第7話 太陽ヒナタ

私は太陽ヒナタ

私の名前は本名よ

職業はモデルと学生よ

これでも花のJKなんだから!

最近は高校生に人気の雑誌の読者モデルをしてるわ

私が何でVTuberになったのか...

アンタ達に教えてあげるわ







私の家は...正直いいとは言えない環境だった

父はアルコール中毒

母は他に男を作ってあまり家に帰らない

だから、私はどんどん素行が悪くなっていった

夜に出歩いたり

ヤンキー集団とつるんだり



でも、そんな時ある人のCMを見た

夜に街へ出た時にある広告がふと目に入った

それは若者へのエールを送るCMだった

私は時間が止まったように感じた

一際美しい金髪のイケメンが映っていた

後にあの人が

FREEDOMというアイドルグループの

REO

という人なのだと知った

その日から私の憧れになった



その人は日本のTOPアイドルだった

日本中知らない人はいないほど

ライブを予告すればものの数秒でチケットは即完売

そもそも当たるだけで奇跡のような確率なの

私も運が良くて1度だけ

たったそれだけしか行ったことがないわ

それも握手会があるライブなの

当たった時はそれはそれは嬉しかったわ

私はもちろん1人で行った

周りにはそんな事話せる友達なんていなかったもの...

あの時私はまだ中学生だったわ



東京ドームでのライブだった

本当に心の底から楽しかった

それは本当よ

しかも思い込みとかそんなのじゃなくて、あの人が私に向かって手を振ってくれたの!

もうあの日はどうやって帰ってきたか記憶がないわ


私はあの人に

REOに憧れたの

あの人のように生きたかった

だから私はアイドルを志した

でも、現実は最悪

オーディションは落ちまくり

何でもかんでもがむしゃらに受け続けて、ようやく受かったのはモデルのみ

読者モデルは芸能界での経験を積むため

...それでも、とても楽しいわよ

モデルは心底楽しい

でもそれ以上に

アイドルに、憧れてしまったの

アイドルは凄い

私の光よ


そろそろアイドルのオーディションをもう一度受けようとしてた時、私の元にきた

「アイドルVTuberオーディション」のチャンス

転機だと思った

私はすぐに応募した

面接でも今までの私で1番と言ってもいいほどよく出来た


結果は...合格

その言葉を聞いた時

本当に心の底から嬉しかった

天にも昇る

そんな気持ちだったの

だから楽しみだったわ

どんな仲間に出会えるか


私の同期は3人だった

1人は雑誌でも共演した事のあるモデル

朴透

1人は名前は聞いたことのある歌手

クリスタ・ミュージック

1人は、私の憧れの人

REO


REOは先週引退したはず

何で?

私は幻覚でも見ているの?

そうよ

都合のいい幻覚なのよ!

...じゃなきゃ...







...REO様が、憧れの人が、私の名前を呼ぶ訳、ないじゃない...







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