(二)-13

 周囲の喧噪の中、屋台が建ち並ぶキャンパス内の通りを孤独に歩いて行くと、携帯にラインでメッセージが入った。翔太からだ。

 今、13号館という建物の中にいるという。拓弥は「すぐ行く」とだけ返信した。

 そして建物を探した。イカ焼きをかじりながら歩いている大学生二人組に場所を聞いた。さっきの星光タワーがある建物の一つ奧の建物だと教えてもらった。

 拓弥はそちらへ走っていき、建物の中へと入っていった。

 指定の場所は301教室だという。一階には教室が並んでいた。各教室をのぞき込むとポスター展示がされていた。中には外国人が立って手招きしてきた。留学生の研究発表なのだろう。


(続く)

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