第3話 反省文ってあるんですね...
最悪だ。反省文を書くのはわかっている、そして生徒指導室で書かされることもわかっていた。ただし——
(なんでお
「あ、あの....」
「ん?どうした小林?」
「なんで先生がいるんですかね?」
「そりゃあ、生徒指導の先生でもあるからな」
当たり前の返答が返ってきたが違う、俺が聞きたいのはそれじゃない。そう思いながら聞きたかったことを素直に聞く事にした。
「こういうのって普通一人で書くんじゃないんですか?」
そう言うと鈴木先生はため息をついて答えた
「そうだな、普通なら一人で書かせるな」
「じゃあなんで俺は一人じゃないんですか?」
「それはお前が書くのをサボって帰りそうというのがあるからだな」
「それって要するに信頼がないって事ですか?」
「そうだな。」
そう言われて俺は友達だけでなく教師からも信頼されてない事に心が少し傷ついた....てかだいぶ傷ついたかも...
「ま、とりあえず早く書いてくれ」
「わかりました.....」
(おい、てか何書けばいいんだよ!!朝も思ったけど反省文ってなんだよ!漫画の世界だけだと思ってたわ!!)
そう心の中で叫びながら鈴木先生と二人きりという地獄の時間を耐えながらなんとか反省文を書くことができた
(やっと終わった〜!けどクッッッソ疲れた!!!)
そう思ってながらなんとか身体を動かそうとしたが疲れすぎていて身体が動かないし、家までは距離があるから歩いて帰るのはめんどくさいから帰るのはやめていっそ学校に泊まってやろうかと思っていた。しかし、学校にいてもあいつの顔をまた見そうでそれが嫌だったので仕方なく帰ることにした。
◇
「ただいまぁぁぁぁぁあ〜!」
あまりにも家に着いたことが嬉しく、家には自分一人だと思い思わず叫んでしまった。そして、その声を聞きつけたのか奥から足音がしてきてその音はだんだん近づいてくる
「お〜か〜え〜り〜!!」
そう言って妹の
「いってぇ!お前どんだけ勢いつけるんだよ」
「待って...お兄ちゃん....あたまいたい...」
「そりゃあ、そうだろ多分俺の
そう言いながら体制を崩して倒れてしまっていた俺と妹を起こした。
「兄者ぁ...女の匂いがするぜぇ」
と妹がいきなり芝居を始めたので付き合う事にした
「気のせいじゃねぇかぁ?...」
「気のせいじゃあねぇぜマイブラザー」
「なんでわかったんだぜぇ...」
「これが兄妹の力だぜぇ。ちなみにいい匂い系の女子だぜぇ」
匂いで当てるとか警察犬かよと思いつつ妹がさらに聞いてきた。
「多分初めて会った女の子と話したんだろぅ?」
「そこまでわかるとかストーカーかな?」
「え、本当に話したの?」
「え、うん」
「可愛い子?」
「学年一可愛いって言われてる子」
「えぇぇぇ!なんでお兄ちゃんそんな子の話したの?てか話せるの?」
そう言いながら妹は起こした体制をまた倒すかのような勢いで詰め寄ってきた。
「バカにしてんのか。なんか色々あってその子と土曜遊びに行く事になった。あと玄関で話さないでせめてリビングで話さん?」
「あ、確かに」
そう言って俺と妹はリビングに向かった。だが俺は夕飯の用意があるのでキッチンに向かうことにした。(手は洗ったよ!?)
俺がキッチンで夕飯の用意をしようとしてる中さっきの話の続きがしたいのか楓が珍しく手伝いをしにきた。
「え、で名前はなんていうの?」
「えっと...確か佐藤凛さん」
「名前からわかる可愛い人だ!」
そう話しながら俺はカレーを作るためにじゃがいもの皮をむいていた
「どんな顔してるの??」
「なんか鼻とかが整ってて、まつ毛も長くて髪は短かったよ」
「ボーイッシュ系ってこと?」
「おお、よくわかるな」
気づけばじゃがいもの皮剥きと刻むのも終わり、手伝っている楓も人参を同じように終わっていたので鍋いれた
(あとはあれをこうしてこうすればカレーの完成か)
「今更だけどこれ何作ってるの?」
「え?分からないで手伝ってたのか?」
「私が料理できるとでも?」
「うん、俺が悪かった、お前は苦手だもんな。」
「そうだよ...で、何作ってるの?」
「ああ、カレーだよ」
そう言うと楓は嬉しそうな顔をして飛び跳ねた
「やった〜カレーだ!お兄ちゃんが作るカレー好き〜あと、お兄ちゃんも好き〜」
「もうすぐできるからもう座ってていいよ」
「わかった!!」
相変わらずのブラコンだなと思っていたが、かく言う俺もなんやかんや、大好きや愛してるまではいかないが妹のことは可愛いと思っているし守りたいと思っているちょっとしたシスコンである
「盛り付けも終わったし食べるか!」
「うん!」
『いただきます〜』
そう言って一口食べたが、いつもより上手くできてて自分好みの味になっていたけど、妹は平気な味か心配だったので見てみたが美味しそうに食べていたので満足だった。
「話戻るけどさ、佐藤さんとメール繋いだりしたの?」
「あーしたよ」
「なんか会話した?」
「なんも会話してないよね」
そう言いながらスマホを出して画面を見てみるとちょうどメールの通知がきた。そしてそこに書いてあったのは——
【From:佐藤】
まさか言ったそばからくるなんて思ってなかったので思わず
「へっ?...」
と声を出してしまった——
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます