第25話「バルサムの死闘」
ガトリングデビルズの攻撃が漏れたオイルに引火し廃工場は大爆発。
バルサムは爆風で吹き飛ばされ外へ転がり出る。
その場で変身が解除され、バルサムは気を失う。
燃え盛る廃工場の中からガトリングデビルズが出てくる。
「フンッ……そろそろ殺してやるか……死神野郎……」
ガトリングデビルズがバルサムに迫りガトリングの銃口を向ける。
そこへアルスが到着。
「止めろ!!」
「ん?……なんだ、お前か」
「ガトリング……デビルズ……」
「随分久しぶりじゃねぇか。丁度良い、お前もコイツみたいにボロ雑巾にしてやるよ」
「バルサム……貴様……許さない!!」
アルスは『変身』
天界騎士パラディオン登場。
パラディオンはガトリングデビルズに斬り掛かる。
「おっと……そんな剣捌きじゃ俺は止められねぇよ!!」
ガトリングデビルズは反撃。
両腕のガトリングでパラディオンを撃つ。
「うわっ!?」
「オラオラオラ!!さっさと死ね!!」
「くっ……だったら……」
パラディオンは『アーチャーフォーム』にチェンジ。
必殺技『シャイニングシュート』を放つ。
「うをっ!?」
ガトリングデビルズに腕に命中。
しかし、倒すには至らなかった。
「ぐっ……やるじゃねぇか……覚えてろ……」
ガトリングデビルズは逃走。
「ハァ……ハァ……くっ……また逃げられた……」
パラディオンは変身を解除しアルスはバルサムの方を見る。
「放ってもおけないか……」
アルスはバルサムを連れてマーレイハウスに戻る。
マーレイハウスーー
1時間程でバルサムは目を覚ました。
「あっ、気が付いた?」
そこには沙耶香が。
「お前……また世話になっちまった様だな……」
「アルスがあなたを連れて来たのよ」
「そうか……」
そこへアルスが戻って来た。
「あっ、バルサム、気が付いたんだ。良かった」
「ああ、世話になった……」
「いや、こっちこそ……シャルルから聞いたよ。堕天使達との戦いの時、天界に来て助けてくれたそうだね。まだ、そのお礼言えて無かったから」
「ただの気まぐれだ」
バルサムはベッドから降りようとする。
「まだ動いちゃダメよ」
「いや、大した怪我じゃない。大丈夫だ」
「バルサム、帰る前に教えてくれないか?何があったのか」
「俺にも詳しくは……ただ、デズモアは何かデカい事を企んでいるぞ」
「究極の闇……」
「!……何だそれは?」
「まだ詳しくは分からない。ただ、デズモアはそれが目覚めるって……バルサムなら何か知ってるかもと思ったんだけど……」
「残念だったな。だが、俺も少し調べてみよう。何か分かったらお前にも情報位やるよ」
「あれ?バルサム、最近なんか協力的ね?」
「バ、バカな事言ってんな。……」
バルサムは出て行く。
「あっ、ちょっと、待ってよ!」
沙耶香が追い掛ける。
「バルサムって……案外ツンデレ?」
シャルルが呟く。
「さぁ?」
外に出たバルサムとそれを追って来た沙耶香。
「う〜……夜はまだ寒いわね……」
「何で付いて来た?」
「いやだって……帰っちゃうって言うから……」
「ほっとけ……」
「そんな事言わないでよ。少なくとも私達の事、嫌いじゃないでしょ?」
「はぁ?」
「バルサム、最近、表情が優しくなったもん」
「ふざけんな。俺は死神だ!」
バルサムは帰ってしまう。
「あちゃ〜……素直じゃないな……地雷踏んじゃったかな?」
「あっ、お兄ちゃん!」
「ん?あっ……未来……」
バルサムは帰り道で未来達と会った。
「こんばんは」
「どうも……」
「お兄ちゃん何してるの?」
「いや、別に……」
「未来達ねー、これからご飯食べに行くんだよ〜」
「仕事で帰りが遅くなっちゃったから作るの面倒くさくて。ファミレスにでも行こうかな?って良かったら一緒にどう?」
「はぁ……」
「行こうよお兄ちゃん!」
「あ、ああ……」
未来に腕を引っ張られて行くバルサム。
その様子を見ているデズモア……。
「フフッ……やはりあの親子がバルサムの弱点……ガトリングデビルズ。アレを利用するよ」
「ああ……面白そうだ……」
未来達との食事を終えたバルサム。
「お兄ちゃん、バイバーイ!」
未来が笑顔で手を振り明里も会釈する。
バルサムも釣られて手を振る。
振り返り帰って行くバルサム……。
沙耶香に言われた事や未来達の事を思い出していた。
「俺は……人間を好きになっているのか?」
ふと、そんな疑問が浮かぶ。
そこに不意に攻撃をして来る何者か。
「うわっ!?」
「フフフッ……やぁこんばんは。死神……」
デズモアだった。
「また貴様か……」
「ちょっと忠告に来ただけさ」
「忠告……だと?」
「今、ガトリングデビルズがあの親子の元へ行っている」
「何っ!?まさか……」
「まぁ、安心しろ。危害を加えはしない。明日の正午まではな」
「どういう事だ?」
「明日の正午までに九膳岳(くぜんだけ)に来い。そこで貴様と決着を着けよう。もし来なければ……分かるよな?」
そう言い残しデズモアは姿を消した。
「……デズモア……貴様ぁ!!」
翌朝ーー
朝早くからマーレイハウスのチャイムを鳴らすバルサム。
「はいはい……誰だよ……」
アデルが出る。
「あれ、君は?」
「アルスは居るか?」
「え?ああ、うん……」
「邪魔するぞ!」
バルサムはマーレイハウスに入る。
「あっ、ちょっと……」
リビングで朝食を食べて居るアルスとシャルル。
「パラディオン!!」
「ぶっ!?……え?、バ、バルサム!?」
「どうしたの?こんな朝早くから……」
「のん気に飯なんか食ってる場合じゃないぞ!」
「のん気って……」
「パラディオン!……あと妹」
「シャルルです!」
「頼む……力を貸してくれ」
バルサムが2人に頭を下げた。
「え?……どうした……?何があったの?」
バルサムはデズモアに未来達が拐われた事を説明し、アルスとシャルルに協力を仰いだ。
「そっか……デズモアめ……許せない!」
「勿論強力するわ!」
「お前達……感謝する」
「よし、九膳岳だね、急ごう」
「お兄様、場所分かるの?」
「……知らない」
「あちゃ……」
んで、秀介が呼ばれた。
「で……バイトを休まされた訳か……」
「ごめん……九膳岳って言われても誰も場所知らなくて」
アルスが手を合わせて秀介に頼む。
「分かった。まぁ、ナビ使えば行けるし、正午までならまだ時間もある。事情が事情だし連れてってやるよ」
「ありがとう秀介!!」
そして、4人はレンタカーで九膳岳に向かって出発。
3時間後、4人を乗せた車は九膳岳に到着。
「え〜っと……この辺りのはずだけど……」
デズモアが示したポイントを目指す4人。
と、そこへ……。
ガトリングデビルズが4人に奇襲を仕掛けて来た。
「うわっ!?」
アルスは秀介を攻撃から庇う。
「くっ……いきなりだな……」
「あっ……ありがとうアルス……」
「チッ……奴らめ……まともに戦う気は無いらしいな……」
バルサムは『変身』
死神戦士バルサムがガトリングデビルズに飛び掛かる。
「あっ、ちょっと……」
「もう〜、勝手なんだから……」
「シャルル行くぞ!」
「はい!」
アルスとシャルルも『変身』
バルサムの後を追う。
「皆……頑張って!」
1人置いて行かれた秀介はそう言うしか無かった。
バルサムとガトリングデビルズが戦いを始めた。
「貴様……未来達はどこだ!!」
「さぁなぁ……もうあの世かもな」
「貴様ー!!」
「お兄様、早く未来ちゃん達を見つけないと」
「だな……よし!」
パラディオンは『アメイジングフォーム』にチェンジ。
万物を見通す眼で未来達を探す。
どこだ……どこだ……。
だが……。
「危ない!」
パラディオンを庇いエンジェルパラディオンが攻撃を受ける。
「きゃっ!?」
「シャルル!?」
そこに現れたのはデズモアだった。
「フフフッ……惜しい……外したか」
「デズモア!!」
「何っ!?デズモアだと!?」
バルサムもデズモアの方を見る。
「他所見してんじゃねぇー!!」
ガトリングデビルズの攻撃がバルサムを襲う。
「うわぁぁぁぁぁっ!?」
バルサム大ピンチ!!
続く……。
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