしえて!!」
「僕も気になるかな」
二人とも目を輝かせながらこちらをみている
そんな二人の目の輝きに押されながら俺は答えた。
「いや…あのごめん盛り上がっているところ悪いんだけどさ…嘘なんだよね」
そう言った途端二人の目から輝きが失っていくのが見えた。
「ごめんじゃん!!俺だってチヤホヤされてる話したかってんだよ〜!」
「う、うん…いいと思うよ!男の子だったら見栄張りたくなるよね..」
「ぐっ……」
佐藤さんの優しい気遣いが逆に俺の心をきずつけた…多分本人はわかっていないだろう
「まあそんなお兄ちゃんの妄想話は置いといて、海行きましょ!」
「うん、俺の話は置いといてくれ。」
「まあ、楓ちゃんがそこまでいうなら僕はいいけど小林くんは?」
「俺はみんながいくならいくよ」
「じゃあ!決定!そしたら水着見に行きましょ!」
「そしたら俺ちょっとトイレいくからちょっと待ってて」
俺がそう言うと楓は近づいてきて俺に耳元で言った
『どうしたのお兄ちゃん、水着姿想像して興奮しちゃったの?』
『黙れ!誰がお前の水着姿で興奮するか』
『誰も私のとは言ってないじゃーん?凛先輩の事かもしれないじゃん??』
『まあ、確かにな』
『んで、興奮したの??』
『するわ気ないだろ!ただ普通にトイレだ!!』
楓は何かつまらなそうな顔をしているが、俺はそんなことを無視してトイレに向かった
トイレは店の雰囲気と合っており、綺麗に清掃されていて店の気配りに感心し、また来たいという思いがますます高まった。
トイレから戻ると何やら二人が話している姿が見えたが、支払いを済ましてるうちに終わってしまっていた。
「ただいま〜、二人で何話してたの?」
「お兄ちゃんには秘密な話」
「なるほど??」
「まあ、とりあえず次の場所行こっか」
「支払いはしといたからそのまま出ていいぞ」
俺がそういうと楓はこの世の終わりみたいな顔でこちらを見てきた
「なんだよその顔」
「お兄ちゃんが…できる男になってる!?」
「失礼な、元からこうゆうのはできるぞ」
「まじか」
「ちなみにお前の分の料金は家帰ったら請求するからな?」
「お兄ちゃん…」
「そんな目で見ても意味ないからな」
ジト目をしてくる楓をスルーしていると何やら後ろから服が引っ張られる感覚があったので振り返ってみると申し訳なさそうにしている佐藤さん姿があった
「ご馳走になるのは申し訳ないから金払うよ、いくらだった?」
「いいよ佐藤さんここは俺に払わせて」
「え…でも」
「気にしないでよ」
「僕、小林くんに色々されてばっかだからお返しがしたくて…」
「じゃあ、また今度ご飯行こ?そしたら嬉しいな」
「う、うん!絶対行く!!」
「あの〜イチャイチャしてるとこ申し訳ないんだけどさ、次の店行こ??」
「イチャイチャしてないわ!!まあでも次の場所行くか」
店を出てとりあえず次のもくて次の目的地である水着が置いてある店に向かった——
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます