第2話 温海と夕のプレゼント探し
何時もならば学校帰りに駅に着いたら、そのまま帰宅するけど
文乃の誕生日プレゼントを買うため家とは反対側の繁華街へ夕と一緒に向かった。
「なんか、温海ちゃんと2人で買い物って久しぶり~」
「文乃と出会ってから、大体は3人で出かけていたからね」
「そうなると、温海ちゃんとデートも久しぶりかも~」
「で、デートなんてしてないわよ」
「え~2人でのお出かけはデートじゃないの~?」
「た、単なるお出かけで、で、デートではないわよ」
あたしは夕にこう言うけど、デートと言うのが恥ずかしいだけで
実際は夕とのデートと思ってるし、人がいない公園で、キ、キスしたりしてるし。
「あれ~温海ちゃん、赤くなってる~。やっぱり、デートって思ってるんだ~」
「は、は、はっきり言うけど、デートと思ってる……」
「そうだよね、そうでないと人の居ない公園でキスなんて……」
「わ~わ~わ~」
思わず往来で声を上げてしまったけど、往来で女の子同士でキスをしたなんて
いわないでよ。
「もう、どうしたの、道で大声なんて出して~」
「だ、だって……」
夕の耳元で小声で往来でキスした事を入れないでと言ったけど
もしクラスの子や、学校の子をが聞いてたら困るかもって思った。
学校であたしと夕が付き合ってる事は知ってるのは文乃だけだから。
「そうか、確かに聞かれたら困るかもね~。でも、手は繋ぐんだ~」
「女の子同士が戯れて手を繋ぐなんて、そこまで変じゃないでしょ」
「そうだね、結構て繋いでる子はいるけど、見た感じ付き合ってる子も多いよね~」
「え、そうなの?」
「もちろん、確かめた訳じゃないけど、見れば大体わかるかな~」
確かに夕が言うとおりに、女の子同士で付き合ってる子は大体わかるけど
あたしが夕以外の女の子を見てると思われるのが嫌だから、黙ってたけど
夕もやはっぱり他の女の子を見てて、ほっとはしたけど。
「文乃ちゃんは彼女つくらないのかな~」
夕がこう言うけど、文乃はあたしたちを見るのが楽しいから
恋人を作らないと言ってはいたけど。
文乃が女の子が好きなのかは、本人もわからないと言ってはいたけど
あたしから見ても文乃も女の子が好きだと思うけど、この好きはもちろん恋愛対象としての意味。
「文乃も女の子が好きだと思うけど……本人もわかってなからね」
「文乃ちゃんも女の子が好きだとは思うけど、わたしたちが勝手に言ってるからね~」
「そうね、わたしたちが勝って行ってる事だからね」
夕もあたしもこうは言うけど、心の中では文乃も女の子が恋愛対象であって欲しいと
思ってはいる。
繁華街に向かったたけど、行くのはやはりショッピングモール。
地方の店が閉まるのが早いし、ショッピングモールは一通りお店が揃っているので
結局はここに来るのが一番だったりする。
「文乃ちゃんのプレゼントだけど、何がいいかな~」
「そういえば、文乃ってどんなものが欲しいかわからないよね」
「趣味は百合カップルを見る事だしね~」
文乃はあたしたちと仲良くなってすぐの頃に趣味を聞いたら
『百合カップルの鑑賞!』
て言ってたけど、流石に引いたからあたしと夕が付き合ってる事を否定したんだけどね。
ただ、放課後の教室で夕と2人きりになった時、思わずキスをしちゃったけど
それを帰ったはずの文乃に目撃されて、思わず形でバレちゃったけどね。
ただ、今思えばちゃんと文乃に話しておけば良かったと思うけど、これが原因で
お互いの仲がさらに深まって、あたしと夕の関係も文乃には隠せず言えるように
なったから結果って的には良かったけど。
「文乃には誕生にぬいぐるみを貰ったけど、結構高い物だったから
同じぐらいの物を贈らないとッて思うけど、なにがいいかな」
「ん~なんだろうね~。下着は……サイズがはっきりわからないか~」
夕はあたしの初めてのプレゼントみたく、下着を渡そうとしてるけ。
ただ、サイズがはっきりわからないって言ったけど、大体はわかるのかな?
「夕、文乃のサイズはわかるの?」
「大体だけど、83㎝のCカップ、58㎝ 、84㎝ぐらいかな?」
「合ってるかわからないけど……確か、バストはCカップって言ってたわね」
以前、夕のおっぱいの話になって、お互いのバストサイズを教え合った事があるけど
具体的な数字は言わなかったけど、Cカップとは言ってた事は確か。
わたしは73のAカップだけど、Bに近いAだからね。
夕は92のEカップだけど……サイズはあまり中学の頃から変わってないみたい。
「でも、流石に下着をプレゼントするのはやめようね」
「そうだね、ちゃんと合うサイズじゃないと困るしね~」
それもあるけど、友人から下着を貰うのは流石に困るって。
もっとも、はじめて貰った夕からのプレゼントが下着だった
あたしが言っても説得力がないけど。
でも、何をあげたらいいかは、本当に悩む。
ひとまず、女の子が喜びそうなテナントを見てみたけど、文乃によさげな物がない。
アクセサリー類は着けないし、好きなキャラクターも特にないようだし
かといって、百合漫画や小説をあげるのは意味深すぎてなんか嫌だし。
それに、一通りまわったら、時間は19時半近くで、すでに1時間半ほど経っている。
夕もあたしも家には連絡を入れてはあるけど、ショッピングモールについた時点で
外は暗くなってたし、冷えても来るからそろそろ帰らないといけないが
これって物はなかった。
仕方がないから、今日は帰宅して明日、学校で欲しいものがないか文乃に
直接聞いてはみる事にした。
**********
翌日、学校で文乃に会あって何か欲しいものがないか聞いてみる。
「欲しい物か……」
文乃は考えるが、出た答えを耳元で言うが
「リアル百合カップルが目の前にいるから、特にないかな」
だったので、呆れてしまった。
「それ以外でないの?」
「わたしって物欲はないし、趣味は……まぁ、わかってるか。
だから、2人がくれるものならばなんでもいいよ」
文乃は笑ってそう言うけど、なんでもが一番難しい。
ただ、あたしと夕が贈ったものならば、確かに喜んでくれると思うけど。
「ところで文乃ちょっと聞きたい事があるけどいい?」
「答えられる事ならばいいよ」
「それじゃ……」
昨日、夕が言っていたスリーサイズを耳元で言うと、文乃が驚いた。
「な、なんで知ってるの!?」
これには流石の文乃も驚いたが、夕が胸のカップ数と見た目からおおよそとして
出した数字だと言ったけど
「ブラのカップだけで当てるとは夕、恐ろしい子……」
と言ってたので、どうやら当たってたようだけど……確かにそれだけで
サイズを当てるなんて、夕は恐ろしいかも。
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