新1話

お嬢様にパワハラを受けた。そして流石に限界が来てしまった。

「はぁ、行く所なんて無い癖に」


「そう思って居たんだけど」


「なに、その思わせ振りな態度は!!どうせアンタみたいな貴族から追い出された、元平民以下の行くところなんて無いのよ」


「・・・いや、本当に俺もそう思って居たんだけど」


「だから、何を勿体ぶっているのよ」

顔からイラつきが溢れ出ている。


「俺さぁ、ほら昔に異世界から転生して来たって言ったでしょ」


「あー、昔によく言ってた・・・妄想話ね。はぁ、アンタまだそれを」


「実は戻れるみたいなんだ」


「ちょっ・・・何を言ってるの?そんな、冗談」

ゲートを出す。


「・・・嘘」


「これ、新しく使えるようになった、帰還ってスキルなんだけど、」


「・・・ちょ、ちゃまってよ、優!!」


「ごめんね。俺はもう限界なんだ。正直ずっと前から帰れたんだけど、もう帰ることにした」


「ゆう、嘘よね。アンタそんな冗談を」


信じたくないようだ。俺みたいなカスでも一応幼馴染だし。なにより・・・異世界の知識はまだまだ、利用価値はあると思うし、焦るよね。


「じゃあね」


お嬢様・・・春は前は仲のいい幼馴染だったけど、段々と悪くなった。もう流石に、一緒に居られない。


「ちょ、待ってよ!行かないで、優!!行かないで!!」


もう、とっくにゲートに落ちてる。最後にこの世界で見るのがお嬢様泣き顔とは


はぁー、

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