小心者
いつまでも人の目を気にするのが私だ。常に相手の顔をうかがって、今自分は相手にどう思われているか、相手から下私の印象は何か、そんなことをいつも考えている。それどころか、最近は悪化していって、相手が今どう思っているのかすらも予想を立てて、勝手に絶望することもあった。
相手の気持ちは顔だけじゃ分かりきれないのだ。もし相手が嫌な気分でも、顔に出さなければ何も分からない。私は表面だけに気を遣うことはなくなった。もはや相手の気持ち、心の奥にまで気を遣うようになった。
私はそれほどの小心者である。
ましてや、相手は自分とは住む世界が違う人々。コミュニケーション能力は私とは天と地の差だ。相手はどのようにして人と楽しく話しているのか、そもそもどのようにしてそこまで話を続けられるのか、私には全く分からない。気まずい沈黙が何度も続くのが、私と相手の会話である。共通の話題があっても、その話題ばかり提示していいのか考え、相手に質問ばかりしても、それはいわゆる会話のテンプレートであって物凄くつまらない会話になる。
私もそういったコミュニケーション能力を持つことができたら、こうやってこんな格好悪い文章を書くこともなかっただろう。
いつかそういう能力を身に着けたら、どの人ともまるで親友のように話せるようになりたい。
五回目のリハビリ、手応えは無し。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます