第10話 出発の時

【召喚士の村・出口】


真依がアンズ達の事を村の出口まで見送ってくれた。


「芽依、ちゃんとアンズ君達の言う事聞くのよ?」

「はぁ~い……」


芽依はブスっとしている……。


「(めっちゃイヤそうな顔メポ……!!)」

「(……緊張してるんだろ)」


「風太…芽依の事をよろしくお願いします。芽依も召喚士とは言え まだまだ経験不足だから」

“おう 任せろ!!”

※因みに風太と鈴花は可愛らしいハムスターの姿をしているが 200才を超えている召喚獣なのだ。


「それじゃ…気を付けてね!!またいつでも村に来て良いから!!」

「ありがとうメポ!!」


「おう!! 色々とお世話になったな」

「あぁ…また会おう!!」


「のぞみ…次の目的地は?」

『貴方がやる気出そうな依頼を選んでおきました』

「おぉーっ、流っ石のぞみ様!! んで、どんな依頼だ!?」

『今、そちらへデータを転送します』


―――ピロリン♪


【依頼人】匿名

【依頼の内容】失踪したシロネ・ホワイティ様を、探して下さい。 シロネ様を見付けて下さった方にお礼はいくらでも出します。


「お姫様の捜索願いか……」

「のんちゃん!! シロネ様…危険なのメポ!?」

『……えぇ、恐らく。何か事件に巻き込まれている可能性があるわ』

「そ…そんな…!!」

「(メポ子の奴……急にどうしたんだ…?)」


震える流月の肩を、真依はしっかりと支えた。


「きっとシロネ様は流月の事を待っている筈。 早く助けに行ってあげて……!!」

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