第7話 そろそろ動きますかな

【???(地下牢)】


地下牢の中で寝たフリをしていた年配の男性は 身体をゆっくりと起こし、辺りを見渡した。


「(フム…私の見張りは独りだけですか。拘束具も手錠のみとは…。ジジイだからと、随分と舐められたものですなぁ……)」


―――私もそろそろ動きますかな……。


「コホン…そこのお方。ちょっと良いですかな?」

「…ん…何だ?」


「その…私、御手洗いに行きたいのですが……」

「だッ…ダメだダメだ…!! 少し位は我慢しろ!!」

「いや…どうやら、その…お腹を壊したみたいで――」


「…え"――まさか?」


見張りの問いに、男性は目をうるませてコクコク…!!と必死に頷いた。


「し…仕方無いな。漏らされると困るし…少しだけだぞ!!」


―――ギイッ……。


男性は牢から出された……その時。


「…ホワチャ―――ッッ!!!!」

「んな"っ―――!?」


……ドカッ!! ……バキッ!!


「ぐ…ぐはぁぁッッ…!?(コイツ…お腹壊したんじゃ…無かった…のか……)」


―――ドサッ……。


男性は見事に見張りをやっつけた!!

※気絶させただけ。


「ふぅ…まだまだ若い者には負けておりませぬぞ☆」


そして掛けられた手錠を意図も簡単にカチャリと外した。


「――さて…急がねば!!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る