第8話 VS 暗黒騎士

「…そのカイトが、この村に来たのか」

「うん………」


【数時間前】


「へぇ~? 真依って、村長さんになったんだ…?」

「な…何しに来たの、カイト」


“カイト”……。

この名前を呼んだのは、何年ぶりだろうか?


かつて、ギルドで共に戦った仲間……。

そして……私の恋人だった人。


しかし 今は闇のオーラに包まれ…敵と化した暗黒騎士・カイトが村へ現れた。


「召喚士のキミに…協力して欲しいことがあってね」

「……断るわ。今すぐこの村から出ていって」


何だか嫌な予感がして 真依はすぐに断った……すると。


「断わるの…?…これでも?」


カイトは指を “パチン!!”と鳴らした―――すると……。


―――ズド―――ン!!!!!!


「…………!?」


「キャアアア―――!!!!」

「助けて―――!!!!」


村から悲鳴が……!!

巨大な魔獣が村に送り込まれ、大暴れしている!!


「なっ…何するの!? やめて――!!」


カイトは、不気味な笑みを浮かべた…。


「…この村が崩壊する前に“協力する”と一言言えばいいのさ。 さぁどうする、村長さん?」

「………ッ!!」


これが暗黒騎士の力なの?

こんな人に協力なんて出来ない……!!


私は…一体どうすれば……!?


―――と、その時。


“真依っ!! しっかりするんだ!!”

“真依様には私達が居ますわ!!”


「風太…鈴花…!!」


そうだ――私は…独りじゃない!!


「風太、鈴花…!! このバカと魔獣を、村から追い出すわよ!!!!」

“任せろ……!!”

“了解ですわ……!!”

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