第4話 操られた住人達

このおばさんが嘘ついてるだって…?


「おい、おばさん!? 本当は何か隠してんだろ!?」


すると…突然、おばさんの表情と口調が変わった!!


「…チッ、五月蝿いガキ達だね!!」

「えっ……?」

「………なっ!!」

「………!!」


アンズ達は、あっと言う間に街の住人たちに囲まれた!!


「……これは、一体――!?」

「(どうやら…歓迎はされて無いみたいだな……)」


「余計な詮索なんてしないで…さっさとこの街から出て行きな!!」

「………!!」


アンズたち一行は、街を追い出されてしまった!!


「―――シロネ様……」


流月の顔はさっきよりも真っ青だった…。


「大丈夫だって…メポ子!! 捜索依頼が出てまだ時間は経っていないし、お姫さまはそんな遠くへ行ってない筈だ。きっと見つかるって!!」

「(アンズっち……)」


―――うん。ありがとう…。


「へぇー珍しいじゃないか、アンズが流月を励ますなんて…」

「う…五月蝿いな!!////」

「しっ…皆静かにして!! 誰か来るの!!」

「………!!」


アンズ達は茂みの中へ身を潜めた。


【街の外】


「おい…!! さっきのアイツらは一体何者なんだ…!? 何故シロネ姫の逃亡を知っている!?」

「わ…分からない――」

「チッ……!!」


【茂みの中】※一応小声です。


「…アイツ!? 黒魔術師メポ!?」

「黒魔術師…!?」


黒魔術師……“黒呪術師”ともいう。

その名の通り 他人に危害を与える危険な技、呪いを平気で操る者だ。(しかし 呪いを掛けるとそれなりの代償を伴うとも言われている。)


「街の住人達は あの黒魔術師に操られているメポ…!!」

「じゃあ あの魔術師を倒せば…!!」


しかし、黒蝶と芽依は流月とアンズを止めた。


「まだ動いちゃ駄目なの!!」

「周りに敵がどれだけ居るかも分からない…今動くのは危険だ。」

「……だけど!!」

「…もう忘れたのか? さっきお前は流月を止めただろう?」

「あっ……」


「俺だって お前達の気持ちは分かるよ…。だが今俺たちが優先すべき事は シロネ様の安否確認と保護だ。」

「……わ、分かった」

「………」

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