第二章 侵入

真琴と美咲は、学園長の部屋に忍び込むために、校舎の最上階にやってきた。そこには、鍵のかかった扉があった。美咲は、自信満々に言った。


「この扉の向こうが、学園長の秘密の部屋です。私の装置によると、今は誰もいないようです。これは、チャンスです」


美咲は、ガラクタの中から、ピッキングセットを取り出した。彼女は、扉の鍵穴にそれを差し込んで、こねくり回した。すると、扉が開いた。


「やった! 開きました! さあ、入りましょう」


美咲は、真琴を引っ張って、扉の向こうに入った。そこには、チラシの画面に映っていた通りの豪華な部屋が広がっていた。真琴は、目を見張った。


「すごいですね。これは、本当に学園長の部屋なんですか? こんなにたくさんの品物があるなんて」


美咲は、にやりと笑った。


「本当ですよ。これらは、学園長が世界中から集めた貴重なコレクションです。私たちは、これらの品物の写真を撮って、学園中に公表しましょう。それで、学園長の不正を暴くことができます」


美咲は、ガラクタの中から、カメラを取り出した。彼女は、部屋の中を撮影し始めた。真琴も、彼女に手伝った。二人は、本棚や絵画や彫刻や置物などを次々と撮影した。その中には、真琴が見たことのある有名な作品もあった。


「これは、モナ・リザですか? これは、ミロのヴィーナスですか? これは、ツタンカーメンのマスクですか? これは、ダビデ像ですか? これは、シュメールの円筒印ですか? これは、マグナ・カルタですか? これは、シェイクスピアの原稿ですか? これは、ベートーヴェンの楽譜ですか? これは、ダ・ヴィンチのコードですか?」


真琴は、驚きの声を上げた。学園長は、どうやってこれらの品を手に入れたのだろうか? それに、なぜこんなに隠しているのだろうか?


「これらは、すべて本物です。学園長は、世界中の美術館や博物館や図書館や教会や寺院や遺跡や古墳や墓地などから、買い取ったり、盗み出したりしたんです。それを、誰にも見せないで、自分だけの楽しみにしているんです。学園長は、自分の欲望のために、学園の資金や人材を悪用しているんです。これは、許せないことですよね」


美咲は、憤った。学園長は、学園の裏に潜む闇の一つだった。美咲は、真琴に言った。


「真琴さん、私たちは、これらの品物を持ち出しましょう。それで、学園長の不正を証明しましょう。それが、私たちの使命です」


真琴は、迷った。これらの品物を持ち出すなんて、危険なことだ。もし、見つかったら、どうなるだろうか? でも、美咲の言うこともわかる。学園長の行為は、正義に反することだ。真琴は、自分の父親のことを思い出した。彼は、学園の不正を告発しようとした勇気ある人だった。彼は、真琴にも正義を貫くことを教えてくれた。真琴は、決心した。


「わかりました。水野さん、私も一緒に行きます。学園長のヒミツを暴きましょう」


美咲は、喜んだ。


「ありがとう、真琴さん。あなたは、素晴らしい人です。私たちは、最高のパートナーです。さあ、行きましょう。学園のヒミツを解き明かし、真実に触れましょう。学園のヒミツを暴き、正義と平和を守りましょう」


美咲は、真琴の手を取って、部屋から出た。二人は、品物を抱えて、校舎を駆け下りた。それが、真琴と美咲の絆の続きだった。

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