第9話 差し迫る危機…!!

【???】


「……はぁ……はぁ……」


ここまで逃げれば…もう見つからない筈。


どうして、こんな事になってしまったの――?


どうすれば、全てを止められる……?


城から持ち出した、三日月のペンダントをギュッ…!!と握り締めた……。


「(こんな時…あの子が傍に居てくれれば――)」


「…ここにいらっしゃいましたか、シロネ様」

「(………ハッ!?)」


振り返ると、家臣・オルタナが居た。


「良かった…オルタナ!! 無事だったのですね!!」

「…皆が心配しております。城へお戻り下さい」

「えっ……?」


シロネは、オルタナからバッ!!!!と離れた…。


「シロネ様……?どうしましたか?」

「…貴方、誰ッ!?」

「何をおっしゃいますか?私はオルタナ……」

「いいえ…!! オルタナは私を城から逃がしてくれたではありませんか!! それなのに何故また城へ戻れと――」


シロネは、オルタナの顔をじろり…と睨んだ。


「(やっぱり…無い―――。)」


大好きな、じぃじの顎のホクロが…。

オルタナは、ククク…と不気味な笑みを浮かべた。


「全く…頭の良いガキは苦手だなぁ……」

「………ッ!!(ビクッ!!)」


偽オルタナは、黒魔術師の姿に変わった!!


「やっぱり…偽物!! オルタナは!? オルタナとクロネは無事なのですか!?」

「…さぁ?知らないな……」

「そんなッ……!!」


黒魔術師は、ニヤリ…と笑った。


「一緒に来てもらおうか…暴れたりしたら、命の保証は無い」

「―――ッ!?!?」


イヤだ……!!

助けて……流月―――!!!!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る