第十八話 奉仕
「おお~、すげえ! あれだけ回らなかった肩が
「いえいえ、それではお大事に……はい、次の人どうぞ」
俺は肩の調子が悪いと言ってきた中年男の肩こりを治すと、その中年男の次に並んでいた老人の病状を聞くため、手前の椅子に座るように
そろそろ
現在、俺はまだ広場の
すでに
それはさておき。
俺の目の前には20人以上の
見物人たちではない。
この20人以上の
しかもこの場には俺と患者用の2つの椅子と、うつ伏せにならないと
当然ながら椅子と長卓を用意したのは、俺がこれから
さて、なぜこんなことになったのか。
事の
最初はふらりと1人の年配の女性が近づいてきて、俺の
そして
そこで軽く「いいですよ」と
年配の女性の
それからはあれよという間に人だかりができて、その人だかりが行列になるのにあまり時間は掛からなかった。
特に腰の
それぐらい、この街の人々は腰の負担になっているような仕事を長時間しているのだろう。
そんな事の
俺は医術者じゃなくて
などと考えていても
それにやろうと思えばここで中断することも可能だが、こうして赤の他人に
なので俺は求める人間がいる限り、今日は
つまり、俺がやることは1つである。
よし、来るなら来い!
俺は覚悟を決めて片っ
一方、その頃――。
私は
基本的にこの
そして私は
「正直に言うんだ。一体、これらの薬草はどこの誰から
「だから、何度も言っているではありませんか! どの薬草も私と私の仲間で
現在、私は受付口で
どれぐらい
ただし、実際に
それはさておいて。
では、どうしてこんなことになったのか。
事の
それだけなら、何らおかしいことではない。
それはすでに他の街の
だからこそ、私は
けれども私がいくつもの薬草を見せた直後、受付嬢は青ざめて奥の部屋に引っ込んでしまった。
それからかなりの時間を待たされた末に私の前に現れたのは、
そう、目の前にいる40代後半と
特徴的な
そんな事の
「嘘をつくな! 貴様、これらの薬草がどれほど貴重で採取が難しいのか分かっているのか!」
「
そ、そんなに貴重な薬草だったんだ。
私は受付台の上に置かれた、主に
受付台の上には
などと私が思っていると、
「しかも貴様と連れは、最低等級である第5級の
「――――ッ!」
私の祖国で言うところの
風の噂によると王国騎士団ほど厄介な存在ではないらしいが、それでも盗難の
もしかすると、
なぜなら、私はこの国であまり歓迎されない異国人だ。
もちろん
目の前にいる
「……分かりました。もう結構です」
これ以上、ここいるのは時間の無駄だ。
私は大きなため息を吐くと、受付台に置かれていた薬草を再び荷物入れに仕舞おうと手を伸ばす。
そしてその中の一つである、
「待て。これらの薬草はこのまま置いていくんだ」
「は?」
私は
そんな私に
「これらの薬草が盗品かどうかまだ分からないからな。もしも盗品だった場合、うちだけではなく他の
その後、
やがて最後まで話を聞いたとき、私はようやく
要するに「お前が持ってきた貴重な薬草の数々は、俺の
それだけではない。
もしも俺の提案にケチをつけるなら、問答無用で
「ちょっと待ってください! それはあまりにも――」
「
と、今まで黙っていた受付嬢が口を
「おお、そうか。もう、いつもの定例会議の時間か……だったら、グズグズしている
何がそういうわけか分からなかったが、ほどしばらくして私は
貴重な薬草の数々を
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