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 パンデミックによる緊急事態宣言を首相が解除し、街にマスクと平穏が戻りつつあったある日、シンガーは〈アルテミス〉へマスクをせずに向かった。公共交通機関が高度に発達した都会とは逆にどこに行くにも自分のクルマで行くしかない地方都市の生活様式は経済活性化の観点からは絶望的な欠陥だったが、それによる対人接触と移動自体の体系的な抑制はウイルスの活動を阻害する大きなメリットとして機能し、予防措置等における経済的損失は大きかったもののウイルス自体からの病理学的ダメージは事実上極めて微小な範囲に留まる結果になった。それでもなお大部分の市民はマスクを着用し感染予防に努め、結構な数の飲み屋の入り口には県外住民を拒む差別的な張り紙が貼られ、パンデミックが誘発した倫理的転換が依然継続中であることをシンガーは街の景色を観察しながら確認した。スターバックスのような世界的フランチャイズ店のカウンターには未来的で美学的に洗練されたアクリル製防疫シールドが完備されていたが、〈アルテミス〉のような個人経営ラウンジのカウンター席にはそんな洒落たもんは無く、申し訳程度に席の間隔が多少拡大されている程度で、基本的には通常経営時と同様にホステスもマスク無着用でカラオケも無制限に死ぬほど歌えた。

 前回来た時にナスターシャがクリス・ブラウンとピットブルが好きだと話していたことから、シンガーはとりあえずクリス・ブラウンの楽曲を物色しまくり、良さげなのをYoutubeでダウンロードしまくり練習しまくっていた中、ミドルテンポ・バラードながら恐ろしくタイミングがムズいMJの≪ヒューマン・ネイチャー≫をサンプリングしたと思しき≪She Ain’t You≫を歌ってみた。


I think I better let her go

I can’t leave you alone

Everyday that I’m with her

All I want is you


 ピットブルは頑張ればひょっとしたら歌えるのかもしれないが、基本的に全く興味ないしあのしゃがれ声を真似るのがどう考えても無理っぽかったので完全にほったらかしにして、ナスターシャが聞きたいと言ってたマルーン5とブルーノ・マーズの曲も練習しまくってたので、それらも早々に歌い終え本日のノルマを達成した安心感に浸りつつチョコをつまみトム・コリンズを飲みながらナスターシャがノンアルコール・カクテルのピンクレモネードを飲んでるのを眺めた。確か、いつもスーパードライ飲んでたけど。

「クルマで来たから」

「買ったの?」

「うん」

「何?」

「Z33」

「へえ、乗ってみたいな」

「いいよ」

パンデミック下における世間体及び人件費等を鑑み〈アルテミス〉の営業時間は午後一時までに短縮されていた。閉店後シンガーはナスターシャの着替えを待ってから彼女と一緒にZ33型日産フェアレディZがある駐車場へと向かった。色は赤だった。リアウィングこそ控えめだったがそれ以外は複数の道路交通法違反が疑われる外観にカスタムされており、エンジンを掛けた途端、外観から予想された通りの近所迷惑なエンジン音が周囲に鳴り響いたので住宅街であれば善良な市民らの平穏な睡眠を妨げたであろうが歓楽街のど真ん中だったので妨げなかった。彼女の希望としては空腹でメシを食いたいとのことだったがまともなレストランは既に閉店しているであろうから、どっか適当なファミレスに向かうことにした。約十分後、Z33は時速120キロ以下厳守という比較的大人しい運転で適当なファミレスの駐車場へ無事到着し、赤いクーペから降りたドライバーとその客はファミレスへ入店し案内された喫煙席に座りウエイトレスがメニュと水を持ってくるのをただ待ち続けた。置いてった水を飲みながら渡されたメニュを眺め二人で様々な意見を交換しつつ注文内容が決まるとウエイトレスを呼ぶために設置された装置のボタンを押した。シンガーは生ビール中ジョッキ、ピザ、春巻き。ナスターシャはコカ・コーラ、サーロインステーキ、サラダを注文した。適当なファミレスに相応しい冷凍風ピザ及びそれ以外の品々が続々と登場し、ご注文の品はお揃いでしょうかいう質問にシンガーが肯定的に返答し終えナスターシャがセブンスターの火を消すとようやく深夜の晩餐が始まった。シンガーは春巻きを食いながら彼女に訊いた。

「ねえ、春巻きって英語で何て言うか知ってる?」

「Spring roll」

「イギリスだとそうなんだけど、アメリカ英語では一般的にegg rollって言うんだって」

「へえ」

「ちなみに何でかは分かんないけど」

「ふうん」

「何でだと思う?」

「思いつかないけど、逆にさ、春巻きを何で春巻きっていうのかも分かんないよね」

「キミ、鋭いね」

 彼女は携帯を見た。

「調べたら分かったわ。立春に新芽を使って作ったから春巻きなんだって」

「普通だな。だとegg rollの場合も同様にアメリカで作る春巻きは卵みたいな形だったんじゃないかな」

「どう考えてもそれ以外の仮説は思い当たらないわね」

「具を多くし過ぎて楕円形状になってしまった的な?」

「そうね。ところでさ、ちょっとお願いがあるの」

「何?」

「結構な違法行為なんだけど、大丈夫?」

 え? 大丈夫かどうかは分かんないけど。とりあえず――

「いいよ。どんな?」

「ちょっと前さタケザキとツチオカがロシアン・マフィアの息子とレースしてそいつのハイパーカーを取り上げた件があったじゃん」

「あったねえ」

「実はそのマフィアのボスの命令でそのハイパーカーを取り返さないといけないの」

 ロシアン・マフィアのボスと知り合いなのか。ま、ロシア人だしな。

「取り返すってのは、盗むってこと?」

「そう。で、あなたあれでしょ、タケザキ達と親しいじゃん」

「ああ」

「だから、ちょっと協力して貰えないかなと思って」

「スパイになれってこと?」

「そんな感じ」

「報酬は?」

「もちろん用意する」

「だったら、まあ、協力しない訳でもないけどさ、何らかの具体的な計画とかってあるの?」

「いや、まだこうザックリした感じね。クルマを誰かに売った後の運搬中に盗むか、保管場所から直接盗むか、これから考えようか的な?」

「いずれにせよ、そのハイパーカー自体を直接盗もうっていう≪ワイルドスピード≫みたいなロマンティックな方法が前提になってる訳だね、現時点では」

「うん」

「何でそう単純な発想しかないのかなあ。売買取引時もしくはその後の運搬時を襲うって言っても、それいつどこで何月何日何時何分にやるのか正確な情報を入手しないといけないじゃん。保管場所に侵入もしくは襲撃するって言ってもクルマ出すのに門とか倉庫の扉が閉まってたらわざわざ開ける手間も必要だし、いずれの場合も犯行中にクルマが破損して価値が低下するリスクもある訳だよね、≪スカイミッション≫のライカン・ハイパースポーツみたいに」

「そう言われればそうだけど。他に何かいい方法あるの?」

「まあ、あるにはあるけど。知りたい?」

「うん」

「じゃあ、いくら出す?」


 クルマはかっさられ、彼女は雲隠れ。加えて感染症で緊急事態宣言が発令されたとなればカーゲーム以外することはない。ピエールはPS4版≪F1 2019≫のチャンピオンシップ・モードでオーストリアGPのフリー・プラクティスをレッドブル・ホンダのRB15で走行していた。選択したドライバーは自分と同じ名前のフランス人、ピエール・ガスリーだった。2019年のオーストリアGPでレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンはポールポジションからスタートしたフェラーリのシャルル・ルクレールをオーバーテイクして逆転優勝し、2015年からF1へ復帰したホンダへ復帰以来初の勝利をもたらした。しかしながら同スペックのマシンに乗るパートナーのピエール・ガスリーは七位に終わる。レッドブルにおける七位以下には価値がないと見なすチーム・プリンシパル(代表)のクリスチャン・ホーナーはガスリーに失望し彼を姉妹チームのトロロッソへ降格し交代にフランク・アルボンを昇格させた。ガスリーの転落劇をネットフリックス・オリジナルのドキュメンタリー番組≪F1 栄光のグランプリ≫で鑑賞していたピエールはスープラとのレースで敗北し同様の屈辱を味わった者としてガスリーとの共感の念を抱きつつゲームで敗者の感傷に浸っていた次第である。しかしながらこれが彼個人の問題であればただ感傷に浸るだけで済んだであろうが、それが組織的な案件として扱われた場合においては沽券に関わる問題へと否応なく変質する。対抗策として、レース後に何らかの方法によるレギュレーション変更によって敗北というリザルトは修正されなくてはならない。それは言わば大資本チームに所属するトップドライバーの反則走行や使用マシンの違法な仕様には罰則が甘いというF1界の序列に基づく優遇措置の闇社会における武力行使を厭わない対照物と換言されてもいいだろう。息子の敗北を知ったパカーンのこのような意向はしかるべき担当者に伝達され早々に緊急対策会議が開かれるに至った。

「この度、私、ピエール・マルコフの不徳の致すところからこのような沽券に関わる問題を発生させてしまい、今夜ここにお集まり頂くというご迷惑をおかけいたして大変申し訳なく存ずる次第でございます。つきましては皆様のお力添えを頂き出来るだけ速やかに善処して頂けるようよろしくお願い申し上げます」

