修行
第33話 ラップかよ
『キミが魅力的な人間なのは私が保証するが、このままだと進展がないね』
僕が魅力的な人間、という言葉以外には同意しよう。
僕は受け身の人間というか……指示待ち人間なのだ。自分から物事を進展させることなんてほとんどない。
『さて、どうしたら友達から恋人に進展するかな?』
『純粋に想いを伝えるとか』
『よかったね。より友達に近づくよ』まだ告白は早い。『しかし案としては悪くない。キミが
『今じゃないって話ですよね』
『そういうこと』
もっと仲良くなってから。もっと親しくなってから。もっと……好きになってから。
『
しかし今のままじゃ玉砕するのだ。なんとかしなけば……そう思っていると、
『修行でもしたら?』珍しく
『それもありかもね』勝手に話を進めるな。『
疑問に思っていると、
『私の実家道場。来たいならどうぞ』
『ラップかよ』
『
『私は何回出禁になるんだろう……』
何度もなるものじゃないけどな……1回出入り禁止の時点で、次はないのだ。なにをやらかしたら何度も出禁になるんだよ。
そして……別に
『ま、実際なにか心身ともに鍛え上げるのはアリかもしれないね。そうして自分に自信を持てたら、なにか変わるかもしれないし』
もしかしたらしゃべれるようになるかもしれないし。
実際……チャットで会話するのが面倒に感じることもある。他の人と同じようにしゃべれたら楽だろうと考えることもある。
今は
なんとかしてしゃべれるようになりたいものだ。
そして……
もう1つの計画も進めておこうか。
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