第5話 逃亡

それから10年の月日が経った。


流月は、13才。

シロネ姫は、16才になった。


「…じぃ…オルタナ!!」

「シロネ様…? そんなに慌てて如何されましたか?」

「流月が……!! 流月がお城から居なくなったの!! 何か知らない!?」

「……!!」


…すると、そこへ―――。


「お姉ちゃん オルタナ…!!」

「クロネ…!!」「クロネ様…!!」

「これが流月の部屋に……」


シロネの1歳年下の妹·クロネが、何かを持って部屋へ入って来た。


「これは……」

「手紙……?」


それは…一枚の手紙と、流月がとても大切にしていた、三日月のペンダントだった。


“シロネ様、クロネ様、じぃじへ。


流月を助けてくれて ありがとうございました。


流月は 村を襲撃した犯人を探します。

そして 何処かに居る私の家族の事も。


みんなの事 大好きメポ。

今まで たくさんお世話になりました。


さようなら。


―――流月より”


「流月……!!」

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