 ロシア語にこんな感じのフルスペックな敬語が存在するのかどうかは分かりかねますが、とにかくこんな感じの内容のピエールの発言から緊急対策会議は幕を開けた。会議はパカーン邸二階の彼の書斎において催された。応接セットのソファに腰掛けていたのはピエール、パカーンに加えしかるべき担当者として指名された元スペツナズ、ロマン・イブラギモフの計三名であった。ピエールの謝罪が終わると、パカーンは前のテーブルに置かれた紅茶のカップをおもむろに口へ運び、少しだけ喉を潤した。

「全く、このバカにも困ったものだ」

 パカーンは溜息をついてカップをソーサーに置いた。

「それで……私にどうしろと?」

「マクラーレンを取り戻してくれ」

 ロマンは軽く数度頷いた。

「分かりました」

「出来そうか?」

「まあ。ただ、まずは情報収集が必要ですね」

「だな。使えそうなのはいるか?」

「ええ」

「誰?」

「女です。私がここ数年個人的に訓練しました。顔も割れてません」

「良さそうだな。名前は?」

「ナスターシャ・ルシコフ」

「ニコライの娘じゃないか?」

「そうです」

「まだ、子供だと思っていたが」

「もう、そうではありません」


ある夜、善良な社会生活に一切支障の無いシンガーの86が〈クリスタル・ドリーム〉の駐車場へと乗り入れた。何でもこのカジノ内にある〈ゴールド・ライト〉というレストランに滅法腕のいいイタリア人シェフがいるとのことで是非連れて行って欲しいというナスターシャのお願いを聞いて、シンガーはいつものコンビニで待ち合わせし彼女を助手席に乗せてやって来た。ねえ、どんなのがあるの? そうね、お勧めはカルネ・アサダっていうメキシコ風のステーキなんだって。ふうん。それ反対にしてアサダ・カルネにすると日本人女性のフルネームみたいに聞こえるね。うん。ステーキか、楽しみだな。楽しみにしていいよ。きっと、気に入るはず。なんだか、前にも来たことがあるような言い方だね。え、そう? うん。来たの初めてだけど。いや、別にどうでもいいんだけど。店内に入ると二人は奥まった仕切りの中の最上のテーブルに通された。いやいや、初めて来たのに何だか常連のような扱いだな。そう言えば、ここのカジノ、ロシアン・マフィアが経営してるんだったっけ。多分、その関係でナスターシャの顔が利く感じなんだろうな。きっと、そんなとこだろ。ま、うまいもんが食えれが何でもいいや。シンガーはウェイトレスから渡されたメニュを見た。ふうん。でも、何かあれだな。一流のシェフっていうんだったらさ、こう何、いい食材を使った料理だったら何流でもうまいもん作るじゃん、プロって時点でさ。だからこう、スキルが試されるような敢えて平凡な素材を使った平凡な料理のほうがそいつのスキルを推し量れるんじゃないかな? そう思ったシンガーはメニュにあった最もシンプルな料理であったオムレツを注文しようと思った。それをナスターシャに言ってみたところ。いやいや、折角なんだからもっと高いの頼もうよ、どうせ私が奢るしさ。と言い始めた。え、奢ってくれんの? うん。マジで? うん。だったら、そうだな。もっと高いのを頼まない理由は一切無いね。シンガーはオムレツに加えて、コート・ド・ブフ(牛のアバラ骨付き背肉のステーキ)もオーダーしようと心に決めた。ワインは? ワイン? ワインなんか何も分かんないから、適当に見繕っといてよ。うん。注文を終えたシンガーは昔見たミッドウェー海戦のドキュメンタリー番組で日本兵が戦闘前におにぎりとたくあんを食ってる最中にアメリカ兵にはオムレツとステーキが振舞われていた場面を思い出した。負ける訳だ。おにぎりとステーキじゃそれによって引き出される労働意欲がちょっと違ってくるよね。

 シェフはオムレツを作る時、フライパンを二つ使った。先に一つ目のフライパンでモリーユ茸を炒める。味見をしながらキノコを炒める場合は水分が出てかさが減り味が濃くなるを踏まえて味を先に決めないようにする。それから卵を別のフライパンで焼く。フライパンにはバターを入れる前にバターを焦がさないように先に油を敷いた。溶き卵をフライパンに入れ、熱が通って固まる手前で炒めたモリーユ茸を卵の上に載せる。フライパンを片手で持ち上げて他方の手の平でフライパンの柄の部分を強く数回叩いてオムレツ丸めてからフォークを使って折り畳み皿の上にひっくり返して載せる。バターを表面に溶かしながら塗って、パセリの細切れを振り掛け、残ったモリーユ茸を数個上に載せる。

