｢この世界には、全部で5個の宝珠が存在するのは、知っているね？」

｢……えぇ。書物で読んだ事があります」

その5個の宝珠とは…炎、氷、風、光、地の宝珠の事だ。

因みにこの国の宝珠は、光の宝珠。

真依・芽依の姉妹が守っているのは、風の宝珠だ。

｢その宝珠を全て手に入れた者は……何ともれなく!! 願い事が叶うのだよ☆」

クロネはぽかーん…としてカイトを見た。

｢(それって…まるで…!! 幼い頃…じぃじ達に隠れてお姉ちゃんと良く観ていたアニメみたいな話だわ!!)｣

この世はでっかい宝島～♪

そうさ～、今こそ……!!

｢………えっ？な…何？アニメ…？」

｢ハッ…!! えっと…!! つまりカイトには、何か叶えたい事があるんですね？(汗)」

｢ん、まぁ…そう言う事。俺は“力”が欲しいんだ」

｢……って――貴方はもう充分強いのではないですか？」

カイトは黒魔術師や魔獣を自由に従える事が出来る暗黒騎士だ。

クロネは能力について何も知らない超ド素人。(クロネも能力は無し)

…なのだが、「カイトが強い」と言う事は何となく感じていた。

｢いや……。こんなちっぽけな力じゃ……あの男には…全く敵わないよ」

｢(……あの男？)」

カイトよりももっと強い者がいると言うの――？

｢例え…どんな罪を犯してでも―――」

｢………？」

｢…俺は――あの男よりも強くなりたいんだ……大切なモノのを守る為に……!!」

｢(カイト……)｣

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