第五話 道家行
「
俺は街の中央から少し離れた場所にあった、西方などの異国では冒険者ギルドと呼ばれている
一見すると
すでに数十人の
そして、俺が会いたい
よし、と俺は意を決して
そのまま正門の奥にあった本館の扉を開けて中へと入る。
俺は入り口の場所で立ち止まり、ざっと周囲を見渡した。
寺のような外観とは打って変わり、内部は酒場のような光景が広がっている。
実際に中に入った直後、
う~ん……やっぱり、ここは
ただ、先ほど
いたのは大まかに2種類の見た目をしている
すなわち俺と似たような
そんな
それだけではない。
ジャラジャラと音を鳴らして
しかし、俺は他の
さて、1階にいないとすると
上か、と俺は2階に通じる中央の階段へと目線を移す。
すると――。
「私に冒険者の資格が与えられないとはどういうことですか!」
先ほど耳にした
この
なので俺は早足で階段を上がって2階へと向かった。
「だから、この国では冒険者じゃなくて
2階へと
1人は俺が会いたかった
もう1人は
「しかも、
はん、と
「無理に決まってんだろ。それとも、てめえは西方の異国人が使えるという魔法使いなのか?」
魔法使い。
その特殊な力を持つ者のことは、俺も
西方などの異国では何やら呪文という言葉を連ね、様々な超常現象を起こすことが出来る人間がいるという。
この国では近しいところで
へそから3
もちろん、
それはさておき。
「いえ……私は……魔法は使えません」
どもりながら
「だったら、なおさら
そんなわけあるか。
俺は
この世には
他にも
では、異国人に対して自分の凄さを
どこからどう見ても
そもそも、嘘をついている時点でそれは
などと俺が思っていると、
「理解したならさっさと自分の国へ帰りやがれ。それとも、そんなにこの国で働きたいなら
黄色い歯を見せつけながら、高らかに笑う
そんな
「で、ですが
間違いありませんか、と
「確かに過去にそのような例はありましたが……その、近年ではやはり異国人に
そして、と受付嬢は
「その妖魔
なるほど、
確かに俺のときもそうだった。
そうなると、少しだけ状況が変わってくる。
俺は
ほら見たか、と
同時に
「おい、誰かこの中で異国人に手を貸す奴はいるか? いるわけねえよな?」
周囲の
これには
無理もない。
他の大陸の国よりも民族意識の高い
昼間から
こうなると、
どんなに熱望しようと個人だけの力では限界がある。
「分かったら、さっさとここから消え失せろ。ここにはお前に手を貸す
いないんだよ、と
「だったら、俺がその妖魔
俺は無理やり話に割って入った。
全員の視線と意識が俺に集中する。
「はあ? 誰だてめえは?」
「俺の名前は
「今からこの
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