第9話 真依の気持ち

「その後――カイトは追い出せたけれど…魔獣を倒すのに少し時間が掛かってしまって…」

「許せないぜ…アイツ!!」


「うん……それでも私ね――」

「……真依?」


「私…まだカイトの事が好きなんだって――気付いたの」

「………!!」


例え 闇に堕ちても。

どんな悪者になっても。


いつかきっと元に戻ってくれると信じて―――。


「カイトの事 ずっと待ち続けると決めたの……」

「――ま、真依ちゃん……」

「…………」


部屋がまたしーん…と静まり返った―――。


―――ガラガラッ。


「………!!」

「お姉ぇちゃーん。話しはもう終わったぁ?メイお腹空いちゃったの~」

「…うん、もう終わったよ。おそくなってごめんね」


真依は、芽依ににっこりと笑いかけた。


「ところで…皆、今日宿は決まってるの?良かったら、ウチに泊まっていかない?」

「あ…ありがとう、助かるよ!!」


「じゃあ…今からご飯とお風呂の準備するね♪ 芽依、お姉ちゃんを手伝ってくれる?」

「はぁ~い!!」

「…………」


アンズ、流月、黒蝶は思わず顔を見合わせた。


真依の笑顔が、どこか切なかった……。

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