 肉は焼く前に一時間半常温で置いて柔らかくする。骨付き肉の両面に黒コショウと海塩を振り掛ける。肉をグリルに載せたら一切動かさないでじっと待つ。裏返して両面が焼き上がったらまな板に載せ、骨を切り離し、残った肉を小分けにスライスする。熱した鉄皿にバターをたっぷり溶かしカットしていないタイムを置き、スライスした肉と切り離した骨を盛り付ける。別皿に付け合わせのホウレンソウ、モリーユ茸、ポテトを用意する。ウェイトレスがオムレツとステーキをシンガーのテーブルに運んで来ると、彼は小皿にオムレツ一塊、ステーキのスライス数枚、少量の付け合わせを盛り付け、食べる直前に海塩を肉に振り掛けてからフォークで口に入れた。そうするとまだ熱で溶けてない塩の粒子を舌で独立的に感じることによって肉の旨さがより引き立った。

「ところでね、シンガー。あなたに話があるの」

 告白されんのかな?

「何すか?」

「前、ロシアン・マフィアの仕事の話したでしょ?」

 そっちか。

「結構な違法行為の奴だよね」

「うん。それでね、その件に関して、今日、今、ここに、そのロシアン・マフィアのボスがあなたに会いに来てんのよ」

「それは結構急なお知らせだね。もうワインも飲んで酔っ払っちゃったけど、いいの?」

「その方がリラックス出来ていいかなって」

「まあね」

 シンガーはグラスいっぱいにワインを注ぎ足し、一気に飲み干し、再度グラスを満タンにした。

「きっと、これ飲んだらリラックス出来ると思うよ」

「何よりよ」

「すっかりお楽しみのようだな、諸君」

 シンガーがワインを一気飲みしている真っ最中に地位と権力を確立したであろう何者かによると思われる声が彼の耳に届いた。近づいて来たボスと思しき人物とその側近を目にしたシンガーはすぐさまグラスを置き立ち上がって上目遣いで会釈した。

「ボ、ボス。お初にお目にかかりますッッッ」

「オイ、コラァ、ボスとはなんだ。パカーンとお呼びしろ」

「すいません。パカーン」

「まあ、何でもいいよ。座れよ。シンガーだっけ?」

「はい」

 パカーンは席に座ってからナスターシャに訊いた。

「もうデザートは頼んだの?」

「まだです」

「じゃあ、バナナクリームパイを人数分頼んでくれ」

「かしこまりました。パカーン」

「おい、バナナクリームパイは食ったことあるか?」

「いいえ」

「そうか、じゃあ、食ってみろよ、うまいから」

「いただきます」

「食いながら、話しようや、な」

「ありがとうございます」

「いいよ、それ飲んで。途中だったんだろ」

「はい」

 シンガーがグラスを持つと、側近が言った。

「本当に飲むなよ、お前」

「すいません」

 何だこれ、とんでもねえことになったな。これから出てくるバナナクリームパイだっけ? 絶対味わえそうにねえじゃん。間違いなく全部タダなんだろうけど、あんま嬉しくねー。パカーンの横の奴、最高こえー。しばらく緊張に耐え続けると、ウェイトレスが注文したデザートを運んで来た。それは皿の上に置かれた白い球体だった。確か頼んだのはパイだったよな。これじゃまるでプラネットじゃないか。お待たせしました。こちらバナナクリームパイでございます。彼女はプラネットを各自の前に配置し、太陽系を完成させた。かつてコペルニクスはこれを見て地動説を思いついたという逸話を捏造しても百人いたら何人かは信じそうだな。彼女は説明を続けた。

「表面のミルクチョコの殻にこれからバナナ味ラムを掛けて溶かします」

 彼女が液体を殻に掛けると、これが地球だったら最低でも全生命の90%以上が死滅しそうな勢いで北極から南極に向かって幾筋もの亀裂が走った。あたかも蓮の花のように一枚ずつ花びらが開きコアに隠されていたバニラカスタード、キャラメルバナナソース、生クリームを露出する。化学反応によってプラネットはパイに変身を遂げた。その光景は美しく劇的だった。パカーンはゆったりとパイを味わいながら本題に入った。

「彼女の話だと、なかなか価値あるプランを持ってるようだが」

 シンガーはデザートをワインで流し込んでから答えた。

「少なくとも人気のスポーツカー映画シリーズよりは洗練されたプランでしょう」

「あれか。俺はあれよりも≪ドライヴ≫が好きだな」

「リアリスティックな映画ですが、それでも暴力と破壊が多過ぎかと。私のプランは効率と信憑性に重きを置きます」

「なるほど。私も不要な暴力と破壊は趣味じゃない。好きな数字を言ってみろ、欲しい報酬と同じだけな」

 シンガーはソニー製の携帯電話で電卓を起動し、数字を打ってからパイの横に置いた。ロマン・イブラギモフがそれを取り、ミハイル・マルコフに画面を見せた。ミハイルが軽く頷くとロマンは携帯電話をパイの横に戻した。

「じゃあ、そのプラン聞かせて貰おうか」

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