第5話 変わらない中学時代
小学校の成績がよくないのを考慮して、レベルの低い中学校にした。効果は全くなく、小学校となんら変わらないいじめを受けた。
無視、暴言、暴力などは、ましなのかもしれない。小学生時代はなかったいじめも、中学に入ってからあった。お金を要求されたのだ。
お金を払わないと、
「お前の両親の稼ぎが悪いから、おこづかいももらえないんだ。かわいそう」
「お前の頭が悪いのは両親の教育の悪さから来てるんだ。教育に金を使わないからこうなったんだろ」
など両親まで罵倒されるようになる。両親のことを悪くいうのは全然かまわないが、いじめの材料にされたのは許せない。
いじめの主導者は、小学生時代も一緒の紀夫だった。紀夫は弱いやつを徹底的にたたく、最低の人間だ。寄生虫やゴキブリのほうが正しい。
義男をいじめるために同じ中学校についてきたのだから。死神でもいい。いじめを主導することでしか人と付き合えない、死神は、最低な人間だ。一時期、反省して、いじめをやめたけど、クラスから邪魔者扱いされたことで再び、加担するようになる。
久しぶりのいじめがあまりの快感でやめられなくなったようだ。紀夫にとって、義男へのいじめはタバコを吸っている人のニコチン中毒、酒を飲んでいる人のアルコール中毒と同じようなもので、やめられない。それゆえ月曜日のいじめは一番ひどくなる。二日間たまりにたまったストレスを一気に解消しようとするのだ。転校しても、死神はどこまでも追いかけてくるだろう。人の住所や学校を調べ、寄生虫のごとくついてきていじめるを続ける。
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