第3話
さてさて、二か月間のダイエットを終えてやっとのことでメインストーリーである高校生活が幕を開けます。
僕の二か月間のダイエットの記録を事細かにここに記してもいいんですけれどそれをしたところでデブで不細工な奴がただ汗をダラダラと垂らしながら日に日に痩せていくのを書いたところで気持ち悪いだけですのでそこは省かせてもらいます。途中、何度か性悪妹からグチグチ何かを言われますが気にせずダイエットしましょう。
ですが、この二か月間ただダイエットをしていただけではありません。ある程度の下準備は整えていますとも。例えばですが、正義感強めの馬鹿で阿保な、人を見た目で判断する、僕を冤罪で自殺に追い込んだバカ女の目の前で女の子を助けることによってあらかじめ好感度を稼いだりとか。
あ、あと重要なのは表情筋トレーニングです。自然な笑顔を作れるようにダイエットと並行することも重要ですね。ブサイクでキモオタでデブな僕は、にちゃりとした笑みしか浮かべられないので自然な笑みを浮かべられるようになりましょう。これは、何度もリセットしたおかげでそこまで時間を掛けずにできるようになります。ただ最初は表情筋が凝り固まっているので頑張りましょう。
まぁ、それくらいしか逆にないんですけれど。無理に接点を作ろうとしたところで不審がられて好感度がマイナスにでも行ったら最悪ですので、止めておきましょう。
それよりも見てください。この僕の体。そして、顔。
一か月前までデブだった僕の体は日に日に痩せていき、115kgあった体は今では75kgまで来ています。よく頑張りました、僕。この馬鹿みたいに痩せにくい体をたったの二か月でここまで行くのは死ぬ気でやらなきゃ無理です。決して健康的な痩せ方ではないですが、痩せるためには手段を選んでいる暇はないので仕方ありませんね。あ、皆さんはこんな無理にダイエットしないように。普通に死にますし、リセットなんてものを持っていないので。
死ぬ気でダイエットした僕の顔と体はまぁ、悪くはないんじゃないかというくらいにまで来ている。人なんて、結局は見た目で第一印象がある程度良くなければ相手にもしてもらえない。それを前世とリセットを繰り返した結果理解しているし、メラビアンの法則というものもある。
まぁ、そんなわけで糞両親の顔がいいためある程度のイケているメンズになることができた僕は今日、何度目かも分からない入学式に望むことになります。
各々、教室を割り振られ入学式が始まるまで自分の席でおとなしく座っておきます。ここで隣の顔だけは言い性格ブスの後々マドンナとか言われる女と無理に関わるのは止めておきましょう。この女は男性恐怖症とかいう攻略には面倒臭いことこの上ない過去を持っているので下手に関わろうとすれば、顔が良かろうと普通に嫌われますのでそっとしておきましょう。
あともう一人の攻略対象である純情踏みにじりギャルも放置しておいても大丈夫です。後々絡む機会があるというか、あの女がバイトしている所にバイトとして入る予定なので。
入学式をそこそこに終えて、帰り道偶然を装って正義女の前を通り過ぎます。ここで、正義女の事を助けたのが効いてきます。あの女が此方に話しかけてくるので適当にそれっぽい言葉をかけて好感度を上げます。ここで重要なのは相手の言葉を否定しないことです。普通に話していても相手にとって否定ととれるようなことを言ってしまうことがあるということです。この女の場合、自分の信念が揺れるようなことを言ってしまうと好感度が下がりますのでお気をつけください。
正義女の好感度は今日とこの前でだいぶ稼げたので今はこれで十分です。
今日の所はこれですることはないので、いつも通りダイエットしてささみと野菜でも食って寝ます。
それでは、今回の所はここまで。
またの機会にお会いしましょう。
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