第9話 カイトの計画

「自分の計画に 私は関係無いと思ったんでしょうね…。これから彼が何をするのか、話してくれました―――」

「……その計画って?」


「カイトは今、力を……世界中の宝珠を集めていますね?」

「あぁ…その通りだ」


「宝珠を全て手に入れて…ある事をしようとしているみたいなんです」

「その…“ある事”って―――?」


「…恐らくカイトにとって“大切な人”を、ある男から守ろうとしているのでは無いかと―――」

「えっ………?」


「カイトの大切な人って……」

「それって……」


アンズ、流月、黒蝶、芽依は顔を見合わせた!!


「…真依ちゃん!?」

「…お姉ちゃん!?」

「………?」


皆が城へ突入する前―――。


【クロネの部屋】


「あ、あの……カイトさん」

「“カイト”で良いよ。 何だい?お姫様(ニコッ)」

「………ッ!?////(ドキッ)」


カイトのイケメンな笑顔に、思わずドキッとするクロネ。


「(…ダメダメ!! 相手は暗黒騎士なんだからっ!!)」

「………?」


この男が何を企んでいるのか…全く分からない…。


少なくとも今 命を取られる様な事は無さそうだ。


「コホン…。カイトは…何故、このような事をしているの――?他の皆は無事なの?」


カイトはクスクスと笑った。


「それは…全てキミ次第だな。俺は別にこの国を乗っ取るつもりは、全くない。お姫様の好きにすれば良いさ」

「じ、じゃあ…どうして――?」


「もう~。お姫様 契約書、ちゃんと読みましたか?」

「えっ…?」

「ホラ、ここです。」


契約書の裏に、さっきまでは無かった文字が浮かんでいた。


「えっ…?(これって……!!)」


“契約書に反すれば 国の大切なモノは失われる”


「この国の大切なモノ……?まさか、お姉ちゃんが……!?」

「ん~、確かにキミのお姉さんも大切だけど……。俺が欲しいのは、この国が守っている宝珠ですよ」


「この国の…宝珠?あんなモノ 一体何に使うの?」

「おやおや?お姫様はあの宝珠の価値を知らないのかぁ……」

「………?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る